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ブレるリーダー

ブレるリーダー

島田 徹

株式会社プラムザ 代表取締役社長。システムコンサルタント。1998年に28歳で起業し、現在も現役のシステムエンジニア、コンサルトとして、ものづくりの第一線で活躍しつつ、開発現場のチームとそのリーダーのあり方を研究し続けている。

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小泉純一郎元首相が、郵政民営化でちょっと世間が引くくらい意地を見せたからでしょうか。それ以後の総理大臣においては、少しでも政策に変化があると、マスコミや世論から「ブレた」「ブレた」の大合唱になってしまいます。

まあ、現在の菅政権はもう制御不能のダッチロール状態になってしまったので、ブレたとかブレてないとか以前の状況ですが。

今回は、ちょっとこの「ブレ」について考えてみたいと思います。

確かに「朝令暮改」という言葉があるように、リーダーたるもの一度決めた決断を簡単に翻すことは、部下の信頼を大きく損ないます。

しかし、逆に「過ちを改むるに憚ること勿れ」という言葉もあります。一度こうと決めたことでも、それが過ちであるとわかったら躊躇せずに改めよ、ということです。

さて、このどちらが正しいのでしょうか?

私は、リーダーがブレてはいけないのは、決断を下すための信念であり、プロセスだと思っています。

これは一つの関数の箱のようなものであって、このアルゴリズム(計算式・判断ロジック)がブレると、下に付く人間は、そのリーダーと同じ考え方を共有することができなくなります。

リーダーの下につく部下達が、チームとしてうまく機能するには、リーダーの下した決断だけを覚えておき、それに忠実に従うのでは足りません。

リーダーの判断ロジックを理解し、何か別の問題に直面した際に、リーダーが不在でも組織として一つの決まった方向性の決断を下せるということが重要です。

喩えてみれば、うっかり熱いものに触ったときに、脳で判断しなくても瞬間的に手を引っ込められる、ということです。

それが強い有機体としての組織力だと思います。

しかし、ということは、そのリーダーの考えた関数の箱に入れる条件(引数)が変われば、当然結論は変わってしかるべきです。

結論が変わったからと言って、一概に「このリーダーはブレた。駄目なリーダーだ。」ということにはなりません。

逆に状況がどのように変わっても、頑として結論を曲げないというのもまた整合性を欠くリーダーではないでしょうか。