誠ブログは2015年4月6日に「オルタナティブ・ブログ」になりました。
各ブロガーの新規エントリーは「オルタナティブ・ブログ」でご覧ください。
【ADS-2500W】 出張先で、家族から、メモをもらう箱
»2013年2月 1日
力重の「ブレインストーミング考」
【ADS-2500W】 出張先で、家族から、メモをもらう箱
アイデアプラント 代表。著書に『アイデア・スイッチ』。専門領域は「創造工学」。クリエイティブ・リーダを助ける道具を作っています。
当ブログ「力重の「ブレインストーミング考」」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/ishiirikie/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
旅先で、家族に、何か資料を送ってほしいと依頼することがある。家族がPCに不慣れだと、そのまま封筒で送る、という展開になるが、すぐに欲しい時には不便だ。紙面上のわずかな情報なら、スマフォから撮影してもらうこともできるが枚数が多いとさすがに厳しい。
そういう時に、FAX感覚で、「紙をセットして」→「ボタンを何度か押す」だけで送ってもらえる箱として、ブラザーのスキャナ、ADS-2500Wは使える。
しかし、この使い方を始めるまでの設定、筆者のレベル(※)では実はかなりてこずった。
(※ ビジネスでPCを毎日使う人の中にも「サーバの設定?え?よく分からないよ...。Gmailのアドレスとパスワードぐらいはもちろん分かるし、エバーノートやドロップボックスといったWEBサービスも結構使う。でも、サーバーとかSMTPとかIPアドレスとか言い始めるとよく分からない。まあ、聞いたことはあるし、情管の人が来て、だだだっと、何かを打ち込んでいった時に、あーなんか、そういうのやったなー、ぐらいの記憶はあるけれど」という人は結構多いだろう。筆者はまさにそういう層である。)
そういう人に向けて、「これさえやれば、つながる」という線で、書きたい。「ブラザー スキャナ メール できない」でググって、この記事にきた方に、最小限の手数で、やり方にたどり着く方法を書く。
(なお、スキャナを自宅の無線LANにつなぐという作業はここでは省いている。ノートPCやスマフォを買ってきて自宅の無線LANにつなぐ作業に近いことを初めにしておく必要がある。それはできているものとしてその先から始める。)
(なお、スキャナを自宅の無線LANにつなぐという作業はここでは省いている。ノートPCやスマフォを買ってきて自宅の無線LANにつなぐ作業に近いことを初めにしておく必要がある。それはできているものとしてその先から始める。)
1)まず、Gmailのアドレスを新しく1つ取る。
このアドレスは、スキャナがスキャンデータをメールで送り出す時の送信アドレスとして使われるもの。普段使いでGmailを使っている人でも一つとることをお奨めする。理由は重たいデータが何度も送られるアドレスとなるため。(また、すでにセキュリティー設定をあれこれしていると、以下の説明の通りには進まないかもしれないため。)
2)ADS-2500Wに保持させるメールアドレスを設定する。
01
[一番最初の画面]
>右上のスパナとドライバのアイコン
>ネットワーク
>Eメール
>右上のスパナとドライバのアイコン
>ネットワーク
>Eメール
>メールアドレス
ここに、Gmailのメールアドレスを入力する
>OK
~~その操作の様子~~
次に、別の設定画面に移る。が、ここでの説明では「戻るボタンを二回押して、次に・・・」という説明方法はやめておく。毎回「ホーム(家)ボタンに戻った状態からの操作として記しておく。操作に慣れてくればバックボタンで、いくつか戻るほうが早いことに気が付くだろう。そこは慣れてきたら臨機応変に進めてほしい。
とにかくここでは、ホームボタン後の一番最初の画面からの、毎回の操作を記す。
02
[一番最初の画面]
>右上のスパナとドライバのアイコン
>ネットワーク
>Eメール
>サーバー設定
>SMTP
>SMTPサーバー
>名前
smtp.gmail.com
>OK
次は
03
[一番最初の画面]
>右上のスパナとドライバのアイコン
>ネットワーク
>Eメール
>サーバー設定
>SMTP
>SMTPサーバー
>SMTPポート
465
(最後までやって駄目だったら 587 )
>OK
で、その次は
04
[一番最初の画面]
>右上のスパナとドライバのアイコン
>ネットワーク
>Eメール
>サーバー設定
>SMTP
>SMTPサーバー
>SMTP Auth.
>(はじめは「認証しない」になっているので) SMTP Auth. を選択
ここに、Gmailのメールアドレスを入力する
>OK
>OK
ここに、Gmailのパスワードを入力する
>OK
>OK
ここに、Gmailのパスワードを入力する
>OK
>OK
それから、次は
05
[一番最初の画面]
>右上のスパナとドライバのアイコン
>ネットワーク
>Eメール
>サーバー設定
>POP3
>POP3サーバー
>名前
pop.gmail.com
>OK
そして、次は
06
[一番最初の画面]
>右上のスパナとドライバのアイコン
>ネットワーク
>Eメール
>サーバー設定
>POP3
>POP3ポート
995
>OK
で、次は
07
[一番最初の画面]
>右上のスパナとドライバのアイコン
>ネットワーク
>Eメール
>サーバー設定
>POP3
>アカウント名
ここに、Gmailのメールアドレスを入力する
>OK
次は
08
[一番最初の画面]
>右上のスパナとドライバのアイコン
>ネットワーク
>Eメール
>サーバー設定
>POP3
>パスワード
ここに、Gmailのパスワードを入力する
>OK
ここに、Gmailのパスワードを入力する
>OK
以上で、スキャナにメールアドレスを持たせる作業が完了した。
筆者と同水準のITスキルの読者を想定して言うと、通常、スマフォでメールの設定で"デバイスに自分のメールアドレスを登録する"事ができても、この辺の作業が全くわからない。そうなると「まあ分かるとこだけでいいや」としてしまうと、エラーが出てしまう。筆者はその状態で一日をすごし、ググってみたがめぼしい情報が得られず、ブラザーのサポートに電話をかけてようやく把握できた。同じようにググってここにたどり着く人を想定してこれを書いた。
さて、これでこの機械の送信元としてのメールアドレスの設定を完了できたところで、次に「Eメール送信」入る。
3)スキャンしてメールで誰かに送る (アドレスを手入力する編)
まず、スキャンしたい紙面をスキャナの送り口に入れる。
それから、送信作業に入る。
09
[一番最初の画面]
>(画面を左にずりりっと引っ張り →)[スキャン2]を出す。
>Eメール送信
>手動入力(鉛筆のアイコン)
ここに、送りたい人のメールアドレスを入力する
>OK
>OK
>スタート(※)
(※ [スタート]の他に[設定変更]を押すこともできる。それを押すと設定を調整することができる)
【!】この動画では、裏表を逆になっています。本当は表側を伏せた状態で入れます。
なお、標準の設定ならば、三十秒ぐらいあればA4紙面一枚ぐらいの送信は終わる。解像度を600dpiにして送信したところ、2分ぐらいかかった。(最後にピー、という音で完了を教えてくれるので便利。)
4)スキャンしたものを、いつも送る人にぽんっと送る([お気に入り]を使う編)
先のやりかは、送る度にアドレスを手打ちする手間を無視すれば、分かりやすい。でも面倒だ。いつも送る相手への「スキャン→メール」はワンタッチでやりたい、と思うだろう。
実は可能。正確には「ワンタッチ」ではない。「4タッチ」だが、それで、4回タッチしてもらえば決まった先に、送り出せる。
まずは[お気に入り]を登録する作業から、やる。
4-1)お気に入り、登録
10
[一番最初の画面]
>右上の[お気に入り]というボタン
>[ + ] (※ 9つあるので、どれか一つ好きな所を)
>スキャン
>(下へスクロールし)Eメール送信
>OK
>手動入力(鉛筆のアイコン)
ここに、送りたい人のメールアドレスを入力する
>OK
>OK
>(右上の)お気に入り登録 ※
(※ [設定変更]で設定を調整もできる)
>OK
ここに、お気に入り名、を入力する
>OK
これで、設定ができた。
このOK、ボタンを頻繁に押すところを、丁寧に書くと文字量が多く読みにくくなるので、省いた。感覚的には「終わるところまで進めば良し」という線で作業をしてほしい。この辺の大雑把さも含めてこの記事の想定読者ゆえ。
次に実際に、お気に入りから、4タッチで、送ってみる。
4-2)4タッチで「スキャンしてメールで送る」
11
まず、原稿をセット。
[一番最初の画面]
>[お気に入り]
>[***] (←いま、登録した名前)
>OK
>スタート (※)
(※ 画質などの設定変更もできる)
以上である。
家族に、資料を送ってもらう時に、操作がこれだけでよい(※)、というのは心強い。
(※メーカーびいきにならずに言うならば、本当は「ワンタッチか2タッチ」で送れるほうがいい。)
(※メーカーびいきにならずに言うならば、本当は「ワンタッチか2タッチ」で送れるほうがいい。)
実際には、いざという時にきちんと家族にしてもらうことを考えて、この4-2)の操作を、何度かして慣れてもらうべきだ。
或いは工夫として
━━━━━━━━━━━━━━━━━資料を上の口に入れ、[一番最初の画面]→[お気に入り]→[***] (←登録したお気に入りの名称)
→OK
→スタート━━━━━━━━━━━━━━━━━
と、シールに書いて張くと、良いだろう。
想定読者に対して必要なミニマムの情報は以上である。1,2枚を送る程度なら、画質の設定がどうであれ問題なく届く。
実際に届いたメール
↓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・・・ ━━━━━━━━━
ここからは、実際に送ってみての勘所を記す。
どれぐらいの解像度と枚数を送信できるのか、わざとエラーが出るようなきつい条件もしてみた。その結果、容量と送信時間の2つが送信という行為において特に意識される点であると分かった。
・・・
高画質で何枚送れるのか。実際に送ってみた。
きれいなデータをたくさん送りたい。だが、それには限界があるだろう。
トライ1)
JPG形式で600dpiと設定した状態。これでA4カタログをスキャンし、送ってみた。カタログはフルカラー写真でかなり黒が多い。
(後で分かったが、この設定と資料では、JPG一枚は3,4メガ程度であった)
両面5枚(10ページ)、を送ってみた。たぶん35メガぐらいになるはずだ。かなりかかったのでエラー終了になったタイミングに気がつけなかったが、結果としてエラーになって送信できていなかった。
トライ2)
同じ設定で次に両面3枚(6ページ)を、で、スキャンし送った。送信できた。送信完了を示す"ピー"音がなるまで、16分かかった。
受け取ってみるとファイルサイズは22メガ程度であった。
Gmailの送信可能なファイルサイズが25メガであることを考えると、「A4の資料を高画質(600dpi)で送るには、両面3枚(6ページ)」。と、把握しておくと良さそうだ。
トライ3)
次に画質を下げて、データも変えて実験。データは同じ、A4カタログ。
PDF形式で300dpiと設定。大体、多くの場面ではこれでスキャンするだろう、という設定にした。
両面5枚(10ページ)を送ってみた。
送信時間は4分程度。
受け取ってみると、原寸大表示ではきれいに見える。小さい文字を見るために200%に拡大してみても、文字として読み取れる。さすがに二倍に広げても文字のエッジがくっきりとはいかないが、多くの書類ならこれで十分だろう。
ファイルサイズは4.8メガ。
実際にやってみた経験から、お奨めは?
Gmailのファイルサイズの上限を考えると、トライ3の五倍は行ける。計算上は両面25枚(50ページ)位は送れる。時間はたぶん、荒っぽく計算するならば、推測するに20分ぐらい。
家族に資料を送ってもらう場合は、ずっと機械の前にいてもらうことはできないはず。「20分ぐらいそばにいて、"ピー"音がならなかったら再送信をしてほしい」とは言えないだろう。
多少の変動要素を考慮すると、25枚だとぎりぎりすぎる。送信サイズ上限を超えない安全な分量に刷るという意味では、
【PDF、300dpi】設定で、一度に20枚強を送る
という使い方がよさそうである。
※※なお、筆者のスキャンしたカタログは黒い面積が大きくて、データが重くなりがちなものであったが、具体的にはこの製品のカタログ「JUSTIO誕生」と書かれたである。写真ページと文字ページの混じった一般的なカタログである。
※※送信時間は回線の太さによるかもしれない。筆者の回線状況はごく普通の家庭にあるヤフーBBの一般的な契約、多分20メガ前後の回線である。
※※なお、筆者のスキャンしたカタログは黒い面積が大きくて、データが重くなりがちなものであったが、具体的にはこの製品のカタログ「JUSTIO誕生」と書かれたである。写真ページと文字ページの混じった一般的なカタログである。
※※送信時間は回線の太さによるかもしれない。筆者の回線状況はごく普通の家庭にあるヤフーBBの一般的な契約、多分20メガ前後の回線である。
余談:
筆者は旅をしながら仕事をしている。記入し返信を依頼されている文章が半月以上、書斎にたまってしまう。そういうものを、自宅にいる妻が「ぽん、ぽん、ぽん、ぽん」と押せば、がーっと読み込み、手元にやってくるのは便利だと感じた。(今までは、旅先のホテルに送付してもらっていたが、数日おきに移動するので、狙った宿に届けるのは結構大変だった。)
筆者は旅をしながら仕事をしている。記入し返信を依頼されている文章が半月以上、書斎にたまってしまう。そういうものを、自宅にいる妻が「ぽん、ぽん、ぽん、ぽん」と押せば、がーっと読み込み、手元にやってくるのは便利だと感じた。(今までは、旅先のホテルに送付してもらっていたが、数日おきに移動するので、狙った宿に届けるのは結構大変だった。)