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ボケ防止になる?~あなたは足の指を動かせますか?(#111)
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体が脳を作る。脳を活性化したければ、体を動かそう。
●解説
脳が体を支配していると思っている方が多いかもしれませんが、どうもそんな単純なものではないようです。
まず、脳に関する基礎知識です。
- 一般に脳の細胞は老化とともに失われるが、シナプスは年をとっても増える
- 海馬にある記憶に関係する一部の細胞は、例外的に歳をとっても増殖する
- 体の各部を動かす脳の部位は細かく分かれており、体の部位を使えばそれに対応する部位は発達し、使わなければ退化する
一番目と二番目は、これから高齢者になっていく我々世代には朗報です。
たしかに脳細胞は減るので古い知識も失われていきますが、シナプスが発達することで知恵はまだまだ増えるからです。
そのうえで記憶に関係する細胞も増えるということですから、新しいことも憶えられるということです。
そして、もっと重要なのが3つ目です。
これは、体を使うと脳が変わるということを意味しています。
楽器の練習を一生懸命しているとやがて演奏できるようになります。これは練習によって脳が変化するからです。練習しないで楽器が弾けるようになる人はいません。
歳を取ると体が衰えるといいます。
確かに、若い頃に比べると体力もなくなるし、視力や聴力も失われていきますから、アスリートならどこかで引退しなければなりません。
しかし、若い頃の体力などの能力が失われる以上に、体を使わないことによる衰えのほうが現代人には問題なのではないでしょうか?
体を使わないと、脳の対応する部分がどんどん退化していきます。そうなると、ますます体を動かすのがおっくうになり、使わなくなる。するとまた脳が退化する。この悪循環にはまると早く老化します。
別に一生懸命スポーツをしろということではありません。
たとえば、私がやっているのは、風呂の中で足の指を一本ずつ動かしてみるということ。
実際、器用に動くわけではありませんが、やっているうちに頭が痛くなってくるのが分かります。脳が一生懸命活性化しようとしているのを感じます。
これを毎日やっている限りは、ボケないし、ある程度若さも保てる――という気がしてくることが大事なように思うのです。