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ストーカーになった従業員

»2014年7月11日
事業のヒント

ストーカーになった従業員

神 真一

事業アドバイザーとして、滋賀、京都で「楽しく正しい事業」に導く事業アドバイスをしています。

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パッと見ると中学生か高校生に見えるのですが、二十歳をちょっと超えた新入社員が入ってきました。
身長も低く、思わず「ボク~」と呼んでしまいそうな感じでした。

本人もコンプレックスを感じていたようで、少しでも大人に見せようと休憩時間にはタバコを吸っていました。
吸っていたと言っても口先でプカプカしているだけの、くわえタバコというやつですね。

本人は「どうだ!俺はタバコを吸う大人なんだぜー」というメッセージを発信しているつもりでしょうが、周囲から見ればバレバレです。(笑)

当然ながら私はそんなことは一切言わず、普通の従業員と同じ扱いです。

作業の手は遅かったのですが、勤務態度は真面目で仕事も一生懸命していました。

でも、何かちょっと違うのを感じていました。
それが何かは説明できないのですが、直感で何かあると思っていたのです。

仕事に慣れた頃、彼が無断欠勤をしました。

無断欠勤なんて別に珍しいことじゃなく、辞める人間は当然のようにやりだすので、責任者から聞いた時は「ああ、そうか」という程度でした。

私の直感が当たったと思ったのですが、無断欠勤が3日目になろうという頃、責任者が「あいつ、どこそこでストーカーをしているらしいですわ!」と言ってきました!

彼の母親がストーカーになっている事実を把握して、責任者に連絡してきたのです。

ちょうどストーカーという言葉が一般に浸透されてきた頃ですので、どうやら流行に流されていたようなのです。(笑)

それからしばらくして、仕事に復帰してきました。

どの程度のストーカーをしていたのかはわかりませんが、もう一度仕事を頑張るということでしたので、チャンスを与えたのです。
警察沙汰になるような行為をするタイプでもないので、遠くから付け回していた程度なのかなと思います。

それからしばらくは仕事に来ていたのですが、また無断欠勤をやらかしました。

母親から責任者に連絡があり、またストーカーをしているということでした。(笑)

どうせまた無断欠勤をやらかして、そのまま辞めていくのは想定していましたので、その通りになりました。

想定していたというよりも、何日かの無断欠勤をやらかして「もう一度チャンスをください!」と言ってきたのは何人もいましたが、すぐにまた無断欠勤して辞めていきましたので、ただ同じパターンというだけです。

何日もの無断欠勤は、それ自体が致命傷なので、もはや救いようがないということですね。

私は責任者からの報告しか聞いていませんが、どうも親に大事に大事に育てられたようで、自分ではどうしようもない思いがあったというか、何かが爆発したということでしょうか。

真面目そうなお坊ちゃんでも、思いつめると何をしでかすかわからないという教訓になりました。

また、世の中にはいろんな人がいますが、普通の人でも何かのきっかけで変な人になるかもしれないということですね。

私が最初にちょっと違うと感じたのは当たったと言えますが、それがまさかストーカーだとは思いませんでした。(笑)