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コンサルタントの持ち物チェック! パソコン編

コンサルタントの持ち物チェック! パソコン編

野原 淳

キングジムファイリング研究室でファイリングや机の整理のしかたなどの指導・提案をしています。

当ブログ「ファイリングは捨てることと見つけたり」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/jun_nohara/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


 皆さんあけましておめでとうございます。キングジムファイリング研究室の野原です。本年もよろしくお願いいたします。

 さて、ブログは昨年からの続きで、コンサルタント持ち物チェックです。

 私自身が実際に持っているもの、これは整理され、要るものだけになった現時点での結論です。

 しかも、持ち歩いているものとなれば、さらに限定されているので、当然持つべき「理由」があります。何を捨て、何をとるか。その参考になれば幸いです。

 

【趣味・嗜好だって立派な「理由」!私が選んだPCたち】

 思えば僕は、子供の頃から「持ち歩ける」「これさえあればなんでも出来る」というのに憧れてきました。その歴史はPC系に関して言えば小学校6年のときにポケットコンピュータという、プログラムができる計算機の親分みたいなものを購入した時から始まります。

 以来、私が手にしたもののほとんどは「持ち歩く」という機能がついたものでした。

 ここまで書くと、私が手にした名機、駄機について色々語りたくなってしまうのですが、それが始まると、いつまでたっても終わらなくなるので止めます。とにかくそういう成功と失敗を重ねて、今、何を使っているのか。

 現在私は2台のPCを活用しています。

 1台は、SONYのノートPC。いわゆる「母艦」です。タイプZというもので、ノートPCとしては非常に高いスペックを誇っています。

 手にしたのは2009年の11月頃だったと思います。重量は約1.3kgと、持ち運んでもそこそこストレスにならない重さ。そして、何しろ速い。動画編集などをしてもまずストレスを感じることはありません。

 このパソコンは購入時にオーダーメードで仕様を色々選べるのですが、自力で交換できないCPUと画面サイズだけは最高スペックにし、後から自力で交換できるものは低スペックに抑えました。

 何が欲しいか、欲しくても後回しに出来るのは何か。優先順位を決められたので、スペックもあっさり決定。無駄なところにお金をかけずにいいマシンを手に入れることが出来ました。

 この機種は現在でも後継機があります。もちろん、今も惚れ惚れするような高いスペックを備えていることには変わりありません。

 2台目は、サブマシンですね。やや衝動買いぎみに2010年6月頃買いました。ONKYOの超小型PCでBXというシリーズ名でした。現在はこの後継機はないようです。

 

20110102_40_誠ブログ_持ち物チェックPC編.jpg 下に置いてあるのがVAIOタイプZで、上に置いてある左側の方がONKYO BXです。右側は会社の仕事の仕掛りデータが入っているZaurus SL-C3000です。

 このPCを購入した理由はとにかく小さい「パソコン」が欲しかった、ということです。

 遅くても良い、少々使いづらくても良い。小さくて軽いヤツ。1台目のVAIOでも1.3kgですから、ようやく1kgを切ったような半端な重さでは意味がありません。1台目の不足点を圧倒的に超えた、小ささと軽さを持つPCでなければ買う意味がありません。

 別の言い方をすれば、ワークフロー上で、不足している点が洗い出されていたので、どこが解決されれば、「必要」と思えるかが、見えていたんですね。だから、スイッチが入ったわけです。

 ワークフローと言う言葉を使いましたが、仕事だけではなく、趣味などすべてを含めた情報の流れ、パソコンの使い方を洗い出してください。

 そういうフローの中で、自分のニーズに合っているマシンだったので、数日悩みましたがやっぱり買ってしまいましたね。だって、条件に合っているんですから、使うし、たぶん後悔もしないでしょう。

 結果、どうだったか。もちろん大満足です。確かに遅いし、画面は狭いし、キーボードは使いづらい。「でも、イイじゃん!だってこんなに軽いんだぜ!?」って思えるわけです。その重さ約370g。パソコンですから、動きは遅くても完成までこのPCでこなせます。

 ONKYOだけでだったらとても不満だったことでしょう。でも2台体制なら話は違います。どうしても不満なら、VAIOを使えば良いのです。「使い分けられる」環境があるというだけでストレスはありません。

 

【PC2台体制の活用方法】

 2台目のONKYOのPCには一切データは入れていません。16GBのmicroSDカードに仕掛りと、当年と前年分の完結文書が入っていて、それを挿して使います。VAIOには3年前以前のデータがストックされています。

 microSDカードを差し替えれば、どのデバイスだろうと前年と当年のデータを見ることができます。ファイリング同様、直近2年分のデータがあればほとんどの作業は事足ります。

 それ以前のデータが必要ならVAIOを使います。

 使うか使わないか分からなくてもONKYOのPCは持って行けるので、思いがけない空き時間に、誠ブログを書くことが出来ます。

 なお、インターネット接続はWiMAXのみです。USBタイプのもので、これをVAIOやONKYOに差し替えて使います。

 自宅でもWiMAXです。私にとってはWiMAXで実現できる以上のスピードは必要ありませんので、固定のインターネット回線はありません。

 モバイルで用が済むならモバイルに一本化します。この考えを机周りの他のものにも広げていくことが究極の目標です。

 ちなみに、これらのmicroSDやVAIOにあるデータは全てプライベートなものです。仕事のデータは会社のPCを使わなければいけません。だから小さいPCが欲しいわけです。

 会社に持ってくる理由は、通勤時間を有効活用したいからです。通勤時間が長い私は、その時間を自分の時間として使えるようにしておきたいのです。

 

【自分に合った1台を選ぶには】

 自分に必要なPCのスペックを選ぶのに必要なのはITリテラシーだけではありません。

 自分の仕事もそれ以外もすべて含めたワークフローを明確にして、その中でのPC利用シーンはどこで、何が不足しているのか、そういう「地図」を頭に描かないと良い買い物は出来ません。その上で、目的を達成できる機能かどうかを判断できるITリテラシーが必要です。

 何が良い、何が悪いは人によって全て違います。

 私はこの2台のパソコンを買ったことを全く後悔していません。本当に自分に合っているなと思う日々です。ここまでの気持ち良い買い物は近年めったにありません。

 この快感を得るためにはやはり勉強が必要です。

 パソコンに限らず、デジカメでも電子文具でも、車でも家でも、何でもそうです。

 こうした勉強は「時間投資」です。目先の苦労を嫌って避けて通れば、使いづらい道具を掴むことになり、その道具を使い続ける限り、低効率で、ストレスが溜まり続けるわけです。高いお金を出して後悔のタネを買うくらいなら、買う前の時間投資など僅かなことであり、そのリターンは必ずあります。

 人に聞くのもいいでしょう。本のレビューを読むのも一つの方法です。

 しかし、そこで自分のワークフローの地図に照らして必要な機能かどうか、最後は「自分で」考えなければいけません。そうすれば、本当に必要なものにめぐりあえると思います。