誠ブログは2015年4月6日に「オルタナティブ・ブログ」になりました。
各ブロガーの新規エントリーは「オルタナティブ・ブログ」でご覧ください。
それはやっぱりビジネスパーソン
当ブログ「ビジネスライターという仕事」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/toppakoh/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
ばたばたしていて、すっかり間が空いてしまいました。
今回は、フリーライターがビジネス展開をしていくということについて僕の考えを書きます。
▲クリックすると拡大図。この表の全体はこちらへ
◆どんなビジネス化があり得るのか?
そもそもフリーライターがやろうと思うと、どんなビジネス化があり得るのでしょうか?
キーワードは「ブログ」のようです。
たとえば、こんな記事がありました――「ライターがネットビジネスの主役になる時代」。
これによれば、Web時代のコピーライターとでもいうのでしょうか、要するに企業のWeb広告を書けるコピーライターがこれからは引く手あまた(2013年の記事ですが、これは2015年の今もそうだと思います)なので、それを目指そう。そのためにはブログのアクセスを高めて、広告主にアピールするのが先決だ。
まあ、だいたいこういう主旨だと思います。
あり得る方向性だと思います。取り組むべき価値のある方法ではないでしょうか。ただ、僕はいわゆるフリーライターとコピーライターは違う職種ってことにしてしまっていたのでした。
コピーライターは、特別なスキルと知識を(そしておそらく人脈も)必要とする職業であり、広告代理店などでの経験がなく、いきなりフリーなんてあり得ないというのが僕の考えです(例外もいるのかもしれませんが)。
もう一つ、こんな記事もありました――「ライターへ告ぐ。「原稿料が安い」なんて嘆く暇があるなら、自分でビジネス創れば?」。
こちらは、ブログを中心として、アフィリエイトからオンラインサロンまで、様々なキャッシュ化の方法があるのだから、それらを組み合わせて稼げばいいだろうという意見です。これも取り組むべき価値のある方法の1つだと思います。
ただ、反論ではないのですが、僕はこのシリーズでは、「専門職としてのライター」の可能性を探っている(前掲記事では否定されているようですが)ので、これは僕の趣旨とはちょっと違うわけです。僕は、ブロガーとライターを区別していて、前掲記事はブログ・ビジネスの話だと思うのです。
もちろんこんな区別はどうでもいいことです。ただ、腕一本で食べて行くということに憧れる、あるいは自分にはそれしかできなさそうだという人も多いと思うのです。そういう方に読んでほしくて、僕は書いています。
なお、ブログ・ビジネス(あるいはプロ・ブロガー)とはどんなものかは、次回のプロフェッショナル・ブロガーへの取材記事で明らかにしたいと思います。
僕が付け加えるとすれば、ネット上での著作の自力販売でしょうか。といっても、目新しいものではなく、電子出版や有料メルマガ、あるいはNoteなどの販売媒体で自力で著作を売るだけの話です。
既に取り組んでいる人は多いと思います。ケータイ小説の頃はすごいヒット作もありましたが今はどうなのでしょう。ミュージシャンでは成功例がかなり出て来ているように思います。
◆どれも専門職ではなくビジネスそのもの
さて、どれも専門職としてのライターというよりは、現代のビジネスそのものだと言えます。売っているものが表現力(オンラインサロンまでいけば、もはや「高級ブランド」ですが)だというだけで、ネット販売をするのと何も変わりません。
もちろんビジネスが悪いということはなく、むしろビジネスをやりたくて、そしてやれる人はどんどんやるべきだと思います。
ただ、ビジネスというのはやっぱり大変なのです。たくさん失敗してきて、今のところフリーライターに落ち着いている僕が言うのだから間違いありません(自分の経験の過度な一般化ですけれどw)。経営、(ネットだけではなく)マーケティング、ICTなど様々なスキルが必要だし、それ以上に「人間力」(意志、習慣化、理念、根性、人望などなど)が求められます。
なので、「ビジネス」に着手するのであれば、もはやライターやブロガーなどと自認するのではなく、事業家(起業家)あるいは経営者と自分を捉える必要があるのではないでしょうか?
もちろん肩書は、ライターのままでも何でもいいのですが、自己認識を変えないといけないという意味で言っています。自分は本当に事業家になりたかったのか、だとしたら事業家として世の中にどういう価値をもたらしたいのか、自分は本当にあきらめずにやり遂げられるのか、などのことをよくよく考えて決心してください。
事業はあたると大きいけれど、失敗すると悲惨です。ただ、ギャンブルとは違って、自分さえしっかりしていれば(僕は、しっかりしていないんです)、成功する可能性は高いと思うのです。