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組織に逆らうということは?

組織に逆らうということは?

川乃 もりや

とあるところで、とあるコンビニのオーナーをしている、「川乃 もりや」です。事情により、匿名です。とあるコンビニの元社員が仕事や感じたことを、時にはコンビニの内情のあれこれをブログにしちゃいます。みなさんお付き合い下さい。

当ブログ「とあるコンビニオーナーの経営談議」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/kawarimonoya/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


先日、BusinessMedia誠で上リンク記事がUPされた。実に読み応えのある記事だ。
まぁ、この記事の内容に関して、コンビニのおっさんがあれこれ言ったところで皆さんに関心はないだろう(笑
これ程のバイオレンス的な内容ではないが、私もコンビニ社員時代に似た様な構図に直面したことがあります。
sengoku38氏は、「本当のことを語らない国」対「本当のことを知りたい国民」という対立構造の中で、国側に所属するsengoku38氏が国民側(sengoku38氏自身も国民なので微妙な例えではあるが)に立って「秘密?」を暴露したという状況だ。
私の場合は「会社(コンビニ本部)」対「オーナー」と、いう対立関係が発生した時に、コンビニ本部社員の私がオーナー側に付いたという出来事だ。

私が当時、関東圏から離れた地方事務所に所属していた頃の話です。
地方地域のコンビニは非常に難しい。人の多い関東圏とは違い、1本道路が違えば大きく売上が左右される。それだけに、店舗開発チームの事前調査が重要だと言えるだろう。私の属する運営チームが店舗に関わるのは「この場所に店舗を開けますよ」って、ほぼ決まってからだ。オーナー自身の土地建物でない限り、土地の持ち主との契約話・経営するオーナーが決まってからというわけだ。
ある時、上司と店舗を巡回している途中で「ココに行ってくれ」と、地図を示してきた。
向かった先での上司の話に耳を疑った。どこをどう見てもコンビニを開けて売上が立つとは思えない場所に店舗を開けるというのだ。確かに、運営チームは店舗の開発に関しては素人ではあるが、1人8~10店舗を受け持っている。経験を積み重ねていけば、周りの状況からある程度の売上予測は可能なのだ。
私はすぐに「こんな場所ダメでしょ。売上が見込めるのは、年に1回のGW時だけですよ」って言った(その場所は、関東圏からも人を呼べる催事がGWに開催される公園の近くだったのだ)

オープン後の結果は予想通り低売上(良くて30数万円、悪いときは20万円前半だ)
そこに「オーナー」対「コンビニ本部」の対立構造が生まれたのです。
そんな時、本部の私への支持は「オーナーと共に頑張れ」だ。
コンビニというものは、土地に人が住んでいなくても目の前の道路にある程度の交通量があればなんとかなる。しかし、土地に人は住んでない、交通量は無いでどこをどう頑張ればいいというのだろうか。そうです。本部からの本当の支持は「オーナーに不満を持たせないように上手く店舗を操作しろ」が、真の指示事項だったのです。もちろん口に出して、そう指示したわけではないが。

オーナーは怒り心頭、裁判も辞さない考えだ。ならばと、私はオーナーのブレーンとなり、本部との対応をどうすれば良いのかを手助けした。本部側の人間である私には、この後、不満を言うオーナーにどう対応するのか手に取るようにわかるからだ。それを先回りして、本部に、開発段階から問題があった店舗を隠してオーナーに契約させたことを、認めさせるのは容易い事だった。この辺の内容を詳しく書いていくと話しが長くなるので、またの機会にしたい。
結果は示談という形で終了した。出来れば裁判まで持ち込みたかったオーナーですが、個人経営者と大手企業では、オーナーに大きな負担がかかる形になりますので諦めてもらいました。それに、裁判は本部にとっても汚点です。その弱みにつけこんで交渉する方が、オーナーにとっても有利に働くとの判断を、私はアドバイスしたのです。
オーナーは契約金と少しだが慰謝料(示談金)を持ち、去っていきました。

しかし、私の戦いはこれからだったのです。
当然ながら、開発側から運営側にクレームが入りました。
「なんで、同じ会社の人間に追い込まれなきゃならないんだ」ってね。私は、オーナーが本部の人間に言いくるめられないように、開発担当の不備を突っついたからです。
運営の会議でも「加盟店に味方するやつがいる」と、罵られました。
おかしな話です。本部と加盟店は共に協力しあって売上を作っていくはずなのに、敵と味方になるなんてことがあっていいのでしょうか。自分達の店舗開発の不備を棚に上げ、契約決定はオーナーにあるからと逃げる本部。あきれてしまいます。
オーナーに対し、開発の不備を認めた会社は、私に直接的な罰を与えるわけにはいきませんでした。しかし、間接的な嫌がらせはしてきました。数百人集まる会議で、私の担当店の数値を晒し、ネチネチと責め立てるのです。ボーナス査定は最悪評価。「まぁ好きにすればいいさ」と、こちらも開き直りました。
周りに迷惑をかけたのも事実ですから「まぁ嫌われるのも仕方が無い」と諦めました。不本意ながらも他人の人生を狂わせたという負い目もありました。開発担当者は、退職を余儀なくされました。その上司も転勤。私の上司も軽いノイローゼになり責任者の辞意を届け出ました。

私には、しばらく時間を空けてから(時間を空けることで、今回の件とは関係ないことを示したかったのでしょうねぇ)、私の地元地区へ地区移動命令が下りました。移動拒否も出来ましたが、まぁ地元に帰れるわけですから受けましたけど。
移動先でも、私をヤメさせようと画策していたようですけど、面白いものですねぇ。
報復人事や嫌がらせなんてものは、上司が変われば無くなります。運営側の支部長以下、時が経つにつれ、部署移動で当時の責任ある地位にいたメンツがいなくなったのです。
それに通常の会社と違って、外回りが主な仕事ですからね。外に出ればお店との関わりだけです。事務所に行くのは週イチ程度で仕事になるわけですから、そんな仕事内容も、嫌がらせを我慢できた要因でした。あとは同じ店舗巡回員仲間に恵まれたのでしょう。みんなかばってくれたし、他地域の地域長もかばってくれました。他地域の地域長にしてみれば、同様にクズ店舗を建てられて迷惑していたから、波を荒立てた私をおだてただけでしょうが(笑
その後、店舗の開発会議で運営担当者の同意を得なければ、店舗は開店出来ない仕組みに変わりました。これだけは良かったと思っています。

sengoku38氏とは、ずいぶん次元の違う話でしたが、いかがでしたか?(笑
今になって思うことだが、組織に逆らうということは、多くの犠牲を出すことだと言えますね。しかし、逆らわなくとも、また別の犠牲が出ることも事実だと思います。
自分の行動に当時は正義を考えたのでしょうが、今は、正しかったかどうかの判断は出来ないでいます。

自分の所属する組織が、その組織している意義とは違う方向に進んでいることが許せなかった時、あなたならどのように行動しますか?