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まだ日本人の知らない観光都市:中国・天津に行ってきました

まだ日本人の知らない観光都市:中国・天津に行ってきました

鈴木 啓一

フリーランスのライター、IT先端技術コンサルタント。モバイルやクラウドを駆使するスマートワーク研究をライフワークとしている。

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妻の実家がある天津(テンシン)に1週間ほど行ってきたので、その旅行記を書いてみようと思う。今回はそのイントロダクション。

●天津市とは?

天津市は、北京の南東、渤海に面した大きな港町で、歴史もあり、最近では観光都市を目指し、いたる所で開発・再開発が行われ、活気あふれる街だ。

天津の位置

意外にも日本ではその魅力があまり知られていないが、今回、天津市をじっくりと見てきたので、このブログで、何回かの記事に分けて、お伝えしたいと思う。

天津市は、北京市や上海市、重慶市と同じように、どこの省にも属さない「直轄市」である。市ひとつで、省と同格の行政区なのである。

天津市の人口は、市のホームページによると、2012年末の時点で「全市常住人口1413.15万人、户籍人口993.20万人」とのこと。東京よりも遙かに大きい、まさに大都会だ。


中国の都市別GDPでは、天津は、北京、上海、広州、深圳(シンセン)についで第5位。広州と深圳に抜かれてしまったが、歴史的には長い間中国第3位の都市で、特に北京に隣接する大きな港として、貿易、金融の面で栄えてきた街である。

天津のビル

●天津の魅力とは?

天津は、19世紀後半から20世紀前半にかけて、欧米の列強(イギリス、フランス、アメリカ、ドイツ、イタリア、ロシア等)により「租界」と呼ばれる「外国人居留地」がつくられた歴史がある。そして、天津は港町で、まさに古くから、海のない北京の分も含めた中国北部における貿易と金融の重要な拠点なのだ。そのため、多くの古い西洋式建築物が街のあちこちに数多く残っており、「万国の建物博覧会」との表現がぴったりだ。

天津が港町と言うことで、日本人向けには、横浜や神戸、函館、長崎あたりを思い出してもらえると、印象はやや近いと思う。ただしこちらは規模が驚くほど大きい。日本のこうした港町の雰囲気が好きな人には、「ぜひどうぞ」とお薦めできる美しい街である。

西洋様式の建物


特に最近天津市では、観光都市化の政策に力が入っているようだ。

市の中心部を流れる川「海河」の両岸は、散歩やジョギングのコースとしてとてもきれいに整備され、川にはデザイン性の高い橋が多くかかっていて、夜間にはこれらがライトアップされる。

北安橋
大沽桥
大沽桥ライトアップ
海河のライトアップ

また、旧イタリア租界では、その名もずばり「イタリア風繁華街(Italian Style Town)」として、レストランが建ち並び、特に夜のライトアップがきれいで印象的だった。

イタリアンスタイルタウン
イタリアンスタイルタウンのレストラン

もちろん、中国本来の古い歴史も残っている。

古文化街には、伝統的な物産店、土産物屋などが集まっており、まさに中国らしい雰囲気である。

古文化街


文化大革命の際に、古い文化的なものはかなり壊されてしまったそうだが、それでも貴重ないくつかの歴史的遺産が残っている。たとえば、今回、大悲禅院、独楽寺などの古いお寺を訪問することができた。

独楽寺の山門

一方、近代的な建築物の代表格が天津タワー(天塔)である。天塔は、1991年に、市民の憩いの場「水上公園」に隣接した場所に建てられた、高さ415mのテレビ塔だ。

天塔

●今回の旅行記について

以上のように、天津の魅力を書き出すときりがないが、当ブログではこれから何回かに分けて、上記のような場所をいくつかピックアップして紹介したい。

日本では「天津飯」がおなじみだが、実はこれ、日本の中華料理であり、天津にはないのはご存じだろうか?そんな話を含め、中国の食文化の話もいくつか紹介したいと考えている。

また、私らしく、モバイルのテクニックについても少し触れる予定。そうそう、今回格安航空券を使ったのでそのことも紹介したい。

イントロのはずなのに、結構な量になってしまった。続きをお楽しみに。



参考: