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帰り荷の現状

»2012年4月 9日
事業のヒント

帰り荷の現状

神 真一

事業アドバイザーとして、滋賀、京都で「楽しく正しい事業」に導く事業アドバイスをしています。

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私が運行していた便では、帰り荷は行き(行き荷と呼ぶのかは不明・・・)の半分くらいの単価だったと思います。

行きだけで採算が取れる便でしたので、半分の単価でも帰り荷としては十分だということでした。

帰り荷ですので、運行時間や場所などの制限はありますし、混載するケースもあるのですが、それが問題にならなければ、荷主に対して割安の運賃を提案できます。

荷主としても割安で荷物が運べますので、お互いにとって帰り荷はメリットがあります。

運送会社の単価は当時も下がっていたと思いますが、こうして帰り荷をうまく組み合わせることで、十分に利益を出すことができたのです。

ところが、帰り荷であることを理由に、運賃の値下げを要求されることが増えてきたということでした。

運送会社としては、時間や場所などの制限がありますので、帰り荷であることを荷主に告げなければなりません。

それを知った荷主は、「空で帰るよりマシだから、もうちょっと単価を下げてよ~」とおねだりしてくるということですね。(笑)

また、「空のトラックは、そこら中に走っているからねえ~。代わりは腐るほどあるんですよ~」と言わんばかりに、足下を見られることもあるということでした。

その昔は、帰り荷という発想を知らなかった荷主が多かったのですが、知恵を付けてきたということですね。

本来は、契約通りに荷物を運べば、行きも帰りも関係ありません。

それなのに、帰り荷であることを理由に値下げを要求されることが増えてきたのです。

当時でそんな状態でしたので、今はもっと厳しいでしょうね・・・。

単価は下がる一方ですし、それは帰り荷も同じです。

そして、規制だけがどんどん厳しくなっていき、踏んだり蹴ったりな状態です。

荷物を運ぶこと自体は、どの運送会社でも変わりません。

いくら優秀な運送会社で優秀なドライバーであっても、倍の荷物が載せられるわけではありませんし、運び終わったら荷物の価値が上がるわけでもありません。

帰り荷を応用したような発想が必要かも知れませんね?