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005.【自分の事】PCを独学

»2011年12月 2日
IT雑貨屋、日々のつづり

005.【自分の事】PCを独学

佐藤 洋之

1967年生まれ、神奈川県横浜市在住。ひょんな事からIT業界に努めて四半世紀、嫁と子供2人、あとメス猫一匹を抱えて、日々奮闘しているエンジニア(??)です。趣味はバイクと読書。IT業界の事、仕事の事、趣味や日々の雑感などについて、これから書いていきたいと思います。

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 こんにちは、本文とは関係ありませんが先日、丹沢の宮が瀬に家族で行きましたが、もうクリスマスツリーの準備がしてありました。そういうば我が家の娘2人は未だにサンタクロースを信じていまして、この間も「今年もサンタさんくるかなぁ。。」とボヤいていましたので、「ヨーロッパが大騒ぎで今年は来ないぞ」と言ったら、めちゃめちゃ怒られてしまいました。

 佐藤@IT雑貨屋です。

 さて前回は入社して仕事を干されたところまでお話をさせて頂きました。今回はその後について少し書かせてもらいます。

 あの会議の翌日から、ものの見事に仕事は無くなってしまいました。周囲は仕事でバタバタしている中、私は何もする事が無くボーッとしている以外、何も無い状態。

 これは居心地が悪かったですね。自分の居場所が無いとはこの事かと考えながら、これからの自分はどうすべきかを考えていました。

 今であればPCでネット三昧という事もあったのでしょうが、当時はインターネットなんてのも無かったですし、本を読んでいる位しかありません。

 しかし仕事を干されて何もする事が無いとなると、何かする事はないだろうか?

 そう考えて事務所の中を見渡して見ると、使っていないパソコンが一台ある事に気がつきました。

 知っている人はいるかもしれませんが、そのパソコンはNECのPC-9801VMというパソコンで、FDD×2ドライブ+外付けで8インチFDD×2ドライブというもの。使っていないならば借りてみようと、上司の部長にお伺いを立てると、あっけなく了承されましたので、自席の脇に持ってきていじってみる事にしました。

 幸いな事に技術書関係は沢山ありましたので、PCに関する書籍を自分の机に持ってきて、この際だからいじってみようと、早速取りかかりました。

 PC-9801は電源を入れるとN88-BASICが立ち上がるし、コマンドを入力すれば8086アセンブラを使う事も出来ます。またMS-DOSもフロッピーディスク2枚でOK。C言語を使う場合も8インチフロッピー1枚あれば動きます。

 もう有り余る時間を利用して、アセンブラからMS-DOS、そしてC言語までいじり倒すつもりで日々没頭していました。
 解らない事があっても基本的に周囲は忙しい状況なので、簡単に聞ける雰囲気ではありません。必死に試行錯誤を繰り返しながら問題を解決しなければならない状況でしたが、事務所にあった本を読み漁り、それでも解らない事があれば会社帰りに本屋で立ち読みして情報を調べた事も度々ありました。

 そんな感じで1ヶ月ほど過ぎた時、部長に呼ばれました。

 話を聞くと、自社パッケージ開発チームのアルバイトの人がまもなく会社をやめるので、彼のやっていたデバイスドライバの引継をしてみないかという話でした。

 聞くとプログラムは4本で、全てアセンブラで記述されているという事。自分はというと1ヶ月の間、パソコンを様々いじり倒していたのでアセンブラの概要は薄々わかり始めていた頃でした。

 まあ存在意義を問われている状態なので、回答に選択の余地は無いという感じもありましたし、自分自身、挑戦するつもりで仕事を受けました。

 それからでしょうか、私がプログラマとして本当に仕事に取り組み始めたのは。
 なんたってこのデバイスドライバが動かないと、自社パッケージのCADシステムは動かないという大事なものです。

 でも今から考えると、会社の上司は見ていてくれたのかもしれませんね。思い返して見ればありがたいものです。

 ただ引継期間は一ヶ月、そしてアルバイトの人は毎日来るわけではなく、週に三日程度しか会社にくることはありません。その中で、デバイスドライバに関する事を全て拾得し、引き継がなければならないという、結構高いハードルを課せられていた訳ですが、何とか引き継ごうと必死の一ヶ月が始まったのです。

20111201.jpg 今回の話はここまでです。

 ただこの時に感じたのは、自分自身が行き詰まった時、とにかく出来る事を考えて、もがいてみるという事の大事さを学んだ気がします。

 この業界で仕事をする中で「こりゃどうにもならない」という場面が幾度もありました。
 しかしどんな時でも、例え周囲から見て「悪足掻き」と言われても、とにかく最善を尽くそうと考えながらここまで進んでこれたのも、実はこの最初に入った会社での経験があればこそだと感じています。

 人生とは足掻きながらも、とにかく「前に進む」という事が大事なのかもしれませんね。

 ここまで読んで頂き、ありがとうございました。