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中国・天津旅行記(1) 市の中心で、美しい川岸の散歩コースを歩く
»2013年11月 4日
kei_1のモバイル・クラウド・言いたい放題
中国・天津旅行記(1) 市の中心で、美しい川岸の散歩コースを歩く
フリーランスのライター、IT先端技術コンサルタント。モバイルやクラウドを駆使するスマートワーク研究をライフワークとしている。
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前回、観光都市化を目指して開発が進む天津市の魅力をざっとご紹介したが、今回はそのなかでも私の印象に残った、美しい川岸の散歩コースを詳しく紹介したい。
●天津市の中心地を流れる「海河」
天津市の中心を「海河」という川が流れており、その両岸はとてもよく整備され、散歩にぴったりなコースになっている。ここでは、釣りをしたり、ジョギングをしたりもでき、たくさんのひとが楽しんでいた。
海河には、デザイン性が高く、それぞれユニークな橋がたくさん架かっていて、橋巡りをしたくなる。
カメラを片手に、さっそく散歩に出発である。
図 天津市中心部の地図
東京よりは少し緯度が高く、平均的には1ヶ月近く先の気候のはずだが、天気の良い日で日差しも強く、10月下旬としては暖かく、とても気持ちがいい。かなりの距離を歩いたが、途中にはあちこちに休憩できるベンチがあり、頻繁に休みをとりながら、ゆっくりと時間をかけ、散歩を楽しんだ。
川はゆったりと流れている。水のある風景は、何か心を癒してくれる感じがする。
●「天津の眼」
まずは、比較的新しく天津のシンボルに加わった、その名も「天津の眼」という巨大な観覧車から散歩をスタートしよう。
「天津の眼」の観覧車は、川に架かる橋の上に建設されている。私の知るところでは、天津には大きな観覧車がふたつあるが、そのひとつである。(もうひとつは水上公園にある)夜には白と赤でライトアップされる。今回、観覧車には乗らなかったが、またの機会には、この上からの景色も是非楽しんでみたいと思う。
写真 天津の眼
●金剛橋、金湯橋、進歩橋、北安橋
ここから海河の東岸を下流方向にゆっくり歩きながら進むと、次の橋は金剛橋(Jin Gang Qiao)。この橋は上部が赤く塗られ、印象的だ。この橋の西側には「古文化街」があり、古くからの土産物などが売られている。天津を代表する老舗の店舗が集まっているのもこのあたりだ。
写真 海河の川岸を歩く 金剛橋(Jin Gang Qiao)が見えてきたところ
海河を渡り、川岸西側をさらに進む。しばらく行くと金湯橋(Jin Tang Qiao)がある。この橋のたもとに、こんな素敵な建物を見つけることができる。
写真 金湯橋(Jin Tang Qiao)
写真 素敵な洋館
さらに川岸西側を、進歩橋(Jin Bu Qiao)、そして北安橋(Bei An Qiao)と進む。進歩橋は白い、近代的な鉄橋のイメージ。北安橋は、ギリシャローマ風の彫刻を配置し、古風でおしゃれな雰囲気を持っている。
写真 進歩橋(Jin Bu Qiao)
写真 北安橋(Bei An Qiao)
北安橋の東側には、旧イタリア租界があり、最近ではイタリア風繁華街(Italian Style Town)というレストランなどが集まったおしゃれな地域ができている。
●大沽橋、解放橋、天津駅、津湾広場、李公楼橋
海河は左方向にゆっくりと大きく曲がり、川岸西側をさらにその先を進むと、白い2重の曲線の美しい橋が見えてくる。大沽橋(Da Gu Qiao)だ。
この橋のたもとに建つのは「津塔」と呼ばれるこれまた美しい高層ビル。高さが336.9m、地上75階、地下4階で、オフィスと住居だそうだ。
夜には、このふたつがライトアップされ、まるで、ハープと琴の競演のような姿を見ることができる。
写真 大沽橋(Da Gu Qiao)
写真 津塔
写真 夜の大沽橋と津塔
さらに進み、解放橋(Jie Fang Qiao)にやってきた。この橋の北側すぐのところに天津駅があり、このあたりがまさに天津市の繁華街の中心である。南側も「津湾広場」としてレストランなどが集まっている。
解放橋は、天津のシンボル的な建築物のひとつで、無骨ではあるが、クラシカルな美しさをもった鉄橋だ。隅田川にかかる勝どき橋と同じ、跳ね上げ式の開閉橋で、1926年に建設された歴史ある橋である。夜には、白いライトアップが施され、これまた美しい。
写真 解放橋(Jie Fang Qiao)
写真 天津駅
写真 津湾広場
写真 夜の解放橋と津塔
写真 解放橋付近から見た夜景
解放橋、津湾広場の南側エリアは金融街になっていて、古くから銀行等の建物がたくさん集まっている場所だ。
津湾広場の先、海河は大きく右に曲がり、どんどん進むとさらに次の橋が見えてくる。李公楼橋(Li Gong Lou Qiao)である。この橋もユニークな形をしている。上部に展望台のようなものがあるが、特にそこに上れるようになっているわけではないようだ。
写真 李公楼橋(Li Gong Lou Qiao)
●天津市の中心、癒やしの散歩道
すでにかなりの距離を歩いた。まだまだ海河の散歩道はこの先もずっと続くのだが、今日の散歩はこの辺までとしよう。
海河の散歩道の雰囲気は伝わっただろうか。
天津市は、北京と同様に、農村からの人口流入による人口爆発や慢性的交通渋滞というマイナスの現実もあるが、街の中心部にこのような癒やしの空間があるということと、この10年来のこうした環境整備により、天津市が新しく生まれ変わろうとしていることが、大変印象に残った。本当に美しく、心を癒してくれる散歩道だ。
機会があったら、またこの川辺を散歩してみたい。次回は夜の散歩で、もっとゆっくり夜景を楽しんでみたいなあ。夜景を見ることができたのは、まだまだほんの一部分だったからだ。ぜひまた来よう。