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様々な天災に対して 災害時打ち上げロープ舫い式飛行船利用緊急携帯通信網  その2 (想像図付き)

様々な天災に対して 災害時打ち上げロープ舫い式飛行船利用緊急携帯通信網  その2 (想像図付き)

樋口 健夫

アイデアマラソン研究所所長 ノートを活用したアイデアマラソン発想法考案者であり、電気通信大学講師。現役時代は三井物産の商社マン。 企業の創造性トレーニングでは、ジャパネットたかたの全社員運動、アサヒビールでの研修などを続けている。独創性を命と考えている。

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様々な天災に対して(For Various Natural Disaster) 
災害時打ち上げロープ舫い式飛行船利用緊急携帯通信網 (Proposal for Emergency Mobile Communication Network Using Suspended Balloon Airship to be Launched on Disaster) その2


 今回に限らず、災害などの緊急時に一般の携帯が通じなくなることは、感覚的に理解していても、被災に遭っている人たちの音信は、非常に大切だ。

 しかし、今回のようにNTTなどの基地局がぶっとんでしまうと、現実的に不可能となり、想定外の大混乱となる。

 災害時は、まさに通信が、対策の最初であり、命で根幹となる。その場合に、もちろん警察や、自衛隊や、政府関係のネットワーク、NTTや電力会社の光回線もあるが、肝心の被災地の基地局が今回のように壊滅的な破壊を受けてしまうと、動きが取れなくなる。

 もちろん、V-satなどの可搬式の衛星通信システムなど、日本無線やヒューズなどのシステムがあるが、肝心の携帯電話や画像やデータを送る端末が自由に使えない。インマルサットなどを使った衛星電話もあるが、もっと自由に使うために、緊急時だけに使う、緊急携帯通信網を作り上げてはどうだろうか。
飛行船を活用した非常災害時通信システム.jpg

 それはヘリウムを充填した無人の飛行船を、全国8か所で打ち上げる。ヘリウムの充填時間だけが問題だ。高さは数キロとすれば、飛行船と飛行船の間の相互幹線通信も可能だろう。

 これらの飛行船は、ワイヤーとケーブルで接続されていて、データ通信も可能で、光回線も地上に通じている。飛行船の打ち上げする場所は、航空機の航路から外れていなければならない。

 全国を8つほどに区切って、災害時に政府・自治体関係が専用で活用できるネットワークだ。打ち上げ場所は、災害対策の十分なところを選ぶ必要がある。

 緊急用の携帯端末、あるいは、緊急時の通信を可能にする機能を含めた通常の携帯などを政府・自治体関係者が緊急時に備えて多数所有し、普通の携帯のように活用する。

 飛行船であるので、台風などの嵐や火山の噴火などには、使用することができないかもしれない。しかし、このような災害時通信幹線と非常時携帯基地局を作ることで、人命の救助には活用できるだろう。