誠ブログは2015年4月6日に「オルタナティブ・ブログ」になりました。
各ブロガーの新規エントリーは「オルタナティブ・ブログ」でご覧ください。
017.【自分の話】OS/2の思い出(その壱)
»2012年2月 7日
IT雑貨屋、日々のつづり
017.【自分の話】OS/2の思い出(その壱)
1967年生まれ、神奈川県横浜市在住。ひょんな事からIT業界に努めて四半世紀、嫁と子供2人、あとメス猫一匹を抱えて、日々奮闘しているエンジニア(??)です。趣味はバイクと読書。IT業界の事、仕事の事、趣味や日々の雑感などについて、これから書いていきたいと思います。
当ブログ「IT雑貨屋、日々のつづり」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/satou55_makoto/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
お久しぶりです。
ここ最近、寒さが厳しい日々が続いていますが、体調を崩されている人はいませんか?
何かインフルエンザが大流行の兆しがあるとも聞いていますが、とりあえず私の周囲ではあまりインフルエンザの事は耳にしていません。
願わくば、子供たちが学校からインフルエンザなどを持って来ない事を、実は密かに祈っている佐藤@IT雑貨屋です。
ここ最近、仕事でバタバタしてまして、中々落ち着いて自宅でPCを開く事もなく、結果、記事がかなり滞ってしまいました。かくいうこの記事も帰宅途中の電車の中で書いています。
そういえばかなり昔、日本に初めてOS/2というものが入ってきた時も、結構忙しかったなぁ・・・と思い出しながら、自分の事について今回は記事にしてみたいと思います。
前回は、初めてのバグとの遭遇について書きましたが、それ以降、障害対応もさる事ながら、CADパッケージの機能拡充や、対応する周辺装置の拡大の業務に取り組んでいました。この作業はルーチンワークでは無いのですが、まあそれほど稼働がかかる仕事でも無いので、淡々と日々、作業に取り組んでいました。
ある時、開発部の小部屋に社長が来ました。
「おう、新しい仕事を始めるぞ!」それが最初の言葉でした。
聞くと、アメリカでPC向けOSとして、IBMとマイクロソフトが共同開発した「OS/2」というものがあり、日本国内では大手システム会社であるR社がその代理店になったとの事。そして会社としてはR社に協力する形で、CADパッケージのエンジンをOS/2上へ移植し、そのエンジンとR社の見積積算システムを連動したものを、大手の警備会社に提供するとの事で、そのプロジェクト名は「CAPシステム」というモノでした。
そこで早速、仕事の大まかな業務分担が決められ、開発部の課長を頭にして(部長は自社パッケージ専任なので関わらないとの事)数名のプロジェクトが組まれました。またサブリーダーとして東京工業大学卒業のバリバリのエンジニアを採用し、私はそのサブリーダーの元で、MS-DOSからOS/2に移行する全般の対応、またターゲット機器はIBMのPS/2というマシンなので、そのハードウェアへの移植全般の担当と相成りました。
いやぁ。。。仕事になれては来ていましたが、いきなり大役を仰せつかってしまい、何をどうして良いのか、当時の私はサッパリ解りませんでした。
このプロジェクト。当時いた会社では数名の要員でしたが、それと同じ人数がR社でもアサインされ、全体としては20名近いメンバー構成。トップのPMはR社の開発部課長。この人がまたえらい強面の人で、何でも自分で会社を経営していたのが、R社に合併(吸収??よく解りませんでしたが)された、その時に課長となったという、いわば業界の歴戦の勇者の様な人。
その課長が、プロジェクト開始とともに、私のいた会社に半常駐で詰めるらしく、先輩諸氏はピリピリ状態。しかも納品までは半年間という時間しかありませんでした。
ただ当時の私は、経験も無かったせいか、その深刻さをあまり理解しておらず、とりあえず言われたのは、近日中にR社からPS/2が来る事、そしてOS周りはR社の中でもOS/2を一番理解しているTOPのSEを付けるので、早急にノウハウを拾得する事の2点でした。
「いやぁー、最先端の技術に触れられるのは、技術者冥利につきるよね」
などど同僚と暢気に構えていましたが、実は現実はそれほど甘いものではありませんでした。
ここから先の話しは、また次回に致します。
<余談>
これがPS/2.
初めていじった時、如何にもビジネス専用機という感じでしたが、キーボードの操作性は極めて良かったと記憶しています。
これがOS/2のメニュー画面。
マルチプロセスなのですが、GUIは無く、基本はDOSコマンドプロンプトで、最大16プロセスまで同時並行に処理できるという、当時PCのOSでは画期的なものでした。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
これからもIT雑貨屋を、よろしくお願い致します。