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【自分軸ブランディング】マネジメントと自分軸

【自分軸ブランディング】マネジメントと自分軸

森川 滋之

ITブレークスルー代表、ビジネスライター

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前回は、ブランドの構成要素と自分軸というテーマで話をした。

今回は、ブランド・マネジメントと自分軸というテーマでお話しする(再掲下図参照)。

2014060401.png

●ブランド・マネジメントと自分軸

ブランディング活動チェックリスト(以下、チェックリスト)を見ると、ブランド・マネジメントの項目は2つある。

その2つと自分軸の関係を示したのが、下図である。

2014061801.png図にある通り、ブランド・マネジメントとは顧客および社会に対するコミュニケーションである。つまり、PR(Public Relations)活動である。

なお、社会全体に対する場合は、CSR(Corporate Social Resposibility)活動という言い方が最近では定着してきたようだ。CSR活動の詳細は、企業活動と自分軸の関係を述べる回で改めて説明する。

●ブランド・マネジメントを考える手順

ブランド・マネジメントを考える手順は以下の通りだ(基本は前回と同じ)。

  1. 大前提として、自分軸を考える
  2. チェックリストの№9、10の順に、自分軸の当該項目と突き合わせながら、(図では省略しているが)チェックリストの「現状評価と改善策」の欄を埋めていく
  3. 全く埋まらない欄があれば、ブランディング活動が行われていないということのなので、方針を決め、行動計画を立てる
  4. 埋めることはできたが不満足な欄があれば、同様に方針を決め、行動計画を立てる
  5. 行動して結果が出れば、チェックリストに反映し、自分軸にフィードバックすべきことがあればする

●顧客とのコミュニケーションにおいては「誰に」を外さない

自分軸は、コミュニケーション・ツールとしての一面がある。僕は、企業の広告戦略作りの支援もしているが、広告(すなわちコミュニケーション)のベースとして、まず自分軸(用途に応じて、事業軸や商品軸という言い方もするが)を作るところから始めている。

なので、顧客とのコミュニケーションにおいても自分軸全体が関係してくるのは言うまでもないが、その中で特に重要なのは「誰に」である。

たとえば、「40代から60代までの年収600万円以上の男性(社会的ドメイン)で、車に乗る楽しさを求める(心理的ドメイン)人」を「誰に」に定めたら、基本的にはその人たちとコミュニケーションを取ることを考える。もちろん、それ以外の人からの問合せがあった場合に懇切丁寧に答えるのはいいが、発信するメッセージは常に「誰に」に向けないといけない。

当たり前のようだが、顧客層が広がると忘れてしまうことが多い。顧客層が広がった時の対応はケース・バイ・ケースで、「誰に」を変更するケースもあるが、多くの場合新しいブランドを立ち上げるほうが得策である(セイコーのアルバのように)。

●社会とのコミュニケーションにおいては「なぜ」が重要

社会とのコミュニケーションが全てのブランドにおいて必要とはいえない。ただ、会社全体をブランド(コーポレート・ブランドという)にする場合は、必須と言えるだろう。

コーポレート・ブランドを確立する際に実施されるのがCSR活動である。この件については、前述したように企業活動と自分軸の関係について述べる回で詳述するが、現時点で覚えておいて欲しいのは、CSR活動においては「なぜ」が最重要だということだ。

そこで、コーポレート・ブランドの確立を目指す企業においては、「なぜ」をかなり深堀りしておいて欲しい。特に深堀りして欲しいのは、志(理念など)と経験(創業者や中興の祖あるいはビッグ・プロジェクトの物語)である。

次回は、「評価」と自分軸の関係について書く。

追記

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itbt.pngITブレークスルーは、所得格差の二極分解に歯止めをかけ、悪平等社会ではない、多様性のある中間層で満ち溢れた活気ある日本作りに貢献したいと思っています。