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「あるはずなのに出てこない!」を解消する、カバンの中の整理術(1/2)

「あるはずなのに出てこない!」を解消する、カバンの中の整理術(1/2)

野原 淳

キングジムファイリング研究室でファイリングや机の整理のしかたなどの指導・提案をしています。

当ブログ「ファイリングは捨てることと見つけたり」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/jun_nohara/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


 出先や駅などで、カバンの中をゴソゴソやっている人をよく見かけます。持ってきたんだけど、必要な時に出てこない。絶対に入っているはずなのにどこにしまったか忘れてしまった...。そんな事態を解消する手立てになればと思って書くいてみました。

 こんにちは。キングジムファイリング研究室の野原です。それでは、どうぞ。

 

【カバンの中にブラックホールを発生させないために】

 と言っても、基本は一つなので、とんでもない目ウロコテクを期待されていた方はがっかりするかもしれませんが、やっぱりファイリングや整理整頓のキホンである「戻す場所を決める」、これしかないんです。

 ただ、カバンは形状によっては中身が見通せず、探しにくいものも多いので、「戻す場所」を「カバン」という単位で止めずに、もう少し深掘りします。

 外出の場合、忘れ物の確認は出る前に結構しっかりやっているんですね。だから、「持って来た」ということに対してはたいてい確信がある。ただ、持って来たんだけどそれを入れたのがカバンなのかポケットなのかは覚えていない、と言う状態なので出す段になった時、いろいろ探さなきゃいけなくなるわけです。

 つまり、カバンの中のどこのポケットか、どっち寄りに入れたか。出る前の持ち物確認で、そこまで決めておくのです。

 

【どこに何を入れたかを面倒なく覚える技術】

 でも、これだけでは続きません。なぜか。カバンの中のどこに何を入れたか、日々変わる外出先への持ち物を毎度毎度記憶するなんて面倒だからです。面倒なルールは決めても続きません。

 で、もう一歩踏み込むわけですが、常に持ち歩くものは、カバンの中のどこか、服のどこのポケットに入れるのかを固定することにします。

 固定すれば、都度覚える必要はなくなります。

 例えば私の場合、ズボンの右ポケットにはカギ、左のポケットには携帯、おしりの右のポケットにはサイフと決めています。ハンカチは上着の右ポケットで、左はティッシュ、左の内ポケットは名刺入れです。ワイシャツのポケットには、私の唯一の筆記用具3種が入っています。

 ついでに財布の中にもポケットが色々ありますが、その全てが何を入れる場所か決まっています。空いている所に適当に入れることはありません。

  おしりの左ポケットと、上着の右の内ポケットはフリーです。何かその日にしか持って行かない特別なものはここに入るしかありません。

 こうしていると、いつもと違うものが入っていると、体を動かした時や座るなど体勢を変えるとき、いつもと違う感覚がします。違和感があるので、その都度「ああ、今日はここにアレが入っているんだな」と、そんなことが確認になったりします。

 カバンもこれと同じです。どこに何、を事細かに決めていきます。パソコン、デジカメ、書類、ノート...。納まりの良い入れ方を研究し、決まったらそれに固定します。

 次に、今日しか持って行かない特別なものを入れる場所も用意します。

 書類だったら、スーパーハードホルダーに入れてからカバンに入れるとなお良いでしょう。本体に厚みがあってとても丈夫なので中の書類が曲がってしまうことがありません。サイズが小さくても、ホルダーに入れれば、下の方に隠れてしまうこともありません。

 赤など、他のホルダーと違う目立つ色を使えばさらに探しやすくなります。

 こうすれば、いつものものは決めた場所を探せばいいし、今日持って行く特別なものも場所は決まっていますから、そこだけ探せばいいのです。

 

 でも、カバンを換えた時は?上着を着ないときは?次回は、そんな実際的なところまで突っ込んで話をしていきたいと思います。