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成活とは 1-5 競争倍率10倍以上! 就活の壁を乗り越えた成活習慣(7/7)

成活とは 1-5 競争倍率10倍以上! 就活の壁を乗り越えた成活習慣(7/7)

伊藤 高史

開業して三代目。高齢の方にも安全安心な保険の入れ歯治療、修理、メンテナンスを中心に行なっている。

当ブログ「杉並区「入れ歯専門の歯医者さん」今日の出来事」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/ito_takafumi/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


決して休まないこと以外にあまり取り柄がなかった私を、アルバイトとして5年間も根気よく使ってくださった先生には、ずっと感謝していました。

 

受験の数年前に先生が私の仕事ぶりを手放しで褒めてくださったのを覚えています。

 

まだパソコンもスキャナーもなかった時代。

予備校の問題集を作るのに、市販の問題集から、先生が選んだ問題文をコピーして切りとってA4の紙に貼るという原始的な方法を用いていました。

私は作業が遅く、作製するのに他の事務員より時間がかかります。

でも先生は、せかすことはなかったので急がず作業していました。

 

あるとき事務を統括している女性の事務長から呼ばれました。

作業が遅い! と怒られるのかな。

今度はコンビニのバイトを探そうか。

友達が引っ越し屋のバイト探してるって言ってたな。

念のため最悪の事態を予想しながら、おそるおそる事務室のドアを開けます。

 

予想に反して事務長は笑顔で迎えてくれました。

「先生が伊藤君のこと、すごく褒めてたわよ。みんな見習うことにしたの」

 

「えっ、何を見習うんですか?」

状況が理解できず、すっとんきょうな声で聞き返すと、こういうことでした。

 

他の事務員は問題文を紙に貼るときに目分量でテキトーな場所に貼っていました。

コピーすると斜めになったりゆがんだり、かなり怪しい雰囲気の問題集に。

私は定規で測って縦横まっすぐにラインを合わせて貼っていました。

だから時間がかかっていたのですが市販の問題集のようにきれいにできます。

その丁寧さをみんなが見習うという話でした。

そんな細かいところも見ていてくださった先生には感謝しています。

 

成活習慣の4番目「感謝する」は必要不可欠。

感謝していなければアルバイトも続かなかったでしょうし、試験も合格しなかったと思います。

 

大学を卒業してアルバイトをやめるとき、先生は社会人になってからのアドバイスをくださいました。

社会人になってからが本当のスタート。

今までとは比べものにならないくらい大変だけれど、持ち前の丁寧さで乗り越えてほしいとのこと。

これからも先生が認めてくださった丁寧さを、歯科治療に活かしていこうと思っています。

 

先生とは、今でも著書を送ってくださったり、年賀状のやりとりをしたりして交流が続いています。

 

なお、就職した病院は口腔外科の分野が充実していました。

医科の全身麻酔の管理、口腔癌や顎骨骨折の手術や顎関節症の治療、親知らずの難しい抜歯など数多くの経験をできたことが、今の自分に本当にプラスになっています。