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006.【業界話】これからのITエンジニア

»2011年12月 6日
IT雑貨屋、日々のつづり

006.【業界話】これからのITエンジニア

佐藤 洋之

1967年生まれ、神奈川県横浜市在住。ひょんな事からIT業界に努めて四半世紀、嫁と子供2人、あとメス猫一匹を抱えて、日々奮闘しているエンジニア(??)です。趣味はバイクと読書。IT業界の事、仕事の事、趣味や日々の雑感などについて、これから書いていきたいと思います。

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 日々仕事で結構ストレスが溜まってしまいます。ストレスにも様々あって、業務が多忙によるストレスから、関係者間の調整によるストレス、はては職場環境に関わるストレスなど様々です。以前に知人であり大先輩でもあるソフト会社の常務と懇談した際、このストレスと巧くつき合うことが、この業界で生き残る秘訣だとアドバイスされました。

 う~ん、、、まったくその通りだと思います。

 最近ではそんな事も考えている、佐藤@IT雑貨屋です。

 さて本題ですが、僕が以前にガリガリとシステム設計をしたり、ブログラムをゴリゴリと書いていた頃、まだアプリケーション開発という分野には所謂「職人技」を駆使する部分がありました。

「いかに早く処理するか、見栄えをよくするか」

 MS-DOSや初期のWindowsなどは、システムもコンパクトだったので、そういった事に注力する事も多かったですね。それだけにプログラマに対して独自の技能を求められるという事もありましたし、ITエンジニアに求められたのも言語の知識であったり、開発ツールの知識やハードウェアの知識、そして経験でした。

 しかし最近ではWebアプリケーション全盛な感じもあり、プラットフォームとしてはほぼ共通化しています。システムの開発にしても他システムとネットワークを介した連携もあったりで、職人技でゴリゴリとやるというよりは、どちらかというと、要件定義に基づき様々なシステムを組み合わせ、如何に短期間に安定したものを構築できるかという流れにシフトをしている感じもします。

 また現在話題になっている「クラウド環境」の整備が進めば標準化が進むでしょうし、単にプログラミングするという作業も、どんどんオフショアへシフトしていくという事もあるのではないでしょうか、まあここ昨今の単価切り詰めという流れもあいまってですが。

 そういった環境変化の中でITエンジニアに求められるスキルというのが、変化を強いられてきている様に思えます。それは単に「モノ作り」というエンジニアではなく、システムを俯瞰して考えられるエンジニア像として。最近そう感じています。

 この事をもう少し噛み砕いていうならば、システムを導入する企業や組織には、導入する目的というのが当然の如くあるわけで、それが経営課題の解決であったり、その為の業務効率化であったりするんですね。

 そしてこれからはそういったエンドユーザー側の企業と、解決したい課題やシステム導入の目的について、エンジニアは意見をぶつける場も多くなると最近の動向から感じています。

 そこでITエンジニアに求められるものは、エンドユーザーがシステムに求める内容を理解する力であったり、その為の経営的な知識であったり、そしてシステム化する為にユーザとの間で意思疎通を図る為のコミュニケーション能力も求められるのではないでしょうか。

 もう少し噛み砕いて言えば、エンジニアとしてシステム構成だとか、開発環境などを語るよりも、よりビジネスサイドでの交渉や提案をする力量というのが必要になってくるし、またそういうエンジニアしか生き残っていけないでのは??という感を強く持っています。

 でもけしてプログラミングをする能力が不要だとか、システム構築に関する能力が不要になるとか言う事ではありません。やはりITエンジニアというのであれば、それらの事は大前提にあってという話だと思っています。

 ただ往々にしてですが、開発者がエンドユーザーと相対した場合、どうも話しがかみ合わないという現場をいくつか見た経験がありますが、ほとんどの場合、エンドユーザー側はビジネスの話をしているのに対して、エンジニアがそれを理解できずに技術的な話をしているというケースでした。

 ITエンジニアよ、ビジネスを語れる様になろう!
 それこそが、これから求められるITエンジニア像なのだ!

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 ここまで読んで頂き、ありがとうございます。
 これからもごひいきにお願い致します。