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災害ボランティアに出掛ける前に

災害ボランティアに出掛ける前に

片所 静江

お客様にわかりやすい案内表示で、問い合わせによる負担を軽減する【ミエールPOP】と 従業員のミスを防止し、職場環境を整え、短期習得と定着化を図る【デキールシート】で、店頭業務(受付・案内)の品質改善と効率化を提案する仕事をしています。 紙1枚、シール1枚で劇的な効率化!見える化で簡単!誰でも!即戦力!「ミエール・デ・キール」 伊東温泉おもてな師マイスター

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カタショです。

先日の台風26号で被災された皆様には、謹んでお見舞いを申し上げます。

伊豆大島(東京都)は、伊東から高速ジェット船で35分。
今年2月に研修で初めて行き、岡田港からバスで島内をめぐりました。
あんこさんの衣装を着せていただき、一緒に踊り、
バスを見送っていただいた都立大島公園の椿園のみなさんは、
厳しい状況の中で、いかがお過ごしでしょうか。

東京都立大島公園(椿園)あんこさんの伝統衣装.jpg


 災害ボランティアに出掛ける前に考えてみる

□ 自分に必要な食糧と水は持ったか。
□ 安全靴を履いたか。
□ トイレはどこで借りるのか。
□ 汚れた手足や衣服はどこで洗うのか。
□ 天候悪化で帰れなくなることも承知しているか。
□ 野宿の覚悟と準備をしたか。
□ お風呂に数日間入れなくても我慢できるか。
□ ケガをする危険を承知しているか。
□ 自分の身は自分で守れるか。
□ 強い精神力があるか。
□ ボランティアは無報酬であることを理解しているか。

※ 私はこれまで災害ボランティアの経験はありません。
 「行く」と仮定して書き出しました。
   書いておきながら申し訳ないのですが、私には行けそうにありません。

高速ジェット船「セブンアイランド夢」.jpg
離島ではとても貴重な「水」

伊豆大島(東京都)のずっと手前には、初島(静岡県熱海市)があります。

私が小学生の頃、知り合いの大学生に連れて行ってもらって、
初めて初島に行った時のことです。
お昼を食べるために入った食堂で、
注文の際にお水を持って来てくれないので、お店の方に聞いたところ、
「お水は貴重なものだから」と言われ、みんながビックリしました。

家では、蛇口をひねれば、衛生的でキレイなお水が出てくるのは当たり前でした。
汚れた手を洗うのも、洗濯も、お庭に撒く水も、思う存分使うことができました。
でも当時の初島では、水は生活物資として船で運ばれてくる貴重なものだったのです。
その後、熱海を経由し、海底パイプラインによって初島の水道が整備されたのは、
昭和50年代の後半だったと思います。

初島では世帯数が決められていて増やすことはできず、
家を継ぐ者以外は、島を出なくてはならない決まりがあると聞いたことがあります。
初島に限らず、離島での生活には、そこでの生活を維持するための長年のノウハウ
あって、いろいろな決まり事ができているのだと思います。

 
離島という特殊な状況下での災害支援

今回、伊豆大島(東京都)の被災の状況が報道され、
早々とボランティアが現地入りしているようです。
その気持ちは、とても尊いものだと思いますが、
『飲食店では、注文したら水が出てくる』
『数分待てば、電車・バス・タクシーが来る』というような感覚のままでは、
伊豆大島に入っても、ボランティア活動以前に、混乱してしまうのではないかと心配です。

伊豆大島(東京都)へは、船か飛行機でなければ行かれません。
移動には当然、人数制限があり、1日の便数も少ないです。
天候が荒れたら欠航することがあるので、帰りたい時に帰れるとは限りません
スケジュールにはゆとりが必要です。

伊豆大島の商店は、コンビニの品揃えとは違います。
「足りないものは現地で調達すればいいや」と考えるのは、
辞めたほうが良いでしょう。

島での飲食や水や宿泊の対応可能な数が、
船や飛行機の便数になっているのだと思います。
しかし現在は、警視庁・自衛隊・消防庁だけでも700名近く、
そのほかにマスコミや有識者もたくさん現地入りしていて、
普段の受け入れ可能な人数を大幅に上回っているはずです。
伊豆大島出身の人が実家や親戚を心配して島に戻りたいと思った時に、
船の予約がボランティアでいっぱいで取れないなんてことにはなって欲しくないです。

テレビを観ていたら、「ボランティアに行く」と答えていた人がみんな軽装でした。
それに特別大きな荷物も持っていないようでした。
もしも土砂や木々を片付けるとしたら、活動自体はかなりの重労働になりそうです。
災害救助にあたる警視庁や消防庁や自衛隊の方々は、
安全靴を始め、必要な装備をしているのですが、
一般の人が慣れない作業でケガをして、足手まといになってしまうのも困ります。
自分の食べる物や飲み物は、自分で用意しなくてはなりません。
宿泊施設も限られています。
寝袋を持って行き、雨でも寒くても野宿するぐらいの覚悟が必要だと思います。
「災害」ボランティアなのですから、普段と同じ生活は望めません

一部地域では、今も断水が続いていて、給水車が出ているそうです。
トイレが使えない、洗濯ができない状況かも知れないのです。
また、プロパンガスのボンベが流されてたくさん埋まっている、との報道も
ありました。
今後の雨による二次災害や、台風27号の進路も気になります。
行方不明の方の捜索では、テレビには映らない場面もあるでしょう。
そのような地に出掛けて行くということについては、
さまざまなケースを想定し、それらを受け止められるかどうかを、
冷静に考える必要があるように思います。

今、調べたら、
大島社会福祉協議会災害ボランティアセンターのfacebookページができていました。
※同センターの開設予定日は、10月21日(月)

https://www.facebook.com/oshima.saigaivc
 

    ※伊豆大島は「東京都」です。 
       静岡県ではありませんので、お間違いのないようにご注意ください。


次のような記載があります。

  ボランティアの受け入れについては、
  現段階では島内在住者のみに限定させていただいております。


このようなサイトができることで、先方の望んでいることが見えてきますね。
ネット上には、これまでの各地での災害支援に関する被災者からの要望や、
ボランティアに参加した人の声もたくさんあり、参考になります。

必要なものが、必要なところに届きますように。



 『ミエール・デ・キール』
 http://www.mieru-dekiru.jp/ 

 Facebookページ
 http://www.facebook.com/mieru.dekiru 

 

(台風1326:2013年26号)