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コンクリート製品製造工場で元請けとして事業を拡大しながら、ステンレスプールの事業に手を出そうとしていました。
私は名前だけの管理者として、時々プールの工事現場に行って、現場作業を見学していました。
管理者として現場に行っているのですが、知識も何もありませんので、ただ見ているだけです。
ジーッとしているのは意外と大変ですので、それなりにチェックしているように歩き回るのですが、あまりグルグル歩き回るだけでは、現場作業の邪魔になってしまいます。
そこで、邪魔にならないように適度に動いて、ボーッと見学していました。(笑)
ある日、支店長と話をしていると、プールの話が出ました。
支店の仕事はそれしかありませんので、当然ながら話が出ます。
「うちは、こことここのステンレスプールメーカーを使ってるけど、老舗だから高いんや」
「なるほど。他社はどうなんですか?」
「この業界では"チャンピオン制"と呼んでいて、単価は他社も似たり寄ったりや」
チャンピオン制とは通称で、要するに談合のような状態ということでした。
プールの需要はそんなにあるわけではありませんし、メーカーも昔から決まっていて、順番に仕事を回すような形になっていたのです。
暗黙の順番のようなものがあり、その順番になったメーカーが手を挙げて、チャンピオンになります。
チャンピオンになった後は、他は手を出せないということです。
手を出せないというか、手を出してはいけないという暗黙のルールがあったのです。
支店長の考えとしては、その暗黙のルールを廃止して、業界に殴り込みをかけたいということです。
「そのためには、もっと安くプールを製造できるメーカーが必要になるけど、そこが難しいところや」
「探せば何とかなるんじゃないですか?所詮は一枚の板からできているわけですし、できるところはあるでしょう?」
「あんたとこでできるか?」
「はあ?」
「ワシもメーカーの工場は何度も行っているからわかるけど、普通の機械が動いているだけや。ただ、大型のプレス機とかがいるけどな」
「まあ、確かに加工できる工場と現場作業員がいたら、何とかなりそうですね」
「確か現場で溶接できる人材はいたな?」
「もちろんいます!大型プレス機がある工場も取引がありますので、何とかなりそうですね!」
「よし!じゃあ早速、進めてくれるか?そういえば、近いうちにちょうど滋賀県で入札があるから、それ行くか?」
「おお、ちょうどいいですね!それで行きましょう!」
「よし!早速ワシもそれで動くから頼んだぞ!」
「はい!ドンと任せておいてください!」
こんな感じで、調子に乗って話が一気に進んだのでした。
ちなみに、現場で溶接できる人材がいると答えましたが、溶接している現場を見て、「これは絶対無理や」と思っていたことでわかりますが、そんな人材はいませんでした。(笑)
私は名前だけの管理者として、時々プールの工事現場に行って、現場作業を見学していました。
管理者として現場に行っているのですが、知識も何もありませんので、ただ見ているだけです。
ジーッとしているのは意外と大変ですので、それなりにチェックしているように歩き回るのですが、あまりグルグル歩き回るだけでは、現場作業の邪魔になってしまいます。
そこで、邪魔にならないように適度に動いて、ボーッと見学していました。(笑)
ある日、支店長と話をしていると、プールの話が出ました。
支店の仕事はそれしかありませんので、当然ながら話が出ます。
「うちは、こことここのステンレスプールメーカーを使ってるけど、老舗だから高いんや」
「なるほど。他社はどうなんですか?」
「この業界では"チャンピオン制"と呼んでいて、単価は他社も似たり寄ったりや」
チャンピオン制とは通称で、要するに談合のような状態ということでした。
プールの需要はそんなにあるわけではありませんし、メーカーも昔から決まっていて、順番に仕事を回すような形になっていたのです。
暗黙の順番のようなものがあり、その順番になったメーカーが手を挙げて、チャンピオンになります。
チャンピオンになった後は、他は手を出せないということです。
手を出せないというか、手を出してはいけないという暗黙のルールがあったのです。
支店長の考えとしては、その暗黙のルールを廃止して、業界に殴り込みをかけたいということです。
「そのためには、もっと安くプールを製造できるメーカーが必要になるけど、そこが難しいところや」
「探せば何とかなるんじゃないですか?所詮は一枚の板からできているわけですし、できるところはあるでしょう?」
「あんたとこでできるか?」
「はあ?」
「ワシもメーカーの工場は何度も行っているからわかるけど、普通の機械が動いているだけや。ただ、大型のプレス機とかがいるけどな」
「まあ、確かに加工できる工場と現場作業員がいたら、何とかなりそうですね」
「確か現場で溶接できる人材はいたな?」
「もちろんいます!大型プレス機がある工場も取引がありますので、何とかなりそうですね!」
「よし!じゃあ早速、進めてくれるか?そういえば、近いうちにちょうど滋賀県で入札があるから、それ行くか?」
「おお、ちょうどいいですね!それで行きましょう!」
「よし!早速ワシもそれで動くから頼んだぞ!」
「はい!ドンと任せておいてください!」
こんな感じで、調子に乗って話が一気に進んだのでした。
ちなみに、現場で溶接できる人材がいると答えましたが、溶接している現場を見て、「これは絶対無理や」と思っていたことでわかりますが、そんな人材はいませんでした。(笑)