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デモンストレーションカウンセリングをしました

デモンストレーションカウンセリングをしました

大森 洋明

REBT心理士。うつ状態から回復した経験を経て、SEからカウンセラーへの転身を図りつつ、カウンセリングを世の中に浸透させようと奮闘中。座右の銘は、菅沼憲治先生に頂いた「生死一期」という言葉。

当ブログ「あなたが持つカウンセリングのイメージは間違っている!! …可能性が高いですよ」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/t2k/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


 ・・・とはいっても、1か月以上前の話になりますが。

 恐らく、カウンセリングを受けたことがない人は、カウンセリングという未知のものに対して恐れを抱いていると思います。 その恐れを取り除くべく、実演して見せて、魔法も超能力も使っていないよと伝えることで、垣根を取り払うまではいかなくても、ハードルが低くなればと思ってやってみました・・・効果の程はわかりませんが。

 カウンセリングの普及を目指して、地道にやっております。

 以下が、当日の流れです。

 まず最初に、フロイトの精神分析療法から、今回行うカウンセリングで使用するREBTの前後までの歴史と各療法の特徴について、ざっくりと説明しました(註:すべての療法についてものすごく詳しいわけではないので、あくまでざっくりです)

療法名 創始者 メモ
精神分析療法 フロイト 多くの心の問題は、患者の過去(幼児期)に原因がある
行動療法(BT) いろんな人 学習理論(行動理論)
レスポンデント技法、オペラント技法
来談者中心療法 ロジャーズ 問題解決への道は、来談者の中にある
傾聴、気づき
人生哲学感情心理療法(REBT) エリス ABC理論
RT→RET→REBTと進化
認知療法(CT) ベック 認知再構成法など
認知行動療法(CBT) 場合による

認知療法の進化系(CT→CBT)、
認知療法+行動療法(CT+BT)、認知と行動を取り扱う技法の総称など、
解釈が様々なので本を読むときなどは注意が必要

 その後、来場者の中から1人を来談者(クライエント)に選んで、人生哲学感情心理療法(REBT)を使用してのデモンストレーションカウンセリングを行いました。
(REBTの特性上、感情問題に限らせていただきました)

 もちろん詳細は書けませんので、相談内容を除いた部分をなんとなく書いていきます。

 こういう実演を行うときにはありがちなのですが、はじめはクライエントの候補者がいませんでした。 恥ずかしいとか、そういうのもあるんでしょうが、何がカウンセリングの対象になるのかが分からないというのが大きいと思います。

 REBTで取り扱う問題の対象となるかどうかは、感情の強さや頻度、目標達成を妨げるかどうか、自滅的行動(やつあたり、ふて寝、先延ばし、他)の有無などで判断できます。
 が、「カウンセリングを受ける=心理的にものすごい問題を抱えている」というイメージからか、大体の人は「カウンセリングで取り扱うような(大きな)問題じゃないかもしれませんが・・・」という枕詞付きで、結構大きな話を振ってきます。 そして、口では「たいした問題じゃない」と言いつつ、すごく真剣な目で話し始めるのです。

 ・・・デモンストレーションの時は特に、本当にしょぼい話で大抵は大丈夫です。

 実は今回、話の最初の部分を聞いた瞬間、「時間内に収まらない気がする」と思って、少々躊躇しました。 せっかく実演を見てもらうのであれば、途中までではなく、一区切りまで見せたかったからです。
 しかし、他に候補者が出ない気もしたので、その話でカウンセリングを行うことにしました。

 結果、若干強引に一区切りまでこじつけましたが、少々時間オーバーしました・・・話のボリューム的に、2回分くらいありましたので・・・。
 まぁ、このデモンストレーションカウンセリングがメインと言えばメインなので、一区切りまで見せられたのはよかったと思います。

 このデモンストレーションカウンセリングの感想として、「思ったよりも話を聞くと思った」とおっしゃった方がいました。
 今までカウンセリングに関わってきていない方のイメージの多くは、恐らくテレビからのものだと思います。 時にドラマであったりバラエティであったりするかもしれませんが、共通して言えることは「番組用に編集してある」ということです。

 カウンセリングは大抵、最初は相談内容を聞くところから始まります。
使用する技法によって、そのまま話を聞き続けるもの、早い段階で介入を始めるものとそれぞれですが、介入が早い技法でも問題を特定するまでは丁寧に話を聞きます。

 しかし、テレビ番組で30分も話を聞き続けるシーンを放送するということはほとんどないでしょう。 大抵は、部分部分を切り取ったり、再現ドラマにしたり、そこまでの流れは事前までのシーンで知っているものとして話を進めたりするでしょう。 問題が確定するまで何度もカウンセラーが質問を投げかけるようなシーンもありません。

 テレビ番組であれば、あとは解決に向けてカウンセラーがなんかいいことを言ったり、主人公が悩みを告白しただけでシーンが打ち切られたりするわけですが、実際には、カウンセラーとクライエントの意識を共通のものにできるまで、話を聞き、質問しを繰り返すことになります。 カウンセラーは超能力を持っているわけではないので、問題の把握もしていないのに、いきなり解決方法を指示出来たりはしないのです。

 実際のカウンセリングを見たことがないと不安に思うかもしれませんが、ちゃんとクライエントの様子を見ながら、その理解に合わせて話を進めていくという意味では、皆さんに安心していただけるのではないかと思います。

 逆に、来談者中心療法などをご存知の方にとっては、今回使用したREBTは、その介入の早さに驚くことだと思います。

 デモンストレーションカウンセリングの後は、時間があればストレスの話と一般意味論についてを話そうと思っていたのですが、残念ながら時間切れとなってしまったため、今回はここまででした。

 今後もこういった機会があれば、カウンセリング普及のためにもどんどんやっていきたいと思います。
 次回が出来る保証はありませんが、機会がいただけるなら、もう少し参加人数を増やしたいところです。

 ちなみに企業向けですが、毎週月曜日、東京限定でカウンセリングの実演を行いに伺うということをやっております(できれば、足代だけください)。 私と契約するしないを抜きにして、企業内相談室を設置したい、する予定がある企業様などは、是非応募していただければと思います。

 個人的な意見が混ざってもよければ、どういう点に気を付けるといいとか、採用の時にどこを見たらいいかなども、こそっと教えます・・・。


 月曜日、または契約前のお打ち合わせ時に、実際にREBT(人生哲学感情心理療法)によるカウンセリングを、無料でお気軽に体感していただけます。 まずはお気軽にこちらから、お問い合わせください。

 企業内カウンセリングルームの開設も引き続き受け付けております(東京のみ)。(パンフレット-PDF