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ゾッとした仕事

»2012年2月10日
事業のヒント

ゾッとした仕事

神 真一

事業アドバイザーとして、滋賀、京都で「楽しく正しい事業」に導く事業アドバイスをしています。

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普通に仕事を終えて会社に帰ったある日、専務に呼び止められました。

「急で悪いけど、明日の朝着の便を走ってくれるか?」

心の中では、「ゲッ・・・」と思ったのですが、そんなそぶりを見せずに「わかりました!」と返事しました。

運送屋の仕事は朝出て、1時間ほど走って10時頃に到着して、荷物を下ろすという生やさしい仕事は滅多にありません。

見知らぬ場所で朝下ろすということは、早朝には現場に到着しておく必要があるのです。

つまり、夜中に走って現場に着いてから仮眠をするということです。

「いつもAが走っている水島便に行ってほしいんや。場所はここに地図があるから。ここで何時から下ろして・・・」

「はい、わかりました」

冷静を装っていましたが、心の中では「み、み、み、水島!?げ、げ、げ・・・ゲゲゲの鬼太郎やんけ~」と思っていました。(笑)

ゾッとしたという感覚もありましたね。

夜中に走って、明日の朝には岡山県にいるということなのです!!

高速を走っていいとはいえ、かなりの距離ですので、一日の仕事を終えた者に言う仕事ではありません。

常識で考えたらめちゃくちゃですね。

そんな仕事をあっさりと言う専務が鬼に見えました。(笑)

普通なら、「いや、それはさすがにちょっと・・・」と言ってしまう仕事ですし、労働基準法か何か知りませんが、そんなものは全く無視した仕事です。

でも、私はそうは思いませんでした。

人数が少ない事業所でしたので、誰かに何かがあって行けなくなった場合は、代わりの者が助けなければなりません。

緊急事態には、労働時間も睡眠時間もへったくれもないのです。

そして、私だから言われたということが大きかったですね。

他に行ける者がいたかどうかはわかりませんが、そんな無茶な仕事を言われるということは、それだけ信頼されていたということです。

信頼がなければ、そんなハードな仕事を任せられないですからね。

また、専務の教えもあって、「どんな仕事でもこなしてやろう!」と思っていましたので、断ることは頭にありませんでした。

実際にかなり大変な運行だったのですが、やってみると自信が付きましたね。

また同じようなことがあるかも知れないという心構えもできました。

さすがに二度はなかったのですが、かなりいい経験になりました。