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まずは、コーズ・リレーテッド・マーケティング
(コーズマーケティング、寄付付き商品販売)と寄付の関係。
アメリカ・ミシガン大学ビジネススクールのデータですが、
コーズ・マーケティング商品を購入した人は、
通常の寄付が減る傾向にあるとのこと。
もしかしたら、トータルの寄付金額は変わらないかも、と。
でも、これはアメリカの話し。では日本でも同様の事になるのだろうか?
確かにそういう傾向はあるかもしれません。
しかし、あるデータでは、阪神淡路大震災の当月・翌月は、
一人当たりの寄付額が倍増したが、
翌々月から通常の寄付金額(たしか3,000円程度)に戻ったとか。
ちなみに寄付の動機は、「良い事をしたい!」というわけではなく、
「友人に勧められたから」がダントツの理由だそうで。
これは、国内・海外問わず、上位の理由みたいですよ。
つまり何が良いたいかというと、
コーズ・マーケティング商品を半年間から一年間、
継続的に消費者が買った場合はトータルでは増えるのではないかと思うのです。
根拠になるデータはこれから出てくるので推測でしかありませんが。
今、震災の影響で、企業のコーズ・マーケティング商品が増えています。
色々な理由から6月一杯までなんて所も多かったですが、
今年度ずっとアクションをする企業も複数出て来ています。
単発(期間限定)なキャンペーンでどうこうできるわけではなさそうです。
寄付という切り口からすると、
継続的なコーズマーケティングなら、売上げが上がる可能性があると。
‖ マーケティング手法として優秀なの?
本当に「共感」は人々の心を掴む事が出来るのか。
コーズマーケティングで必ず出てくる事例のボルビックでは、
前年比130%という売上げをたたき出した事もあるそうです。
しかし、その後、ボルビックは前年比を超えられていない何て噂もチラホラと...。
大震災以降は戦略を変えたというのもあるでしょうから何とも言えませんね。
他社の事例でも過去の成功事例はあっても、
現在、めっちゃ売れているという物はなさそうです。
マーケティングでは、戦略的に模範解答を求めていきますが、
実際のところコーズマーケティングの手法を取り入れて、
販売個数のみを拡大させようというのは難しいようですね。
コーズマーケティングが"販促の切り札"みたいな、
なんだかとてもすごいことだというリサーチデータもなさそうです。
それよりは、前年比でもそこまで悪くない数字で、
社会貢献にもつながる商品を販売しています、
というある種のブランド力を付けるのはよい方法かなと。
つまり、コーズ・マーケティングは、
マーケティング的側面より、ブランディング的側面のほうが強いかも、と。
単純比較ですが、個人より、企業寄付の方が、パワーがあります。
(個人の宗教関連の寄付は別ですよ)企業のアクションが、
人々の注意喚起にもあるとすると、今年の、コーズ・マーケティング事情は
寄付のありかたにも、一石を投じるものとなるでしょう。
‖ ストーリーというマーケティング
コーズ・マーケティングにせよ、寄付にせよ、
そこに「ストーリー」が必要だと思います。
想い、戦略、原体験、様々なものを
「ストーリー」として明文化すべきなのです。
そして、その想いにより、社会的課題の解決に貢献する。
その初期衝動が形として見えてくると、
共感しやすいなとも思います。
それに、マーケティングの手法は熟知しているのに、
コーズマーケティングになるとあたふたしちゃうマーケター多いです。
ストーリーがないコーズマーケティングは
たいして意味がなさそうなのでやめましょう。
結局マーケティングもコーズマーケティングも、
絶対の正解なんてないんですね。
マーケティングもコーズマーケティングも、
売上げアップまでの仕組みを考え・実行するという点では、
根本は同じものであると考えています。
結論としましては、
手法に過度な期待をするより、
商品・サービスの本質を見直した方が売上向上につながりそう、
ということですね。
[2012年版]今年のまとめ!CSR・コーズマーケティングの事例・記事12選
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安藤光展
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