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ツイッター学概論その11「オフ会事例研究②タイ料理の会」

ツイッター学概論その11「オフ会事例研究②タイ料理の会」

本間 理絵

都内在住の編集者。趣味は食べ歩きと旅行。


 写真1.jpg                          丑の日の今日、ツイッター上では「うなぎなう」 「うな充」(「うな重」と「リア充」を兼ねた造語)が、頻繁につぶやかれていた。 「うなぎなう」に限らず、ツイッター上では、ある特定の食べ物や飲み物にこだわってつぶやき続ける人々がいる。カトキチの「うどん」、豚組の「しゃぶしゃぶ」「とんかつ」、わなびう党の「ビール」がその代表格だ。

 そんな中、ある日私は「タイ料理」についてマニアックにつぶやき続ける一群を発見した。全国津々浦々のタイ料理店やメニュー、タイの食材に驚くほど精通している彼らは、日夜、高度でマニアックなタイ料理情報を交換しあっているのだった。

 タイ料理好きの私は、実際会って話を聞いたらもっとディープな話が聞けるのではないかと思い、彼らに声をかけた。そして先週末、新大久保にあるタイ料理店で一堂に会したのである。 

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写真8.jpgバンコクの裏路地の怪しさや猥雑さを漂わせたその店、「ルン・ルアン」に三々五々集まったのは  タイ料理マニアの@ushizoさん、自然農法実践家@chitakeさん 、エスニック料理研究家@yama1492さん、そしてタイマッサージ店などのタイ関連事業のプロデュースをしている3人組@thai_streetの面々。日頃頻繁につぶやきあっているにも関わらず、3人組以外は全員初対面。まずはタイのビール、シンハーで乾杯した。

 タイ料理マニアと非マニアの分かれ目は何か。それは食べ方に表れる。私も含めた大半の非マニアは「きゃーおいしー」などといいながら何も考えずにひたすら食べるのだが、一方、料理マニアはどんな食材や調味料がどの程度使われているのか、微に入り細に入り慎重に吟味しつつ食すのである。

                             写真9.jpgたとえば日本ではこの店でしか食べることができないという「カオモガイ(カレー風味の鶏とご飯)」が出てくると、@ushizoさんは間髪入れず「インド料理で使うシナモン、カルダモン、クローブなどのホールスパイスを使用しているところが特徴だ」とコメントして、皆をうならせたのであった。

                                                                                                               次に出てきた「カオマンガイ(鶏スープで炊いたご飯)」と、「カオソーイ(タイ北部チェンマイのスープ麺)」もかなりおいしかった。写真3.jpg                             写真5.jpg途中、この店の名物タイ人ママが登場。タイ人の妻を持つ@thai_streetの代表Iさんとママとの流暢なタイ語会話を聞いていると、まるでバンコクの屋台にいるような気分になる。

 さて、たらふく食べた一行は、さらに南タイ料理の店「タイカントリー」(これも新大久保)へと向かった。

 この店の名物「クン・トート・ガティアム(海老のニンニク揚げ)」を食べているところへ、「ひつじ党」(ツイッター上の羊肉好きの集まり)の党首@yukikitanKさんが途中参戦。デザートに頼んだタイのスイーツ、カノム・モーケン(ココナッツミルクとタロイモたっぷりの焼きカスタード)が来たあたりから、絶好調の@thai_streetさんがタイ人ニューハーフやバンコクの女子高生の動向といった最新裏事情を披露して皆を笑わせてくれたのだった。

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写真7.jpg 今回分かったことは、日頃ツイッター上でコアな話題で盛り上がっている集団は、リアルで会うとさらにコアな話題で盛り上がることができる、ということである。

 それにしても、大好きな料理を食べながらその料理についての知識を深め合うのって、なんて楽しいんでしょうね。