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ニュースを「3つのレベル」で掘り下げよう

ニュースを「3つのレベル」で掘り下げよう

眞山 徳人

ベルギービールをこよなく愛する公認会計士。座右の銘は「できるときに、できることを、できるだけ」。

当ブログ「公認会計士まーやんの「ロジカるつぼ」」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/mahyan-cpa/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


こんにちは、今回もお読みいただき有難うございます。

週末の投稿と言うこともあるので、少し軽いコラムっぽい記事を書きたいと思います。

私のブログは、経済ニュースを中心に、日常生活のあらゆるところに潜んでいる「ロジカルなネタ」を拾い上げて紹介するということをメイントピックにしたいと思っています。

今日はそんな私が、ニュースにどのような接し方をしているか?ということを簡単に紹介します。世の中には驚くほど沢山のニュースがありますが、そのすべてを深堀していくのは、普通の人には難しいものです。ですから、ニュースを取捨選択しながら、自分の興味関心に従って掘り下げをしていくのが現実的だろうと思います。

私が考える、ニュースの掘り下げのレベルは以下の通りです。

  • レベル0 アンテナに引っかかる
  • レベル1 読んで「へぇ〜」と思う
  • レベル2 ニュースをネタに、色々と考えてみる
  • レベル3 考えた事を行動に移してみる
順に説明をしてみたいと思います。

  • レベル0 アンテナに引っかかる
例えば、新聞を購読している方はどんな風に新聞を読みますか?1面からしらみつぶしに、1文字ずつ丁寧に読む人は居ないと思うのです。1面記事は大事なニュースが多いのでそれなりにしっかり読むと思いますが、それ以外の面は、フォントの大きい見出し文字に目を通しながら、「おっ?」と思った記事を読む、という感じだろうと思います。

この見出しに目を通すことを、「アンテナに引っかかる」と表現しています。前提として、もちろん「アンテナを張る」という行為が必要になりますが、最近はYahoo!などのサイトのトップページで沢山ニュースが流れていて、無意識のうちに私たちは情報を「アンテナに引っかけて」いることがしばしばあります。

沢山のニュースに触れようと思ったら、このアンテナを沢山張りましょう。一昔前の知識人は、新聞を何種類も購読していました。今もそういった方は多いと思いますが、最近はニュースを収集してくれるスマホ、タブレット向けアプリなどもありますので、そう言ったものを活用するのも非常に良いアンテナの張り方になると思います。

  • レベル1 読んで「へぇ〜」と思う
アンテナに引っかかったニュースを読んで、「へぇ〜」と思うのがレベル1です。世の中には沢山のニュースがあるので、読んで「へぇ〜」と思うだけで済ませるニュースも多いと思います。芸能ニュースやスポーツ選手の移籍報道など、とりあえず読んで「へぇ〜」と思っておけば、たとえば雑談のネタとしてすぐに応用する事ができるものは多いです。

そして読んでみて特に強く興味を引いたものがあれば、レベル2「考える」に進んでいきます。

  • レベル2 ニュースをネタに、色々と考えてみる
レベル1の「へぇ〜」だけでは物足りないような興味深いニュースに出会ったら、色々な切り口で、自分なりの分析をしてみましょう。
例えば先日書いた記事(JR東日本「豪華寝台列車」を分析してみた)では、JR東日本の収益源を調べています。ニュースは情報がギュッと圧縮された形で報じられていますので、さらに詳しい情報を欲しいと思ったら、インターネット等を活用して補足情報を調べてみましょう。今回のように報道の対象となった企業を調べたり、同業他社の動きを調べたり、海外の事例を調べたり・・・そうするとニュースが少し立体的に見えるようになります。

「考える」の基本は、「何故?」と思う事です。なぜJRはこんなことを決めたのだろうか?なぜ豪華である必要があるのか?など・・・疑問点を解決するつもりで、色々な情報をさらに集めて、自分なりの見識にしていくことができます。

何だか難しい事を書いているような気がしますが、気軽なニュースでもこういった「考える」はできるのです。先日行われたAKB総選挙なら「AKBじゃなく、HKTやSKEのメンバーがベスト10にあんなに入ったのは、何故だろう?」という疑問を持つことができます。芸能ニュースなので調べられる情報は週刊誌の情報や本人のブログ程度だと思いますが、それだって本気で調べれば意外な事実が分かったりします。

  • レベル3 考えた事を行動に移してみる
レベル2の「考える」ができるようになれば、雑談のネタに困る事はありませんし、そもそも「考える」そのものを雑談を通じてやってみたりできるようになります。

レベル3では、その考えた結果を元に実際に行動してみるということをやっていきます。例えば先日書いた記事(JR東日本「豪華寝台列車」を分析してみた)では、「アンゾフのマトリックス」を用いて、自分ならどんな戦略をとるか?をシミュレーションしました。「行動する」と書くとその戦略を実践しなければならないような気分になってしまいそうですが、頭の中で「自分ならこうする」を考えていく事も、とても良い実践になります。

そういったシミュレーションを積み重ねていくと、やがて自分の仕事で本当に応用できるような気づきやアイデアに出会う事ができるようになります。



・・・3つのレベル、参考になりましたか?
このブログで沢山のニュースを、皆さんと一緒にレベル3まで掘り下げてみたいと思います。皆さんも是非、日々のニュースで実践してみてくださいね。