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051.【業界の話】「ホワイト企業に入社して」を見ての雑感(3)

051.【業界の話】「ホワイト企業に入社して」を見ての雑感(3)

佐藤 洋之

1967年生まれ、神奈川県横浜市在住。ひょんな事からIT業界に努めて四半世紀、嫁と子供2人、あとメス猫一匹を抱えて、日々奮闘しているエンジニア(??)です。趣味はバイクと読書。IT業界の事、仕事の事、趣味や日々の雑感などについて、これから書いていきたいと思います。

当ブログ「IT雑貨屋、日々のつづり」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/satou55_makoto/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


こんにちは。

佐藤@IT雑貨屋です。
暑い日々が続いていますが、みなさんは夏バテや熱中症など大丈夫でしょうか?
なんでもNASAの予測によれば、今年は千年に一度の酷暑という話もあるやに聞いています。こう暑いと仕事をほっぽり出して避暑地に逃げ込みたくなってしまいますね。

さて今回が最後になりますが「ホワイト企業に入社してもう辞めようと思っている」を読み進んでみたいと思います。

(以下、ブログ引用)
結局、その後は下請けさんからは何も言われなかった 
だけど開発したものはリリース出きるとは到底思えないものだった... 

だってメールフォームでボタン押そうとした押せないんだぜ? 
何でだろうって思ってソースみたらメールフォームのキャプチャを画像にして張り付けしてるだけじゃねーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーかああああああああああああああああああああああああああああ
そして出る出るバグ、 
ああ、直したい、俺がやれば俺がやれば俺がやれば俺がやればfdksj 
え?ナニコレ? 
プログラムのソースの中にごめんなさいって書いてあるんですけどwwwwwwwwww

(ここまで)
結局どうにもならず、この人は自分自身でプログラムを修正して納期に間に合わせたという事らしいのですが、その事を上司に厳しく指摘され、結局は本来自分のやりたかったプログラマへと転職希望で終わっていました。

先の話で下請け業者のモチベーションは一挙に下がり、また工数や資金の問題もあったのでしょう。
結果として納品物が仕様を満たすレベルではなく、最後に納品物を自分が手入れして修正してしまうというのは、やってはいけない事です。

納品物には様々な権利や義務がついてきますが、発注元が勝手にいじってしまっては、その後、もしプログラムに問題が起こり、指摘しても発注先からその点を指摘され、問題の責任分解が困難になってしまいます。それではどうにもなりません。

本人は苦し紛れにやってしまったのでしょうが、結果としてそれは自分の会社に対して大きな損害を与える可能性を残してしまった事にもなります。

私が社会人になる頃、親からよく言われたのは「人は二番目に好きなものを仕事にしろ」という事でした。私自身、学生時代には絵を書く事が好きでイラストレーターにあこがれていましたが、今現在はIT業界に勤めています。
私の経験から言えば、この親の言葉というのはある面で真理を語っていると感じる事もたびたびです。好きな事が故に客観的に見れなくなってしまうという事もあり、それが結果として仕事をダメにしてしまうという事もあるでしょう。おそらくこの記事を書いた人は、プログラムが好きで好きでしょうがなかったのかもしれません。だから仕事以上にプログラムに対して入れ込んでしまった部分もあるのかもしれません。

ITエンジニアとして、仕事としてプログラマーはどうなのか。
一部のサービスベンダ等に関係した会社や自社商品をもっている会社であれば、プログラマでもある程度仕事として成立するかもしれませんが、一般的な請負や派遣のプログラマでは、最近、単金が下落している事から仕事として成り立たない状況も多く見受けられます。
これは中国やインドなど、開発業務のオフショア化が進んだ事が要因かもしれませんが、単金レベルでは「悪い意味のグローバル化」が進んでいます。

もしIT業界で仕事をするならば、やはり上位レイヤの仕事が取れる様に食い込んでいかない限り、仕事としては成り立たない業界になってきています。しかし上位レイヤーへ行けばいくほど、実はプログラミングをする機会が減り、どちらかというとマネジメントや企画系の業務となっていきますし、そういった業務をやるには、やはりそれなりの知識や経験が必要になってきます。

そう考えながらこの記事を読んだ時、ホワイト企業に入社しても結果としてブラック企業へ戻っていく(であろう)この方の事が、とても残念でなりませんでした。

ここまで読んで頂きありがとうございます。
これからもIT雑貨屋をよろしくお願い致します。