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書評:男性にもおすすめ!「ディズニー魔法の会計」

書評:男性にもおすすめ!「ディズニー魔法の会計」

眞山 徳人

ベルギービールをこよなく愛する公認会計士。座右の銘は「できるときに、できることを、できるだけ」。

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みなさん、こんにちは。今回もお読みいただきありがとうございます。


さて、前回の記事ではディズニーランドのもうひとつの収益源、「スポンサー収入」を推測するという記事を書きましたが、ディズニーを題材にした会計の本が昨日発売になったので、早速読んでみました。



「ディズニー 魔法の会計」という本です。私と同じ公認会計士(ちなみに合格年度も一緒です)の秦美佐子さんの最新作です。


何が書かれているのか?

内容の詳細は明かしませんが、目次だけ紹介します。

  1. なぜディズニーランドはいつも満員なのか?
  2. 夢の国の維持費はいくらか?
  3. 夢の国の建設費はいくらか?
  4. 夢の国は借金だらけ?
  5. 縮小する業界で生き残る方法

まさに「夢の国のリアル」という感じの目次ですね。
私が前回の記事で扱ったスポンサー収入の話は扱われていませんが(かぶらなくてちょっとホッとしました笑)、来場者数やその属性、原価構成、財務状況・・・など、会計からみたディズニーの側面を対話形式で楽しく学ぶことができるように書かれています。


著者の配慮がたくさん!

会計という題材を学ぼう(あるいは、教えよう)とするときには、どうしても堅苦しさが付きまといます。それを払拭するために、世の中の会計本は漫画やストーリーを使ってできる限りそのハードルを下げようと努力しているのですが、今回の秦さんの本も非常にその「気遣い」が行き届いています。

その最たるものがこれ。
表紙をめくるといきなりディズニーランドのマップ!
ディズニー魔法の会計.JPG
(すいません、ちょっとぶれてますが・・・)


しかも、このマップはただの飾りではなく、本書全体の構成を支えるのに一役買っています。主人公とその指南役の2人はパーク内を歩きながらさまざまな課題にQ&A方式で答えていきますが、マップが章ごとに登場しているので、その臨場感を味わうこともできます。パークによく行く方ならその情景を想像することもできるでしょう。
そしてその中で、売上規模を推測する方法であったり、飲食店のコスト構造であったり、結婚式にどんな費用がかかるか?であったり・・・身近な題材を上手に使った会計、ビジネスの考え方を、本当に楽しく学ぶことができるだろうと思います。


男性こそ読んでみては?

ディズニーというとどうしても女性向けのイメージがあります。それゆえに、「ディズニーってあまり好きじゃないんだよな~」という男性の方には、抵抗のあるタイトルなのかもしれません(ちなみに本書でも、来客の大半は若い女性であると解説されています)。しかし「ディズニー~~」という冠がついた書籍は、サービスのあり方であったり、経営理念であったり・・・男女問わず学びが多い書籍が多いのです。

今回の本も例外ではありません。私も書店で買ったときには思わずブックカバーをお願いしてしまいましたが(笑)デザインは黒を基調に落ち着いたトーンでつくってくれているので、男性でも手に取ることに抵抗はないだろうと思います。

ひとつのビジネスモデルとしてディズニーを捉えたとき、ここの利益獲得の仕組みは非常によい題材になります。「ディズニーは女性のものだ」という先入観を捨てて、ぜひ男性の皆さんにもお読みいただきたい一冊です。

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