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大企業とのギャップ

»2011年10月23日
事業のヒント

大企業とのギャップ

神 真一

事業アドバイザーとして、滋賀、京都で「楽しく正しい事業」に導く事業アドバイスをしています。

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軽貨物運送を開始して、軽トラを使わずに請負先の会社のトラックに乗って仕事をしていたわけですが、あまり大した経験をしていないと思っていました。

でも、あらためて考えてみると、社会や世間を知ったというのが一番大きな経験だったかも知れません。

バブルがはじける前後は、大企業にいました。何があってもつぶれることがない巨大企業でしたので、平凡な毎日が続いていました。

景気が異常に良くなって、バブル景気と呼ばれていることは知っていたと思いますが、それが何かは全く理解していませんでした。

その大企業にいると、景気が良いも悪いも全くわからなかったからです。

話としては理解できていても、実感が全くありませんでしたので、完全に他人事でした。バブルがはじけたことを知っても、「石けんの泡がはじけたのか?」という程度の認識しかありませんでした。(笑)

たとえば、ニュースでは地価が一気に下落したことが報じられていましたが、別に土地を買うわけではありませんし、株などの投資で大損した人が続出したことも知っていましたが、そういったことも全くやっていません。

だから、全く他人事でした。職場には何の影響もありませんので、気にすることもありませんでしたね。

大企業ではそんな平和な状態でしたので、大企業を辞めて初めて、世間の一端を知ることになりました。

いま考えれば、おかしな話がたくさんある軽貨物運送をやり出すことで、いかに自分が無知だったかを思い知りました。

しかし、それはあくまでも仕事を始める前の話ですので、本当の意味で仕事の一端を知ったとは言えません。

そこで、初めて仕事をした網戸を製造している会社で、普通の会社の仕事を体験することになったのです。

そう考えれば、事業という観点では大して勉強にならなかったとしても、世間を知る勉強としては、大きな意味があったような気がします。

いろんな意味で大企業とのギャップがありすぎましたので、世間慣れする良いきっかけになったのではないかと思います。

また、善し悪しは別にして、トラックに乗ったり、現場の仕事をする取っかかりにもなりましたので、その仕事がなければ、また違った人生だったかも知れません。

軽トラに乗って荷物の配達をしていれば、その事業を拡大しようと思ったかも知れません。

そういうことをいろいろと考えていたら、かなりいろんな体験をしていたのだと思います。

しかし、同じことの繰り返しでしたので、仕事にある程度慣れてからは、「このままではいかん!」という思いが強くなってきました。