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【新・休む技術】未来の自分への作業指示書を

【新・休む技術】未来の自分への作業指示書を

石井 力重

アイデアプラント 代表。著書に『アイデア・スイッチ』。専門領域は「創造工学」。クリエイティブ・リーダを助ける道具を作っています。

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二年前、 2010年12月28日 以下のようなブログを投稿しました。

 【休む技術】未来の自分への作業指示書を 

 今年はこれを「今年最後の一週間を全開で仕事することにも役立つ方法」として、一部を改良して提案します。

 まずは、2年前の記事をそのまま引用します。 

━━━━━━━━━━━━━━━━━引用━━━━━━━━━━━━━━━━━

休み前に、しがかり中の仕事がたくさんあって、どれも完了できないままで、何かすっきりしない、という時のために、いい方法があります。 

 休み明けの自分へ、作業指示書を書いておく

  • ざっくりしたTODOメモではなく、他の人が代理処理できる位に、書きます。 
  • 仕事も案件ごとにフォルダに入れて、それぞれに作業指示書を書いておきます。 
  • 特に書いておくべきで忘れがちなのは、「電話で話すべき内容」です。 

折り返しの電話を待っているまま仕事納めになってしまった、なんていうことが営業部門ではよくあります。メールを送る人もいるでしょうけれど、電話で相手の答えを聞きながらしか進まないこともあります。そういう時に、「○○さん、電話」と書かないで、伝える項目、オプションとなる相談要因、聞きたい情報、会話から得たい結果などを、電話をかける(うける)未来の自分に向けて、作業指示書として残しておきます。 

これらは、万が一にも、お正月明けの一週間、インフルエンザで休んだ時に、実際に人に渡る可能性もあるので、TODOの具体レベルの内容と、その意図(目的)を、明確にかいておくようにします。 

これをしないで、なんとなく打ち上げに行ってしまうと、29、30日も出社し、さりとてさほど何もできずに残務処理をするでもなくいてしまったり、大みそかまでやきもきしてしまいます。 そして、それは、かなり損だったりします。そのあとのお正月で結局、気がかりなことは、かなり忘却してしまうので、心にやんだ状態ですごした年末三日間は丸ごと、無駄になってしまいます。紙に書き出し、すっきり忘れて、遊ぶ、休む、やっておきたかった勉強をする、というほうが、個人レベルでも会社レベルでもとても生産的です。 

10分ぐらいで終わる仕事は別にして、仕事納めの今日、定時(17時)までの時間は、未来の自分への作業指示書を書く時間にあてて、一月4日から、全力で再加速できるようにして、すっきりと、終わりたいものです。

私は20代のころ、商社で働いていのですがその時代には、まったくそういうことはできなかったので、実際はなかなかそんな風に行かないことも経験として知っています。実際はどうしたかというと、この未来への作業指示書を、結局翌日に出社して、書いていたりしました。ならば仕事納めの午後の時点でやっておけばよかったと思ったものです。また、もっと若いころには、しがかりの仕事がきになって、自宅に持って帰って交渉案件のことを考え続けてお正月を過ごしてしまったことがありました。その間、自分の学びたかったことを学ぶことや友人と思いっきり遊ぶこともできたはずです。 

 休むときに深く休める一つのコツとして、作業指示書を未来の自分に向けて、具体的に書いて、仕事納めすることを提案してみました。

━━━━━━━━━━━━━━━引用ここまで━━━━━━━━━━━━━━━
 
今回の提案は、これを一週間前にやろう、というものです。

まず、今年の最終日ですが、今年は28日金曜日がカレンダー上の最終日だという職場が多いでしょうが、そうであれば実質最終日は27日とみるべきでしょう。 

28日は、金曜日で、月末で、年の最後の日です。もうそれを想像するだけで、その朝の通勤電車や街で行きかう人たちが、浮き足立っている姿が見えませんか。こんな日に座ってじっくり仕事ができる可能性は低くそうです。職場の大掃除、片付け、昼からは納会、挨拶の電話もメールがひきもりきませんし、それが終わるとほどなく、夕方から込み合う飲み屋へ職場の人を率いて移動、などの「予想外の予定」が目白押しでやってきます。

なので、実質的には27日(木曜日)がまともな仕事ができる最後の日になりましょう。

そこで、その一週間前にあたる20日(木曜日)に、上に引用した「未来の自分への指示書」を書きあげることを提案します。 

 こうすることで、仕事のできる最後の一週間を、最大限、生産的に利用できるでしょう。

  • まず、22~24日は三連休(土日月)です。20日の時点で指示書を書いておいた方が、クリスマスも恋人や家族とゆっくり休めます。 
  • それが明けると、今年に残されている実働可能日は、25~27日の三日間しかありません。20日に作業指示書を書いておくと、火曜日の朝から、TODOリストを消し込んでいくための展開に向けてダッシュで動けるでしょう。三日あればかなりの仕事ができます。作業指示書からいくつも消し込めるでしょう。
  • 残ったものは、27日の時点で、職場の机にしまって、28日の最終日をのびのび過ごすといいでしょう。

一方、25日の朝に、特にTODOリストを持っていないまま出社してしまうと、慌ただしい三日間が始まります。次々、割り込み仕事が来て、まとまった仕事をするには時間がなく、気が付けばもう28日になっています。 それは、いやですよね。


 以上、 今年は一週間前に「未来の自分への作業指示書」を書かこう、という提案でした。



 (余談です) 

 私が新卒で入った会社の元上司や同僚が、もしこの記事を見たら「石井が、一番、あわわわっと、しているうちに28日を迎えちゃう駄目なヤツだった」と笑われるでしょうが、全くその通りの新人でした。だからこそ、過去の自分に教えたかったことを、私は若い読者に向けに書くのかもしれませんね。ぜひ、年末年始に、家族と過ごしたりスキルアップの勉強をしようという人に、実践してもらえたらば幸いです。




(ちょっと、宣伝も書きます。お許しください)


年末年始、家族で発想力を鍛えながら遊びたい!という方や、アイデア創出の技術を獲得したいという方がいらしたら、ぜひ
「アイデアトランプ」「アイデアスイッチ」を使ってみてください。毎年、アマゾンのインラインショップの内側を観察するに、年末に入った29日~30日ぐらいに、どさどさっとアマゾンのオーダーをいただき、売り切れてしまって手に入るのがお正月も終わりきった8日ごろ・・・なんてことも結構あります。年末に入る前なら、在庫もじゅぶうにありますので、ぜひ!