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バカに見える人と賢く見える人~何を疑えばよいのか?(一日一言 #82)
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知的であることの最低条件は、自己懐疑ができるかどうか。(福岡伸一)
●解説
これは、福岡伸一さんの『生物と無生物のあいだ』を読み返していたら、発見した言葉です。
福岡さんは、研究者の立場で、仮説と実験データの間に齟齬が生じたときに、自分の仮説が正しくないと思えるのが知力(原文中では「膂力」と表現していました)の一つの要素という意味で書いているようです。
知的でない研究者は、データをまず疑うのだそうです。
これは、研究者だけでなく、経営者やビジネスマンにも当てはまることです。
ビジネスにおいて、仮説検証の試行錯誤が大事だという言葉は誰でも知っているはずです。
ビジネスが単純なモノ売り・モノ作りでなく、顧客の課題解決――すなわち、ロジックだけでは答えがでない世界にシフトしている現在、ますます試行錯誤が重要になっています。
●裏解説
なので、みなさん試行錯誤のためと行動はするのですが、行動の結果、自分の仮説を修正していく人が本当に少ない。
多くの人が、一度立てた「これでいけるはず」という仮説をなかなか捨てられない。いや、捨てる必要はないのです。修正すれば良いだけなのに、しようとしない人が多い。
こういう人は、本人はともかく、他人から見たら、少しも知的に見えません。
研究も一緒でしょうが、ビジネスも結果がすべてです。いくら理論が卓越していても、成果がでないのであれば、やはり自分を疑うべきなのです。
なお、試行錯誤のための行動ができないという人も中にはいらっしゃいますが、そのような人は、先に自分軸を作る必要があるのは言うまでもありません。
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