今回はアンプティサッカーを取り上げたいと思います。アンプティサッカーとは主に四肢に切断障害を持った方がプレーするサッカーです。１９８０年くらいにアメリカで始まったとされています。チームは７人で、ゴールキーパーが１人、残りの６人がフィールドプレーヤーと言う構成です。

ゴールキーパーは腕を切断された方が、フィールドプレーヤーは足を切断された方が担当します。ベンチに５名の控え選手がいてアイスホッケーと同じように途中交代は何回でもできるそうです。コートの大きさはサッカーコートの半分、フットサルコートよりも少し大きめのコートで試合を行います。

海外では結構知られているようで、南米やヨーロッパではプロリーグもあるとのこと。ESPNといったスポーツ専門チャンネルでも放送を行うことがあるそうです。そして、昨年はアルゼンチンでワールドカップも開催されました。日本代表のアンプティサッカーチームも参加しましたが残念ながら敗退。

しかし、日本アンプティサッカー協会自体が昨年の１月に設立されたばかりなので、まだまだこれからと言ったところだと思います。そして、来年は日本でワールドカップが！のはずでしたが残念ながら東日本大震災の影響でイランで行われることになりそうです。日本以外ではブラジル、アメリカ、ロシア、イギリスなど１８カ国が国際アンプティサッカー協会に加盟しています。

アンプティサッカーのルールは基本的にはほぼサッカーと同じですが、スローインではなくキックインで再開したり、クラッチ（松葉杖のようなもの）を使って故意にボールに触ってはいけないなどのアンプティサッカー独自のルールも存在します。

そんなアンプティサッカーの練習を先日見学に行ってきました。当たり前ですがゴールキーパーをのぞいてみなさんクラッチを利用しています。まずはランニングやストレッチを行いますが、下半身のストレッチでは通常自らの足の重さによって腰をひねったりもできるのですが、そういうわけにはいきません。隣で協会の方が色々と教えてくれて初めてなるほどなーと気がつかされることがありました。

続いてパス練習を見ていただのですが、これは実に見事でした。普通なら当然軸足に体重を乗せてパス、ですけど皆さんはクラッチがある意味軸足になります。そのクラッチを軸にして振り子のように体を揺らしてパス！正確にミートして鋭いパスが何度も通ります。

試合形式の練習では人数が足りないため、健常者の方も参加して行いました。ちなみに健常者のチームと試合をすることもあるそうです。

試合を見ていると「カンカン」と音がするんです。何の音かと思ったらクラッチ同士がぶつかり合う音です。それだけ激しくぶつかり合うんですね。実際の試合でもこのクラッチのぶつかり合いが非常に激しく、クラッチのテクニックが非常に重要になるとのこと。やはり南米のチームだとマリーシアよろしく使って来るのかな？

見てると当たり前のことですが、両腕でかなりの体重を支えています。松葉づえを使ったことがある方は分かるかもしれませんが、私も前に足の裏を手術したときに１週間くらい松葉づえ生活を送ったことがあるのでが、まあ辛いのなんの。それをあの激しい動きの中でやるのだからほんと見事としか言いようがありません。

練習後にアンプティサッカー日本代表監督にお話をお伺いしたところ、「まだまだダメ！」とのこと。しかし昨年に比べたらものすごい成長とのこと。来年のワールドカップまでには強いチームを作ってくれそうです！

そんなアンプティサッカーですが、１２月に下記の日程で日本選手権を行います。

最後にアンプティサッカーの動画を貼っておきますのでぜひご覧になってください。昨年のワールドカップの様子です。

年のワールドカップに向けてこれから注目を集めるであろうアンプティサッカー。ぜひ皆さんで応援していきましょう！スポンサーも募集中とのことですので、スポクリ(http://spocli.com)を使って応援していただける企業の方からもご連絡お待ちしております！