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音声入力による会議議事録作成の試み その3 実行のルールと必要機器

音声入力による会議議事録作成の試み その3 実行のルールと必要機器

樋口 健夫

アイデアマラソン研究所所長 ノートを活用したアイデアマラソン発想法考案者であり、電気通信大学講師。現役時代は三井物産の商社マン。 企業の創造性トレーニングでは、ジャパネットたかたの全社員運動、アサヒビールでの研修などを続けている。独創性を命と考えている。

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音声入力による会議議事録作成の試み その3 実行のルール

音声入力には、基本ルールがいくつかある。

(1)発言者の交代をいかに示すか
最初に考えた問題は、一人の発言者の発言の終わりをどのように発言するかであった。一人の発言が終わるたびに、「まる、かいぎょう、かいぎょう」と言うと、ドラゴン(ソフト)は、改行を2回繰り返してくれる。改行しなければ、当然ながら、どんどんドラゴンは、転換文を続けていくだけだから、とても読み直す気にならない。
もっとも、「まる、かいぎょう、かいぎょう」と発言者が変わるたびに発言することも、慣れる前は不自然に感じる。慣れれば何とかなるだろうが、これを何とか、国際的に通じるような音声入力のルールにできないかと考えた。
この点では、私の提案は、「オーバラー(Overer)」と言うことで、発言の終わりを意味して、文の終わりの丸と改行2回の意味にドラゴンが理解してくれるようになれば良いと思っている。

(2)(初めて発言する時)名前と所属か、フルネーム
音声入力で異なる人が発言する時には、必ず自分の名前を言う必要がある。今後は音声入力用のソフトには、音声だけでなく、ビデオ画像も一緒に収録される時代が来るが、現在では、音声だけになるので、よくある日本の名前であれば、所属やフルネームを言う必要がある。会社内なら所属と名前、外の会議なら会社名と名前を言う。

(3)要確認発言語
 人名、数字、機種名などは、発言した後、正しく変換されているかを確認する必要がある。人名の場合には、漢字の1時ずつ単漢字で発言して、漢字の説明をするべきである。
あるいはどうしても難しい人名で認識しない場合は、手入力も必要だ。こうしたリアルタイムの修正を行なうために、大画面で全員が発言内容を見ながら会議を行うことが必要だろう。
この大画面で、自分の発言内容が提示されはじめると会議の雰囲気も大きく変わってくる。割り込みや、感情的になったり、怒鳴ることも減るだろう。認知されている外来語は、かなりただしく変換されているのに感心した。
ほぼ不可能なのは、日本語の会議の中に、英語の単語を英語で入れることだ。これはドラゴンは何とか処理できるようにお願いしたい。

(4)修正
 間違った変換の修正の仕方も、会議出席の全員が習っておく必要があるだろう。

(5)音声入力ソフト ドラゴンスピーチ(音声入力ソフト)
  ニュアンス製品紹介

ドラゴンスピーチは、ニュアンス社の開発製品ですが、ジャストシステム社でも販売しています。
ジャストシステム製品紹介

(6)音声入力用フィリップス社製デジタル・ポケット・メモ(DPM8000)
 音声入力は音声入力用ソフトの性能だけでは成立しない。ソフトに付いているマイクとは段違いの性能を持っているのが、フィリップス社製最新鋭のデジタル・ポケット・メモ(DPM8000)である。DPM8000は、3D録音などの、最新の性能を持っている。古い機種はアマゾンでも販売されているし、私も古い機種を持っているが、やはり、DPM8000の性能に及ばない。サンプルの音声入力変換を見ても分かるだろう。これは、セントラル産業が販売している。
 セントラル産業
  
 フィリップス社製デジタルポケットメモ(DPM8000
  
   
 音声入力の会議記録システムは、今までになかった用語や簡単なルールを必要とするが、1回やってみると、誰でも慣れるし、とにかく後の処理が楽で、「全発言記録式議事録」を作成することができる。

 このシステムが使えるのは、重要な会議、要人の発言やインタビュー、各種コンサルタント、医療関係者全域、弁護士、取り調べの警察官、有名人や自費出版の本などを出版する希望者のインタビューなどが考えられるが、まだまだ無限の可能性を秘めている。