誠ブログは2015年4月6日に「オルタナティブ・ブログ」になりました。
各ブロガーの新規エントリーは「オルタナティブ・ブログ」でご覧ください。

【次世代PR試論】広告の仕様書を作る(6)

【次世代PR試論】広告の仕様書を作る(6)

森川 滋之

ITブレークスルー代表、ビジネスライター

当ブログ「ビジネスライターという仕事」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/toppakoh/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


僕独自の方法論で、企業に対して広告の仕様書(オリエンシート)作成を支援している。その方法論について述べる6回目。

オリエンシートを作成するにあたっては、関係者間で「商品軸」(「誰に」・「何を」・「なぜ」提供しているのかを言語化したもの)を共有することが大切だと僕は主張している。

今回は、このうちの「誰に」の考え方について述べる。これは、「なぜ」と「何を」を検討していれば、比較的容易に決まる。

● 2つのドメイン(領域)で考える

「誰に」は、社会的ドメインと心理的ドメインの大きく2つのドメイン(領域)で考える。

社会的ドメインとは、年齢・性別・地域など対象の社会的な属性のことである。秘密にしているというような特殊な事情がない限り、即答できる項目である。

心理的ドメインとは、課題や夢など対象が解消したい、あるいは実現したいことである。こちらは、インタビューなどを通して詳しく聞かないと明確にできないことが多い。

具体的な項目は下図を見ていただければ、イメージできるだろう。

2014043002.png▲「誰に」(対個人用)

左側が社会的ドメイン、右側が心理的ドメインである。全部を埋める必要はない。

先に「何を」を明確にしておけば、心理的ドメインはそこから簡単に導き出せる。なので、冒頭でも示したように、「誰に」は、"「なぜ」と「何を」を検討していれば、比較的容易に決まる"のである。

● 対個人と対法人では項目が違う

上に載せたのは、対個人用である。当然だが、対法人用では項目が違ってくる(下図)。

2014043001.png▲「誰に」(対法人用)

なお、同じ商品を個人にも法人にも販売しているケースも多い。この場合は、「誰に」を両方作るのは言うまでもないが、マーケットが全く違うので、「なぜ」や「何を」もそれぞれ分けて考えるほうがよい。

以上で、商品軸の要素は出揃った。次回は、商品軸の言語化についてお話しする。

flow.gif続きはこちら

追記

こちらのほうにお役に立つ情報を継続的にアップロードしています。

itbt.png

ITブレークスルーは、所得格差の二極分解に歯止めをかけ、悪平等社会ではない、多様性のある中間層で満ち溢れた活気ある日本作りに貢献したいと思っています。