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ギャンブル依存を断ち切る方法

ギャンブル依存を断ち切る方法

島田 徹

株式会社プラムザ 代表取締役社長。システムコンサルタント。1998年に28歳で起業し、現在も現役のシステムエンジニア、コンサルトとして、ものづくりの第一線で活躍しつつ、開発現場のチームとそのリーダーのあり方を研究し続けている。

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経営ではほとんど大きな博打を打たないスタイルで、堅実にやってきた私ですが、ギャンブルが嫌いなのかと言えば、それは「とんでもない」というものです。

大学時代から麻雀、競馬に明け暮れ(時効)、どれだけお金と時間を無駄にしたことでしょうか。

特に麻雀は、恥ずかしい話ながら10年ほど、フリー麻雀に通い詰め鼻血が出るほどやりこみました。いや、鼻血も出ないほどにやられました、でしょうか(笑)

とにかく1時間でも時間があれば行かずにはいられない。負ければまた次の日絶対に行ってしまいますし、大勝すれば3日くらいは我慢できますが、また「ちょっと行ってサクっと勝ってくるか」とついつい行ってしまいます。

麻雀荘というのはパチンコ屋と違って、表向きは閉まっていても、実は24時間開いているのでタチが悪いです。

小さな雀荘ですと、メンバー(数合わせで一緒に打ってくれる店員)が3人くらいしか居ませんので、彼らが疲れると3時間くらい休店します。一度帰るのも億劫なので、彼らとソファーで寝させてもらって、別のお客が入ってきて「おーい、なにみんな寝ちゃってるのよー、ガハハ」という具合に起こされて、またやる、みたいな生活です。

一番どっぷりはまっていたころは24歳頃で、もう大学の同学年の人間はしっかり働いているわけです。昼下がりの買い物タイムにおばさんたちの間を縫って帰るというのもなかなかシュールではありましたが、朝の出勤時間にサラリーマンたちに逆行して帰るときには特に最悪で、本当に死んでしまおうかと思いました。

そのとき自分がギャンブル依存症であることに気付きました。

当時からギャンブル依存に関連する書籍というのがでていまして、もちろんいろいろやってみました。

【自己否定系】

◆収支日記をつける

ギャンブラーというのは、負けた瞬間はとんでもないショックを受けるものですが、その心的外傷の治癒というのは恐ろしく早いです。そして、逆にすんでのところで鮮やかに勝った、みたいな記憶は長くひきずったりしています。

そこできちんと収支日記をつければ、自分がいかに負けているかが一目瞭然でわかり、その馬鹿らしさに気付いてやめられるというのです。

収支日記をつけてみたところ、「やはりトータルではかなり負けている」とはっきりわかりました。

しかしそれと同時に、

「あー、あのときのオヤジが無茶苦茶ついてたからなー。あの4連敗がなければ...」
「うーむ。でもこの月は調子良かったんだよなー」
「この好調をキープできれば。とにかく集中力だな...!」

とこういった前向きの発想になってしまうものです。駄目でした。


◆そのギャンブルが無駄であることを列挙し、毎朝読む

同じような方法ですが、もう少し俯瞰して、「そもそもこのゲームに何か意味があるのか?」と考えつくしてみます。

・勝っても数千円、相当買って1万ちょっと。バイトしたほうがまし。
・社会に何も貢献していない、著しく非生産的な活動である。
・中国では国を滅ぼすゲームであるとして、禁止されたほど。
・雀荘に入り浸るオッサンを見てみろ。ああなりたいのか?

そんなメモを書いて、朝起きたらそれを必ず読む、と。

「でも他のギャンブルよりは頭を使うし、何かに役立つかもしれないよなー」

まあ、合理的思考で考えても無理なんですよね。あまり効果がありませんでした。

 

 【自己肯定系】

◆止めようと思わない

むしろ止めよう止めようと思うから意地になって行ってしまうのではないか?よし、止めようと思うのを止めよう。

そう思ったらストレスなく行けるようになりました(爆)


◆時期が来ればいつか止められると思う

いつかやめられるだろう。そう思ってみました。

諦めの境地です。意味なし。

自己肯定系は、心的ストレスを少なくする効果はありますが、回数を少なくするという面ではまったく意味なかったですね。私には。


【自己隔離系】

◆旅行に行く

これは一番効果が高い気がします。3泊とかで旅行に行けば、かなり頭が別モードに切り替わります。旅行に行って、海辺でビールなど飲みながらふと麻雀のことを考えると、「あんな暗いゲームは二度とやりたくないわっ」と思えます。

「これは止められるかも!?」

と思ったのも束の間、帰ってきてしばらくするとモードが完全に元に戻ってしまいます。田代まさしや小向美奈子の気持ちがわかりますね。


◆引っ越す

結局、私が麻雀を完全に止められたのは、近くに雀荘のない(あっても怖くてとても入れない)ド田舎に引っ越したことが原因です。無ければ無いで困らないのです。電車で1時間かけて行こうとは思いません。

同時に、ある中小企業に就職して社内システムをすべて任されたということもあって、自宅は持ち帰ったパソコンで溢れ、ひがなプログラムの勉強をし始めたので、もう興味が完全にそっちに移ってしまいました。

この二つが要因でしょうか。それから、東京に戻ってきて、まだある程度行きはしましたが、1/100くらいの頻度になりました。

押し出す力と引っ張る力の二つがあれば、人は容易に変われる気がします。とにかくそれを探すことです。


明日の見えない人が博打と出会い 明後日の見えない人が博打に溺れる


かなりギャンブル依存を克服した後で読んだ本。後押しされた気がします。

病葉流れて 白川道

 

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