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今日は、元ステンレスプールメーカーであり、プールの元プロでもある私がプールのことをちょっと書いてみたいと思います。
ちなみに「自称元プロ」ですので、間違ったことを言うかも知れません。(笑)
昔はコンクリート製のプールが主流でしたが、今はステンレスプールが主流になっています。
コンクリート製のプールは、寿命が20年~30年と言われていました。
寿命が来ると崩れたり爆発したりするわけではありませんが、それくらいの年数になると、コンクリートが劣化して、ひび割れが起こるようになります。
ひび割れが起こると、そこから水がしみ出してきますので、さらにひび割れが大きくなる悪循環が起こります。
コンクリートの中には鉄筋が入っていますので、鉄筋はあっという間にさびて強度が落ちます。
そうなると、ひび割れ部分にボンドを注入して、ひび割れを防ぐとともに強度を増やさなければなりません。
あ、いま気が付きましたが、私はコンクリート製品も作っていましたので、コンクリートに関しても元プロです。
だから、この話に信憑性は少しあります。(笑)
それに比べて、ステンレスプールの寿命は何十年もあります。
数十年は十分に持ちますし、それ以上使うこともできるはずです。
コンクリート製と違って、劣化による水漏れもありませんし、塗装をやり直せば、新品同様によみがえります。
製造費用もコンクリート製プールよりも安くつくこともあって、いろんなメリットがあるのです。
それに、重量が軽いのもメリットのひとつです。
コンクリートの塊ではありませんので、建物の2階以上になると、そのメリットが発揮されます。
最近はビルの屋上がプールになっていることもありますが、軽くて水漏れがないステンレスプールのメリットが最大限に発揮されることになります。
水漏れがないと書きましたが、実は完成したばかりのステンレスプールは、多少の水漏れがあります。
ステンレス板を貼り合わせて溶接しますので、どうしてもピンホールと呼ばれる小さな穴ができて、そこから水がにじんでくるのです。
専用の計測器で真空テストもやるのですが、抜き打ちで何箇所かやるだけですので、どうしてもどこかに穴があります。
ダダ漏れになることはありませんが、壁面から水がしみ出しているのは、よくあるということでした。
その場合の補修方法は、ほったらかしになります。(笑)
水がちょろちょろ出ていても、いつの間にかゴミが詰まって穴がふさがれて、水が止まるのです。
だから、よほど大きな水漏れ以外は、ほったらかしになります。
ちなみに今回のプールでは、水漏れはありませんでした。
私の耳に入っていないだけかも知れませんが。(笑)
先日、見に行ってきた時のプールの外側部分です。
腐食防止の塗料を塗ってありますので、色は真っ黒です。
大した話になりませんでしたが、これで終わります。(汗)