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明けましておめでとうございます!新年にあたり、あなたの夢はなんでしょうか?

明けましておめでとうございます!新年にあたり、あなたの夢はなんでしょうか?

島田 徹

株式会社プラムザ 代表取締役社長。システムコンサルタント。1998年に28歳で起業し、現在も現役のシステムエンジニア、コンサルトとして、ものづくりの第一線で活躍しつつ、開発現場のチームとそのリーダーのあり方を研究し続けている。

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明けましておめでとうございます!新年にあたり、あなたの夢はなんでしょうか?

、、、というような質問がとても苦手です。

ああ、すみません。新年早々ひねくれたブログを書いてしまいそうです。

発端は、私のビジネスパートナー兼友人の森川氏のこのエントリーを読んで、なのですが。


(内容は似ているようでぜんぜん違うお話です。)

私は採用面接の際にも、「将来の夢はなんですか?」とか「10年後、あなたはどうなっていると思いますか?」とか一切聞きません。

取締役の内藤は、見込みのある人にはこの手の質問をしていますが、ぶっちゃけいつも「聞いて意味あるの?」と思います。今度、それ聞いて何を判断してるのか聞いてみます。

「将来の夢はなんですか?」と聞いて

「自分でオリジナルのサービスを立ち上げることです」

と言われれば、

「いいですね。がんばってください。」

でしょうし、

「優秀なシステムエンジニアになってお客さんに喜ばれることです」

と言われても、

「いいですね。がんばってください。」

ですし、

「お金を稼ぎたいです」

と言われても、やはり

「いいですね。がんばってください。」

としか言えないです。

そもそも他人の人生ですし、途中でいろいろ変わるでしょうし。

むしろ変なことを口にさせてしまうと、成長の足を引っぱると思うんですよね。人間は前言と現在の行動の整合性をとろうとしますので。


なので、逆に言うと「社長さんの将来の夢をお聞かせください」「御社の将来のビジョンはどうでしょうか?」といわれるのも、あまり好きではありません。

いや、これは想定してますので答えますが、分かりやすい話は返しません。

分かりやすい話をし始めたら、ぶっちゃけ適当モードに入っている、ということです。

そもそも

「今後の夢は海外進出だ」

とか言われたら、「今すぐすりゃーいいじゃん」と思いませんでしょうか?

私はほかの会社さんで「売上目標10億円」とかいうのを見れば「10億仕入れて利益なしで10億売れば、目標達成じゃない?」と思いますし、「夢は全国100店舗」なんていうのも全国にボロアパート借りて支店登記すればいいじゃないか、と思ってしまいますし、「何か世間があっと驚くようなビジネスを」なんていうのは、会社経営者よりマジシャンとか目指した方がいいんじゃない?とか思ってしまいます。

いや、申し訳ありません。別に、分かりやすい夢を語る人を馬鹿にしているのではありません。

それが原動力になっている経営者の方々はたくさんいますし、そういう分かりやすいビジョンにこそ人は集まってくると思います。

単にプログラムの設計や実装、コストバランスを重視したコンサルテーションを生業としている会社の経営には似つかわしくないということだと思います。


いや、実は私も今年は海外での開発を展開して行こうと行動を起こしていくつもりです。まずは数カ国回って情勢を視察して来ようかと。そのときはメルマガでも書きますので、どうぞよろしくお願いします。

ただ、これは夢でもなんでもなくて、もう6~7年前から考えていることです。

調べてみて「行くメリットよりデメリットが大きい」と判断すれば、すぐにやめます。数年前もそう判断して中止してます。それより今はPマークかなーと思ったりして。

結局、今の体制の中で、「ここちょっとうまく行ってないね」というところを修繕し、「ここ力を入れると伸びそうだよね」というところに資源を投入しているだけです。

無駄金を使ってしまえば、社員やお客さんに迷惑がかかるので安易に「ウチは○○が夢です!ガンガン行きまっせ!」などとは言えないわけです。



ところで、私は去年から個人的に、会社とは別の人間と新規事業の立ち上げをやっています。奇特にも私を訪ねてきてくれた優秀かつ愚かな若者と共同出資で会社を作りました。

ただこれもまた夢ではなく、もともと会社組織なんて縄で作った枠くらいに思っているので、「新会社を作った!ばんざーい!」なんていうこともまるで無いです。

去年新会社を作って思ったのは、やはり起業に夢などは必要なくて、というかむしろ邪魔で、必要なのはパッションと実行力とノウハウだと言うことでした。

パッションは夢じゃないか、と思われるかも知れませんが別物です。パッションは無いとどうしようもないですが、夢は「よくわからない」で十分成り立ちます。

それで、おっさん的にはノウハウはいくらでも教えることができるのですが、パッションと実行力については、もう目の前の石をどけてあげるくらいのことしか出来ないんだなーと実感した次第です。


ということで、何の話をしているかよく分かりませんが、新年早々今年の夢とか目標とか聞かれるのも面倒くさいなーというお話でした。

今年も一年よろしくお願いいたします。