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誰だって楽しめるブラインドサッカー
»2011年10月12日
あなたの知らないスポーツ、そっと教えます
誰だって楽しめるブラインドサッカー
プログラマーとしてシステム開発会社に就職後、プログラムはそこそこに新規事業の立ち上げなどを行う。そんな経験が災いしてか、自分で会社を立ち上げることに。様々なスポーツを紹介して多くの人に楽しんでもらえるよう情報を発信していきます。ラーメンと温泉が大好き。クリック募金でスポーツを応援するサイト スポクリを運営しています。
当ブログ「あなたの知らないスポーツ、そっと教えます」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/jpnms/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
初めまして、株式会社JMSの衛藤です。様々なスポーツを紹介するブログを書かせていただくことになりました。なにぶん物書きは苦手なものですので、誤字脱字や表現が間違っているなどありましたらご容赦ください。
では1回目のブログですが、「ブラインドサッカー」をご紹介していこうと思います。
先日、ブラインドサッカーチーム「乃木坂ナイツ」の練習に参加してきました。と、その前にブラインドサッカーをご存知ない方のために簡単な説明を。ブラインドサッカーはその名のとおり「ブラインド」、つまり目が見えない状況でサッカーを行います。ちなみにパラリンピックの種目にもなっています。
では目が見えない状態でどうやってボールを蹴るのかといいますと、ボールの中に鈴が入っていてボールが転がると音が鳴ります。その音を頼りにボールの位置を把握しボールを蹴るわけなのです。
でもボールが止まってしまって、音が鳴らなくなったら場所が把握できませんよね。その際には、目が見える人がボールの場所を教えてあげるのです。
ブラインドサッカーはフィールドプレーヤー4人とゴールキーパー、コーラーと監督の7名で1チームが構成されます。フィールドプレーヤーはアイマスクをしなければなりませんが、残りの3人はアイマスクをしなくてもOKです。この3人がボールの位置を教えてあげるわけです。他にもこの3人はいろいろな指示をフィールドプレーヤーに出していきます。
詳細なルールに関しましては日本ブラインドサッカー協会さんのホームページでご確認ください。
さて話を戻して、乃木坂ナイツの練習に参加させてもらったわけですが、まず驚いたのはドリブルのスピード。おそらく誰が見ても普通にボールが見えている状態でドリブルしているんじゃないかと思うほど。しかし、ドリブルをしているのは視覚障害を持っている方なんです。
音と足元の感覚でボールをコントロールするためか、小刻みなボールタッチで見事にボールを運んでいきます。実際にやらせてもらったのですが、やはり難しい......。ちょっとでも足元からボールが離れると位置がさっぱりわからなくなってしまいます。でも見よう見まねで(見えないのですが)小刻みにボールを触っていくと少しはドリブルできるようになりました。
次にパス練習。パスを受ける人が、声を出して位置を知らせます。その声を頼りにパスをするわけです。これはわかりやすい。目を瞑ったまま声のする方向へパスを出します。「ナイスパス」の声、一安心。
問題はパスを受けるとき。私に向かってボールの鈴の音が近づいてきます。なんだか真正面から来ているような気がするし、少し右にずれているような気もする。この微妙な感覚が非常に難しい。足元にぴたっとボールをトラップできないと、またボールを見失ってしまいます。何回もトラップを仕損なってしまいましたが、ここでボールをトラップできた時はほんとうに感動してしまいました。コツとしては、ボールの音をよく聞くこと。当たり前なんですが、しっかりボールの音を聞いているとボールがどこにあるのかがだんだんと分かってきます。
最後にドリブルからのシュート練習。ゴールキーパーからパスを受けて、ディフェンダー役の選手が縦に二人並んでいるところを8の字にドリブルしてかわし、最後にシュートをします。目が見えていても難しいのに、これを見えない状態でやるんですからね。やっては見たものの、ところどころ目を開けながらのドリブルになってしまいました。なんとかゴール前までたどり着くも、シュートも一苦労。ドリブルから流れでシュートをしようにも一瞬足元からボールが離れるので非常にボールの位置が把握しづらい。一旦ボールを止めても状況は同じ。足探り(?)でボールを探してなんとかシュート。ボールはあさっての方向へ。
乃木坂ナイツの選手のみなさんはこれを華麗にやってのけます。ゴールの位置を把握する方法なのですが、ゴール裏にコーラーがいます。このコーラーの声を頼りに位置を把握し、コーラーはゴールまでの距離、角度や打つタイミングなどを指示するのです。
よく聞いているとシュートを打ち終わったあと、コーラーが数字を言っています。どんな意味があるのか聞いてみると、シュートしたボールがゴールマウスのどこに飛んだのかを伝えているそうです。野球のボールを投げて的に当てるストラックアウトのように、ゴールマウスを9つのエリアに分けて、シュートがどこに飛んだのかを教えてあげます。確かにボールがどこに飛んだかがわからないと次への修正がききませんからね。
以上で本日の体験は終了。
目を瞑った状態でのサッカーは初体験でした。でも、やったことがないことだからこそいろいろと新鮮な驚きもあり、なんだか子供に戻ったような気分で楽しむこともできました。
「ブラインドサッカーって視覚障害者の人のためのスポーツなんでしょ?」って思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。もちろん視覚障害者の人が楽しめるスポーツですが、目が見える人なら目を瞑るかアイマスクをすれば同等の条件で楽しむことができます。そして実際にやってみるとブラインドサッカー選手の凄さを実感できるはずです。
なにはともあれ体験してみるのが一番。今回、お邪魔させていただいた「乃木坂ナイツ」さんは毎週水曜日に練習を行っています。体験だけではなくサポートをしてくれる方も募集しているので、様々な形でブラインドサッカーと触れ合えます。乃木坂ナイツの面々は非常に面白くて、暖かく迎え入れてくれますよ。その他、日本ブラインドサッカー協会のホームページにもイベントの情報がたくさん掲載されているので、そちらもチェックしてみてください!
では1回目のブログですが、「ブラインドサッカー」をご紹介していこうと思います。
先日、ブラインドサッカーチーム「乃木坂ナイツ」の練習に参加してきました。と、その前にブラインドサッカーをご存知ない方のために簡単な説明を。ブラインドサッカーはその名のとおり「ブラインド」、つまり目が見えない状況でサッカーを行います。ちなみにパラリンピックの種目にもなっています。
では目が見えない状態でどうやってボールを蹴るのかといいますと、ボールの中に鈴が入っていてボールが転がると音が鳴ります。その音を頼りにボールの位置を把握しボールを蹴るわけなのです。
でもボールが止まってしまって、音が鳴らなくなったら場所が把握できませんよね。その際には、目が見える人がボールの場所を教えてあげるのです。
ブラインドサッカーはフィールドプレーヤー4人とゴールキーパー、コーラーと監督の7名で1チームが構成されます。フィールドプレーヤーはアイマスクをしなければなりませんが、残りの3人はアイマスクをしなくてもOKです。この3人がボールの位置を教えてあげるわけです。他にもこの3人はいろいろな指示をフィールドプレーヤーに出していきます。
詳細なルールに関しましては日本ブラインドサッカー協会さんのホームページでご確認ください。
さて話を戻して、乃木坂ナイツの練習に参加させてもらったわけですが、まず驚いたのはドリブルのスピード。おそらく誰が見ても普通にボールが見えている状態でドリブルしているんじゃないかと思うほど。しかし、ドリブルをしているのは視覚障害を持っている方なんです。
音と足元の感覚でボールをコントロールするためか、小刻みなボールタッチで見事にボールを運んでいきます。実際にやらせてもらったのですが、やはり難しい......。ちょっとでも足元からボールが離れると位置がさっぱりわからなくなってしまいます。でも見よう見まねで(見えないのですが)小刻みにボールを触っていくと少しはドリブルできるようになりました。
次にパス練習。パスを受ける人が、声を出して位置を知らせます。その声を頼りにパスをするわけです。これはわかりやすい。目を瞑ったまま声のする方向へパスを出します。「ナイスパス」の声、一安心。
問題はパスを受けるとき。私に向かってボールの鈴の音が近づいてきます。なんだか真正面から来ているような気がするし、少し右にずれているような気もする。この微妙な感覚が非常に難しい。足元にぴたっとボールをトラップできないと、またボールを見失ってしまいます。何回もトラップを仕損なってしまいましたが、ここでボールをトラップできた時はほんとうに感動してしまいました。コツとしては、ボールの音をよく聞くこと。当たり前なんですが、しっかりボールの音を聞いているとボールがどこにあるのかがだんだんと分かってきます。
最後にドリブルからのシュート練習。ゴールキーパーからパスを受けて、ディフェンダー役の選手が縦に二人並んでいるところを8の字にドリブルしてかわし、最後にシュートをします。目が見えていても難しいのに、これを見えない状態でやるんですからね。やっては見たものの、ところどころ目を開けながらのドリブルになってしまいました。なんとかゴール前までたどり着くも、シュートも一苦労。ドリブルから流れでシュートをしようにも一瞬足元からボールが離れるので非常にボールの位置が把握しづらい。一旦ボールを止めても状況は同じ。足探り(?)でボールを探してなんとかシュート。ボールはあさっての方向へ。
乃木坂ナイツの選手のみなさんはこれを華麗にやってのけます。ゴールの位置を把握する方法なのですが、ゴール裏にコーラーがいます。このコーラーの声を頼りに位置を把握し、コーラーはゴールまでの距離、角度や打つタイミングなどを指示するのです。
よく聞いているとシュートを打ち終わったあと、コーラーが数字を言っています。どんな意味があるのか聞いてみると、シュートしたボールがゴールマウスのどこに飛んだのかを伝えているそうです。野球のボールを投げて的に当てるストラックアウトのように、ゴールマウスを9つのエリアに分けて、シュートがどこに飛んだのかを教えてあげます。確かにボールがどこに飛んだかがわからないと次への修正がききませんからね。
以上で本日の体験は終了。
目を瞑った状態でのサッカーは初体験でした。でも、やったことがないことだからこそいろいろと新鮮な驚きもあり、なんだか子供に戻ったような気分で楽しむこともできました。
「ブラインドサッカーって視覚障害者の人のためのスポーツなんでしょ?」って思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。もちろん視覚障害者の人が楽しめるスポーツですが、目が見える人なら目を瞑るかアイマスクをすれば同等の条件で楽しむことができます。そして実際にやってみるとブラインドサッカー選手の凄さを実感できるはずです。
なにはともあれ体験してみるのが一番。今回、お邪魔させていただいた「乃木坂ナイツ」さんは毎週水曜日に練習を行っています。体験だけではなくサポートをしてくれる方も募集しているので、様々な形でブラインドサッカーと触れ合えます。乃木坂ナイツの面々は非常に面白くて、暖かく迎え入れてくれますよ。その他、日本ブラインドサッカー協会のホームページにもイベントの情報がたくさん掲載されているので、そちらもチェックしてみてください!
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