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一億総クリエイター時代と一億総キュレーター時代、あるいは「キュレーター始めました」という宣伝

»2010年7月29日
Yet Another Computer World

一億総クリエイター時代と一億総キュレーター時代、あるいは「キュレーター始めました」という宣伝

岑 康貴

しがない編集者です。@IT自分戦略研究所を担当しています。


僕の勤めるアイティメディアというメディア会社は、OneTopiというメディアを運営しています。さまざまなトピックについて、「キュレーター」と呼ばれる人が情報を集めて、Twitterアカウントでつぶやく、というものです。テーマは「iPad」とか「Ustream」とか「Web広告」とか「ゲーム」とか「旅」とか「パパ」とか「地下アイドル」とかもう何でもありです。それでいいのか。

この「キュレーター」という言葉がすごくいいなあ、と常々思っておりました。

キュレーター (curator) とは、欧米の博物館(美術館含む)、図書館、公文書館のような資料蓄積型文化施設において、施設の収集する資料に関する鑑定や研究を行い、学術的専門知識をもって業務の管理監督を行う専門職、管理職を指す。

現代は、いろいろな人が「専門知識」を発揮して情報を発信したり整理したりする時代です。一億総クリエイターであると同時に、一億総キュレーターなのです。

■ 好きなら好きっ!

自分の好きな分野や詳しい分野なら、いろいろな情報を持っていたり、情報源を知っていたりすると思います。そして、それを人に教えたい、という欲求も、多かれ少なかれ、あるんじゃないでしょうか。自分でクリエイトはしないけど、情報をまとめたり整理したりするのは好き、という人だっているでしょう。

ソーシャルメディアマーケティングなどの名前でビジネス的に注目されている領域は、こうした「自分の詳しい分野について、まとめたり、整理したりしつつ、人に教える」という情報の流れをいかにビジネスに生かすか、ということが重要なのだと思います。

■ キュレーターなう

誰もがクリエイターになれる時代であると同時に、誰もがキュレーターになれる時代。ああ、またしても「情報を整理して加工する、というミッションを持った、プロの編集者の食い扶持が減るよね」という結論になりそうです。まいったな。

ま、そんなわけで、僕も本日からOneTopiのキュレーターになりました。テーマは「Techno」。なんという誰得。この素晴らしい音楽ジャンルを世に広めるために、頑張ります。ご興味のある方は、フォローよろしくお願いします。