誠ブログは2015年4月6日に「オルタナティブ・ブログ」になりました。
各ブロガーの新規エントリーは「オルタナティブ・ブログ」でご覧ください。

【次世代PR試論】広告の仕様書を作る(7)

【次世代PR試論】広告の仕様書を作る(7)

森川 滋之

ITブレークスルー代表、ビジネスライター

当ブログ「ビジネスライターという仕事」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/toppakoh/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


僕独自の方法論で、企業に対して広告の仕様書(オリエンシート)作成を支援している。その方法論について述べる7回目。

オリエンシートを作成するにあたっては、関係者間で「商品軸」(「誰に」・「何を」・「なぜ」提供しているのかを言語化したもの)を共有することが大切だと僕は主張している。

前回までで、「商品軸」を言語化する材料を出す方法をすべて説明した。今回は、材料を組み合わせて「商品軸」を言語化するところをお見せしよう。

● 「オリエンシート作成支援サービス」の「なぜ」・「何を」・「誰に」

これまで、「なぜ」、「何を」、「誰に」の具体例を挙げてこなかった(実際の事例でイメージをお伝えしてきたので、具体的な部分は隠していた)。

そこで、手前味噌ではあるが、僕の「オリエンシート作成支援サービス」で具体例を作ってみた。

2014050701.png▲「オリエンシート作成支援サービス」・「なぜ」

 

2014050702.png▲「オリエンシート作成支援サービス」・「何を」

 

2014050703.png▲「オリエンシート作成支援サービス」・「誰に」

 

● 重要な部分だけ転記する

「なぜ」・「何を」・「誰に」を洗い出す際には、できるだけ数を出すほうがよい。これらを使って「商品軸」として言語化する際には、重要な部分だけ「商品軸シート」(後掲)に転記する。

先に掲載した「なぜ」・「何を」・「誰に」のそれぞれのシートでは、重要な部分を既に赤字にしている。

重要な部分は、関係者全員で議論しながら決めることが望ましい。

● 「誰に」・「何を」を要約

転記したら、これらのうち「誰に」・「何を」にあたる部分を70字から100字ぐらいの文字数に要約して、「商品軸」としてまとめる(下図)。

2014050704.png▲「オリエンシート作成支援サービス」・「商品軸」

● 「商品軸」の使い方

広告をレビューする際には、「商品軸」からブレていないかを最大の評価基準にする。

商品軸シートの「誰に」と「何を」に書かれていることは、もらさずに盛り込む必要がある。

「なぜ」に関しては、広告の訴求ポイントなどに応じて、ふさわしいものを選択する。

動画などでは3分、DMなどではA4で2枚以内など、受け手が飽きない量の基準があるが、この商品軸のシートを使えば、その量内に収まる広告を作ることができるだろう。

それ以上に膨らませたい場合には、既に作成してきたSWOT分析・「なぜ」・「何を」・「誰に」から材料を探してもよい。

「商品軸」を見せるだけでも、的確な広告を作る力量のある広告代理店ももちろんあるだろうが、多くの広告代理店に対しては、オリエンシートを作成するほうが安心・確実である。

そこで次回以降は、「商品軸」をベースに、オリエンシートを作成する方法について述べる。

flow.gif続きはこちら

追記

こちらのほうにお役に立つ情報を継続的にアップロードしています。

itbt.png

ITブレークスルーは、所得格差の二極分解に歯止めをかけ、悪平等社会ではない、多様性のある中間層で満ち溢れた活気ある日本作りに貢献したいと思っています。