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無視と関心

無視と関心

原 彰宏

製薬会社、旅行社の勤務を経て独立。異業種経験から総合的に経済、企業をウォッチし、金融出身でないことを武器にわかりやすく解説しています。CFPR認定者、一級ファイナンシャル・プランニング技能士。大阪府出身。

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 マザーテレサの言葉に「愛の反対は、無視、無関心」とういうのがあります。無視、無関心は、相手との関係を断ち切ることで、つながりをなくすことです。これはボランティアの世界でも語られる言葉で、少しの関心が社会を救うことはたくさんあります。

 湯浅誠さん、東京大学卒業の社会運動家で、あの派遣村の村長でも有名です。彼は、NPOを通じて、社会的弱者の救済をされていますが、東北の講演で、この言葉を使われていました。少しの関心が社会を救うというのは、実に奥が深く、実に大切なことだと感じます。

 無視、無関心は、実に生きていくには楽なのかもしれません。社会との関係を謝絶する生き方は、わずらわしさからの解放のようにも見えますが、決して、社会との関係を断ち切って生きていくことはできません。

 夫婦間で、いつしかお互いのことを気に掛けなくなってきて、髪型を変えても何もわからないという、まさに無関心の関係が多いようです。

 無視は最悪の暴力です。おそらく、殴られるよりも心は痛いと思います。言葉の暴力は、拳よりも人を傷つけますが、その言葉すらない攻撃のダメージは計り知れないでしょう。

 関心を持つと、人は人を好きになれます。だって、すごく気になりますからね。人に限らず、物事でも、関心のあることは、とことん追及していきます。ずっとかかわっていきたいという思いが出てきます。

 関心は、時間の経過が苦痛でなくなり、時間を友達にすることができます。これはすごく重要です。時間が味方となれば、その間の空間が助けとなります。時間も空間も「間」です。人間も「間」です。「間」は関心で埋まります。人と人との間をつなぐもが「関心」なのですね。

 人間関係を改善する最初の一歩は、人とのつながりの第一歩は、相手に関心を持つことからなのでしょう。


 関心か・・・なんかいい言葉ですね・・・