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猫をかぶることは悪いことではない
»2013年8月 2日
とあるコンビニオーナーの経営談議
猫をかぶることは悪いことではない
とあるところで、とあるコンビニのオーナーをしている、「川乃 もりや」です。事情により、匿名です。とあるコンビニの元社員が仕事や感じたことを、時にはコンビニの内情のあれこれをブログにしちゃいます。みなさんお付き合い下さい。
当ブログ「とあるコンビニオーナーの経営談議」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/kawarimonoya/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
先日こんなことがあった。
若者が、店頭に貼ってあるアルバイト募集ポスターを見て「まだ、募集してますか?」と、言ってきた。見てくれはチャラい感じの若者だが、受け答えはしっかりしているような第一印象を持った。
すると続けて「今、家を追い出されて、友だちのところに居候してまして、早く仕事しないとイケなくて・・・」
何故家を追い出されたのか興味を持った筆者は、ダイレクトに聞いてみた。「なんで家追い出されたの?」
すると若者は「家に帰らずに遊び回ってたら、親父から追い出されました」と。
なんて正直な若者だろう。正直な彼ならちゃんと仕事をしてくれるだろう。
とは、思いませんよ。
今回の件では、家を追い出されるほど遊び回ってるというより住居が固定されていないことの方が、合否の重要点ではあった。筆者のような、従業員に金銭を扱わせる職業は、身元がはっきりしていない人は、まず雇わない。金を持ち逃げされたら困るからね。
身元確認を怠ったせいで、雇ったバイトが金を持ち逃げするといった事件も発生したことがある(当店ではないが)。
過去においては、連絡手段が携帯電話だけという人は雇わなかった時代もある。携帯電話では、書いてある住所の裏付けにならないからだ(未だに固定電話が無くならない一つの要因なのかもしれない)。
そのコトを除いても、親から家を追い出されるほど遊び回っていると本人自ら言った彼に対する印象は最悪である。これが、「遊び回って親から家を追い出されたが、反省し、親とも和解して、いま就活中です」というならば、立ち話で終わること無く正式な面接へと発展しただろうが、話の内容からすると、未だ喧嘩の最中。
ココ数年面接で同様の経験をしている。初対面で馬鹿正直に自分をさらけ出す人がいるが、ヤメた方がいいと思う。
今回の若者だけではない。バイトの応募理由を聞くと、近いからという理由を最初に言う人が多い。例えそれが本当の理由でも、面接では「店に来た時に雰囲気が良かったからです」とか言うものだ。
「人と接することは得意ですか?」と聞けば、「あまり好きではないです」と答える。質問が続かない。
当方の仕事が接客する職業であるからだろうか、猫かぶりを悪いこととは考えていない。接客において本性をさらけ出さないのも、必要なスキルだからだ。
猫をかぶること=嘘をついていると考えているのだろうか。
良くないのは、自分を良い人のように印象付け、悪事を働くことであり、他人に良く見られたいと欲することは、ごく普通の感情だと思う。
特に面接のような、短期で自分を売り込む場面では、猫かぶりは必要なことであると筆者は考えている。
就活も佳境に入る頃だろう。面接の際は、上手く猫をかぶってもらいたい。
追記
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