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どのような用件であっても「お客様」という認識が必要
できることは、まだある!
どのような用件であっても「お客様」という認識が必要
お客様にわかりやすい案内表示で、問い合わせによる負担を軽減する【ミエールPOP】と 従業員のミスを防止し、職場環境を整え、短期習得と定着化を図る【デキールシート】で、店頭業務(受付・案内)の品質改善と効率化を提案する仕事をしています。 紙1枚、シール1枚で劇的な効率化!見える化で簡単!誰でも!即戦力!「ミエール・デ・キール」 伊東温泉おもてな師マイスター
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店頭(受付・フロント・レジ等)には、いろいろな用件の人がやってきますが、そのすべてがお客様です。
ところが、商品を売り込みに来る人、納品や集金に来る業者さん、「ちょっと聞きたいんだけど」と言う通りがかりの人、「〇〇をしてもらえないかしら?」と頼みに来る人に対して、商品の購入には関係ない人だと判断してしまうと、無意識のうちに対応がぞんざいになってしまうようです。
あるところに行って、肩書きと名前を名乗りながら名刺を差し出したのですが、カウンター内に座っていた女性は立ち上がることもなく、名刺を受け取る気配が感じられませんでした。そこで、カルトン(コイントレー)の上に置いたのですが、それでも名刺に触れることもなく、名前を確認しようともしませんでした。このカウンターは、商品を売る場所なので、名刺を出された時点で、
「あぁ、この人は商品を買わないのだな」と判断したのでしょう。その瞬間から、私はお客様ではなくなってしまったのだと思われます。
「注文を受けて商品を準備し、金銭のやり取りをする」のが仕事だと思っているので、意図しないことを言われた時に対応できません。私は、今ここでは商品を買いませんが、過去に買ったことが何度もあります。今後も買うことが予想されます。でも、そのような捉え方ができていないのです。
私が続けて用件を説明すると、座ったまま、
「そういう事でしたら、(部署)の(担当者名)、または(担当者名)に確認していただいた方が・・・」と言いました。
結局、名刺は受取ってもらえないまま、持ち帰って来たというわけです。
通常の受付では名刺をもらうことがなくても、相手や用件によっては名刺を出されることもあるでしょう。名刺を持たない人にも、名刺の受け方の知識は必要です。
さて、私の用件は『どの部署の誰さんに問い合わせれば良い』ということはわかりましたが、自分で調べてくださいということなのか、直接その場所に行ってください、ということなのか、担当者の部署名や名前を書いてくれるわけでもなく、電話番号も知らされませんでした。
できることなら、
「その件につきましては、ただいま担当の〇〇に確認いたしますので、少々お待ちください。」と言って、今ここで担当者に確認を取ってもらえないだろうか、と思いました。
ところで、この受付の女性は、私が帰ったあと、私の肩書きと名前と用件をキチンとメモを残したでしょうか?
『ただ今、おもてな師マイスターのカタショさんという女性がいらっしゃって、〇〇のために〇〇して欲しいとの依頼がありました。しかし、私には判断がつきませんでしたので、〇〇さんに直接ご連絡していただけるようにと、お願いしておきました。後刻、連絡が入ると思いますので、対応をお願いいたします。』
と、取り次ぎ先の担当者にすぐに連絡をしてもらえたのでしょうか?
そのような報告があれば、担当上席から、
「なぜ、その場であなたが電話を掛けて来なかったのですか?」
「それならこちらから連絡をしてみます。その方の電話番号は?」
などと聞かれるでしょう。そこで、わかりません、と答えたなら、さらに、
「どうして、控えておかなかったのですか?」と注意をされることでしょう。
その注意や指導を受けて、次回からは同じ失敗をしなくなるはずだったのですが、報告をしない限り、担当上席には、現場でそのようなやり取りが交わされていることなど知る由もなく、問題点が見えてこないので、指導のチャンスが生まれることはありません。
受付から担当者に連絡がされていなければ、私が担当者に電話をしても、
「どのようなご用件ですか?」などと、初めての人として扱われ、こちらが言わない限り、たらい回しに遭った(大袈裟かも知れませんが)ことなどわからないままなのです。今回の女性は、感じの良い笑顔でしたが、名刺の取り扱いや取次ぎのスキルが不足しているのは残念なことです。
上席者は、現場に対して報告を待つばかりでなく、「今日はお客様からどのような質問を受けましたか?困ったことはありませんでしたか?」と積極的な話し掛けを行って、会話の中から問題点のあぶり出しをしていきましょう。
受付の女性は、明日も明後日も私の肩書きと名前と顔と用件を覚えているでしょうか?
また、交代勤務により彼女が不在の時に私が行ったとしても、他の担当者が、
『おもてな師マイスターのカタショ様でいらっしゃいますね。
先日はお手数をお掛けして申し訳ございませんでした。担当の〇〇より聞いております。』
と言って迎えてくれるように、引き継ぎをしておいてくれたでしょうか?
まずは、どのような用件であっても「お客様」であるという認識を持ちましょう。
『お客様を婚約者の親だと思って接しなさい』と言う方が、わかりやすいのかも知れませんね。
できる限りのことをしてあげたいとか、困難なことであっても、できる方法はないかと一生懸命に考えるようになるのではないでしょうか。
今回の場合、担当者に連絡を取ろうとしていた私は、
- 電話番号を調べる
- 電話を掛ける
- 担当者に用件を最初から説明する
という行動をとることになりますが、もし、その行動を予想できるようになれば、
- 電話番号を教えてあげなくては
- 口頭伝達よりも、紙に書いて渡そう
- いや、私が電話で確認した方がお客様の手間が省ける
そういった発想につながっていくでしょう。
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