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当時、地元にすごく儲かっている整体院がありました。
それほど規模は大きくありませんし、地理的に恵まれているわけでもないのですが、患者さんが次々に口コミでやってきて、大繁盛だったのです。
その整体院に税務調査が入りました。
私が院長と知り合ったのは、その整体院に税務調査が入って2ヶ月くらいだったと思います。
税務署員が何度もやってきて、どうやら数百万円は税金で持って行かれそうだということでした。
少しでも多く取ろうとする税務署と、少しでも取られまいとする院長の攻防戦が繰り広げられていたのです。(笑)
その院長は民商に入会していて、毎回の調査には誰かの立ち会いの下、進めていたということです。
そこで、私が何度も税務調査を断っている話をしました。
院長は「ええ~、そんなことができるんですか?」と驚いていましたが、後の祭りです。
断れることを知っていても、個人規模の整体院は医院と事務所が同じですので、実際に断るのは難しいかも知れませんね。
私の話を聞いて院長が取った行動は、「必殺!引き延ばし作戦」です。(笑)
今さら断るのは無理ですので、自分の主張を曲げることなく、忙しいことを理由にズルズルと引き延ばすということです。
その結果、予想以上に時間がかかる税務調査になりました。
そこまでは良かったのか悪かったのかわかりませんが、ある日を境に税務署からの連絡が途絶えたのです!
院長が言うには、ウンともスンとも言わないどころか、文書を含めて何の連絡もなくなったのです。
そして、税務調査は自然消滅しました。
数百万円(500万円前後)は税金で持って行かれる予定だったのですが、それがゼロになったのです。
後日、担当者が転勤になったことがわかりました。
異動時期ではない転勤だったようで、担当者がいなくなると同時に、税務調査が終了したということです。
担当者の異動がある度に税務調査が消えるわけではないと思いますし、今回の税務調査が消滅した真実はわかりません。
「数百万円取られるはずの税務調査は、どうして消えたのですか?」と自分から聞くわけにいきませんので。(笑)
引き延ばし作戦の効果も単体では不明ですが、この必殺技によって、担当者の異動につながりました。
そのまま進めれば数百万円が取れるわけですので、担当者が異動しても、みすみす見過ごすことはないと思います。
そう考えれば、引き延ばし作戦が自然消滅の決め手になったのかも知れません。
税務調査を引き延ばすのはお勧めできませんし、さっさと終わった方が良いのですが、過去にはこんなこともあったということです。