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パワーポイントをPreziに取り込ませる。(意外と便利)
»2013年3月 8日
力重の「ブレインストーミング考」
パワーポイントをPreziに取り込ませる。(意外と便利)
アイデアプラント 代表。著書に『アイデア・スイッチ』。専門領域は「創造工学」。クリエイティブ・リーダを助ける道具を作っています。
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石井力重です。Preziを短い時間でそれなりにするTipsその2です。そして、これで打ち止めです。
まずこれをご覧ください。
- これは、もともと、パワーポイント112枚だったコンテンツです。それを90分でPreziにしてみたものです。(いま、まさに作りました。)
すこし、周辺の事から話します。
Preziでプレゼンを作りはじめると、馬鹿正直にちくちく打ち込んだり、線を引いたり配置を考えたり。そうしているうちに圧倒的に時間がかかり、全然仕上がっていない、という徒労感が出たり。
プレジをみて、トライした人に、よくあります。
そこで、知っておくと便利な作り方があります。
それは、パワーポイント・ファイルを、Preziに読み込ませて、一気に作るやり方です。
やり方は極めて簡単です。(WEBサービスを普段使うような人であれば。)
- Preziを立ち上げて、テンプレートを選んで編集画面にします。
- そして、ファイルの読み込みを行います。メニューを見ればすぐわかります。
- 取り込みは、内容によりますが、結構な時間がかかります。コーヒーでも入れて飲んで待ちます。5分から、数十分で終わります。
- あとは、それを配置するフォームを選択すればその通りになります。
(テンプレート選択や、配置のフォームの選択でまよったら、とりあえず、一番、シンプルなものを選んでとにかく、Preziの世界に、パワポのコンテンツを落としてみてください。あとは要領がわかります。)
これはもともとパワーポイントで持っていた内容をPreziにする、という状況に限定されますが、それであれば、かなり楽ができます。
(或いは、邪道っぽいですが、パワーポイントであらかた内容を作ってしまって、それを、読み込ませて、後はPreziの世界で整えるだけ、というのも、ありはあり、かもしれません)
プレジが便利なのは、全体像と詳細をよったり引いたりしながら見せられる点にあります。画面遷移の連続性も認知的にすっとしていてそこもいい点です。
それがもたらすものがあります。パワーポイントのコンテンツをPreziの上に並べてみて、気が付きます。あれ、プレゼンのここ、流れが分断しているな。と。なので、Preziの上で、単に画面をつるつると、流していくだけでなく、多少編集がしたくなります。
なお、細かい話ですが、少し補足します。
112枚のスライドをPreziに取り込む前に私は次の処理をしておきました。Preziの上でやるより圧倒的に楽だからです。
- まず、スライドを間引きました。16枚にしました。パワーポイント上では流れを付けるために必要だったスライドが結構あり、コンテンツ性がぎゅっと、詰まっているファイルだけのこし、ざくざくそぎ落としました。
- 次に、画面上のオートシェープや、グラデーションのかかったテキスト枠は、削除したうえで即座にペーストして、その後、それを「画像ファイルにする」処理をしました。張り付けた後に出てくる妙なのがありますが、あれを押すと、画像として貼り付け、がえらべますので、それをつかって画像にします。これは、プレジの上ではオートシェーブやグラデーションは無残なまでに変形してしまうからです。オートシェープ間の位置も保持したい場合にはそれらをまとめてそういう処理をして画像にしてしまいます。この辺の細かい調整をPrezi上でしたい、ともうと、長い道のりへの門を開くことになりますので、その門はそっと今は閉じておきましょう。
Preziの上に取り込んだ後にはこういうことをしました。(ここが60分ぐらいかかっています。実は前の部分までなら、間引く作業を含めて30分でできていました。)
- Preziに取り込んだスライドは、スライド単位でつかんでうごかせます。スライドの順番にプレジのパス(動く順番)がつけられていますので、このスライド単位で配置を変えさえすれば、それで、「Preziっぽい画面遷移するパワーポイント」ちっくなPreziができます。(分かりにくい表現ですみません。)
- Preziの上で多少置き直したり、フォントをおおきくしたり(これは比較的簡単。)をすると、後はもう、それだけで、冒頭のような感じになります。慣れてくると少し動きにひねりを加えたくなって、画面を回したりもしています。これはしなくても構わないところ。また、スライド単位で掴めるほかに、スライド単位でコンテンツを拡大することができます(部品レベルでもできます)。そのため、重要なスライドを大きくしておいて、引きで見たときにもわかるようにして置いたりします。こうすることで、Preziのパス通りに流さないで、iPad上で指でぐりぐり、あちこちの場所を行ったり来たりをしてみるようなプレゼンをするときに、大体の狙いがつけられて便利です。
以上です。
最後に提案です。
もし、パワーポイントである程度、コンテンツがたまってきたら、主要なコンテンツ・スライドだけにして、それをPreziに取り込んでみてください。いざという時に、誰かと話していて見せたくなったら、ネットにつながりさえすれば、そのスライドを見せることができます。
たとえば、パネルディスカッションの席、あるいは、なにか発散的な会話を楽しめそうな席にこれは便利です。話の流れを一直線に決められなくて、いろんな情報の中から、話の流れによっては紹介したい情報群を懐に持っておいて、それを出すということは、紙ものだったり、パワーポイントデータだったりすると、あれじゃないこれじゃない、とバタバタしますが、このスタイルで持っておけば、けっこうすっすっと、目的の情報を出すことができます。