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いろんな意味で誇れない国になっていないか?
マイク丹治の「グローバル・アイ」
いろんな意味で誇れない国になっていないか?
セールスジャパンという、中小企業・ベンチャー企業向けの営業代行・販路開拓の会社で会長を務める傍ら、いくつかの会社の顧問に就任しており、更に政策シンクタンク・構想日本で政策提言を行っています。
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国技の力士は言い逃れをするな!
大相撲の八百長問題が巷間を賑わして、もう随分になる。だが、未だにどう決着をつけるのか見えないのは、さすがに国技である相撲としては問題だと思う。
それにしても恥ずかしいのは、一部の取りざたされている力士が、携帯電話を壊したとか、なくしたとか言って、言い逃れをしている姿だ。もちろん人間は皆自分が可愛い。だが、仮にもやってはいけないことをした場合、ここまで事態が進めば自ら名乗り出る潔さがないのだろうか?
粉飾だらけの日本企業
この姿を見ていて、銀行時代に感じたことを思い出した。財務データ分析を一つの要素として融資決定に役立てる、いわゆるスコアリングモデルについてだ。もともとこの考え方はアメリカで進み、これを日本の金融機関が導入する形で、大手銀行を始めとして2000年前後から急速に進んだ経緯がある。
ただ、同じ仕組みを使うにしても、アメリカと日本ではあまりに彼我の差が大きい。日本では、そもそも企業情報を扱う帝国データバンクや東京商工リサーチのカバー率は50%を下回っている。一方アメリカでは99%の会社がダンアンドブラッドストリートに登録している。つまり企業の財務情報などの公開性が全く異なるのだ。
更に、アメリカでは、もちろん粉飾が皆無というわけではないが、殆ど正しい財務諸表が用意されていて、これがこのような情報サービスで入手できる。だが、日本では、相当程度の企業の財務データは粉飾であり、金融機関から借りるために売り上げを大きく見せるか、税金を逃れるために利益を小さく見せるかのどちらかだ。
何故このような違いがあるのかは、定かではないが、どうも先の力士の問題にしても、この粉飾という問題にしても、日本人の品格というのが驚くほど低位にあると感じるのは私だけだろうか?
政権や議員の職にしがみつく輩
振り返って政治を眺めると、愛知・名古屋で想像を絶する選挙結果となったが、どうもこれは小沢氏が裏にいたというのが定説だ。ここで再びその力を見せつけたために、現政権もなかなか小沢氏を切れない、という事態に陥っている。
原口氏の小沢氏寄りの発言や、比例区当選議員の新会派宣言なども、考えてみればそこまで言うのなら離党するなりすれば良いのであって、切れない菅氏も辞めない小沢氏周辺の人たちも、結局は議員の職或いは政権にしがみつくだけ、という醜い姿。とても国士と呼べるものではない。
更に前首相が「方便」発言をするに至っては、流石にこの人は本当の大バカ者かと思わざるを得ない。いずれにしても、現政権が政権交代時の公約の根幹に違背する政策を進めているとすれば、やはり解散するのが筋だろうと思う。
一方で、いずれ選挙をしても自民党に圧倒的過半数を制する力があるわけでもないので、同じ状態、つまり何も決まらない状態は続く。だから、多分1-2年のうちにもう一度選挙をしないと、本当の意味での政権確立は起こらないのではないか?
小沢氏復活の危険!
その時に、小沢氏が、どうせ立件できないはずなので、復活していると、愛知の例を見れば強いリーダーシップを求める声に呼応して、出てくる可能性がある。先日知識人の方々とご一緒した際そのような懸念を申しあげたら、「もう小沢氏は終わっているから心配ない」と皆が指摘していたが、私はそうは思わない。とても危険な状態はまだあり得ると感じている。
因みに、愛知の例を踏まえて、東京でも同じような維新の会をという話があるようだが、事の善し悪しは別にして、明らかに河村氏の反乱と、東京での試みは異なると感じている。だから同じ結果が期待できるとは思えない。ただ、明確な根拠のない減税政策が本当に好ましいかは、もう少し愛知、名古屋の動きを見てみたい。