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10月23日 店舗のあり方~掃除の意味(#518)
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自分の店をきれいにするのは、それによってお客様の購買意欲を高めるというだけではなく、街全体を美しくして街の品位を高めることに貢献し、それが回り回って商売の繁盛につながる――こういう高い意識を持てと、松下幸之助さんはいいます。
掃除の大切さをいう人はたくさんいます。しかし、単なる精神論に留まっていて説得力のない人が多い。ここまで言われるとなるほどなと思います。
たしかに繁盛している店は、自分の店の前だけでなく、周りの清掃をしていたりします。地方で頑張っている会社は、自社だけでなく、たとえば駅から会社までの道路の清掃に取り組んでいる。そうしている理由が、はっきりと分かります。
私は、時間があるときは、少し早めに出て、何駅か分を歩くようにしています。これは、単に自分の健康のためです。
先日も、新宿付近を歩いていました。すると、某大企業の腕章をつけた人たちが、ゴミ拾いをしていました。
そのこと自体は尊いと思いました。気になったのは、彼らが本当につまらなそうにやっていることでした。こうなると、腕章をつけていること自体が単なる宣伝行為にしか見えなくなります。もしかしたらバイトで雇っている人にやらせているんじゃないかと、そんな疑いまで頭をよぎりました。
本当は正社員がやっていたのかもしれません。だとしたら、単なる精神論になっていて、街の品位を高めるための貢献という意味が失われていたのでしょう。人は貢献している実感があれば、もっと楽しくなるはずだからです。
意味も分からずにやる行為が恐ろしい。本当は尊いことなのに、逆にやっている人たちの品位を貶めてしまうことがある――そんなことを改めて思った次第です。
今日の一言)その奥にある深い意味を知らないで単なる精神論でやってしまうと、品性までなくなってしまう。