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商業漫画で新連載のお知らせ、と久しぶりのごあいさつ(※追記あり)

商業漫画で新連載のお知らせ、と久しぶりのごあいさつ(※追記あり)

本橋 ゆうこ

イラストレーター。ITmediaで「くねくねハニィの最近どうよ?」「悲しき女子ヘルプデスク物語」等の連載挿絵を担当。異様に「目力」強い登場人物が特徴。漫画家を目指し日々精進、コミケにも時々出没。電子書籍出版しました! 「それでも 大丈夫だ、問題ない。」 なお最近、商業初の漫画連載が始まりました! 「オーバーハング!」

当ブログ「本橋ゆうこの「エンガワで背泳ぎ?!」」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/ymotohashi/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


【9/9追記】コミックスマート社のRouteM作家ブログに、今回の連載に至る経緯が掲載されました。こちらも少々長いですが、本ブログを読まれた後で、もしお時間とご興味ある方は合わせてお読み頂ければと思います。

御無沙汰しております。皆様にはお変わりないでしょうか?

私、本橋ゆうこも元気でやっております。ちょっとある事情から"SNS断ち"をしていたもので、一部フォロワーの方々にご心配を頂いてしまい、後になってそれを知って大変恐縮した次第です。...生きてます!一応このとおり!(ぴんぴんと)

さて。表題の通りお知らせに参りたいと思いますが。

実は(前述の事情がこれなんですが)...このたび、自作初の商業漫画の新連載が始まります!!!(祝) SNS断ちして引きこもって、描いてたんですね原稿を!それはそれでドラマな、なかなかに長い大変な道のりでしたが、さておき。

じゃじゃじゃじゃーん!♪

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このたび9/9より、コミックスマート株式会社様が運営するスマホ漫画サービス「GANMA!」(※8/25ブラウザ版も公開)誌上にて、自分こと漫画家名・本橋ユウコが描くロッククライミングを題材にした少年誌風漫画『オーバーハング!が連載開始です!!(※スマホ版のプレミアム会員向けには既に先行配信中でした)

連載のペースは今のところ月一回更新で、スマホ向けやWEB漫画の方面では、比較的ゆっくりめの部類に入るかと思うのですが、そこは自分がまだ漫画では新人で、連載も初めてなのを考慮して頂いた形です。とはいえ、これから作業に慣れるに従って執筆ペースも徐々に上げて行くことが可能とは思いますので、そうなれたら編集部に頼んで更新ペースも早くしてもらうつもりですが。こういう柔軟さも紙媒体とは違う、WEB漫画ならではの自由さではありますね。

自由さといえば、近年隆盛の数あるネットコミック配信サービスの中で、自分がこちらの「GANMA!」さんを選んだのも、「スマホ漫画ならではの読者年齢層の幅広さ」「漫画のテーマ自由、ジャンル無制限(※公序良俗の範囲内で)」に加えて、掲載作品から感じる編集部の「面倒見の良さ」「親しみやすさ」みたいなものを印象として受け取ったからなのです。

ネット漫画では特にその側面が強いかと思いますが、自作を世の中に広く知ってもらうためには、ツイッター等のSNSをフルに活用してセルフ・プロモーションを仕掛けたりして、まだ出会っていない未来の読者に自分と作品を「見つけてもらう」ことが重要になっているのだろうと。大手のように広告資金を投じて大々的にメディアで宣伝してもらえるわけもないし、そこは個人のアイデアや粘り強い営業努力に掛かって来ると見ています。

そういう考えで見た時に、「GANMA!」の一つの特徴として、「作者発案による公式タイアップ企画等への動きが早い」「ファンが参加して楽しめる場を公式が用意(アプリ内の応援イラスト投稿機能など)」あたりは評価してよいと考えました。

そして何より、他のどこよりも「作家を育てる」という姿勢を一番強く感じたのが、ここだったのですね。

現時点で既にファンの付いている、いわばある程度「数が読める」作者を集めて来る"だけ"ではなく、始めは多少未熟な面があるとしても、情熱や夢、着想の面白さ、何かしら将来の可能性を感じる描き手に、自分の本当に描きたいテーマで自由に描かせてくれる。そうした創作への熱意にあふれた個人によって生み出された成果物に、会社として編集というスキルを加算してくれることで確実に作品のレベルと、公開ステージを上げてくれる。

編集部から、作者によって受けるアドバイスはもちろん違うとは思うのですが、不思議と「そう!私はそれが言いたかったんです!」と作者自身がポンと手を打つようなところを指摘されるわけです。それでそこを直すと、実際に見違えるように面白かったり読みやすくなってたりするんですよ。あれこそ完全に、一人で閉じこもって手前勝手に描いているだけは得られなかった感覚で。次はもっともっとうまく描こう!と思える。そういう「前を向ける」環境を与えてもらえたことには、本当に感謝してます。

たぶんそんな風に、どの作家さんも「今までの自分の手が届く、そのちょっと先」まで、実力を伸ばしてもらってるのだろうと。そうなれるまで根気よく付き合ってくれるというのは、今の万事につけ余裕の無い世の中では、かなり凄いことだと思っています。一見するとあまり効率の良くないような(育成している作家への投資としてリスクも取っているし)、こういう愚直と言ってもいい程に地道な方法論を取っているのが、全く新興のベンチャー企業だというところにも、逆に新鮮な魅力を感じました。...お!ここは漫画に本気なんだな!という感じで。

だから、こういう志のある意欲的なサービスがちゃんと生き残って、末長く続いて行けるように応援したいという意味でも、頑張って自分は面白い漫画をたくさんの読者に届けないといけないな!とは身を引き締めつつ思っています。

今回描かせて貰えることになった「クライミング漫画」というテーマも、読者の年代や性別によりジャンル細分化の浸透し切った紙媒体の雑誌では、なかなか受け入れてもらえる場所を探せず、「ジャンル無制限」のここだからこそ自分が描きたかった形で実現したという面がありまして。実際に企画を持ち込んだ幾つかの編集部では「題材自体は面白いんだけど、山登りは少年誌に向かないよ」と言われたりしました。競技シーンなどで盛り上げ難いと思われていて...。

でも自分はずっと、絶対にこのテーマでも幅広い読者をターゲットにして面白い作品を描くことは出来る筈だ!という信念があったので、諦めずに温め続けていたアイデアを拾い上げて頂くことが出来て、今回に繋がりました。これはもう、作者としては発奮せざるを得ないというお話ですね。頑張ります。ハイ(キリッ)

自分がクライミングをテーマに漫画を描こうとしたのは、連載を通して、イマイチ日本国内では地味めな扱いのこのスポーツの認知度を上げたい、みんなに「クライマーってかっこいい人達がいるんだよ!」と広く伝えたい、という熱い思いから出ています。そのために、業界の内外を問わず興味を持ってくれる人には積極的にどんどんアピールして行こうと思っておりますが。

ある意味でそれと同じように、「GANMA!という媒体には、こんな面白い作品と、その描き手の人達が集っているんですよ!」ということを広く伝えるためには、作者自身もSNSやブログ等を通じて一人でも多くの人に読者になって貰うことと、ファンになって下さった人からも「これがいま面白いんだ」と周りの人にも気軽にお勧めして貰えることが必要なんだと思います。

作者一人の出来ることって、やっぱり限られてるんですよね。でも、もし読者や、ファンになってくれる人達も手を貸してくれるとしたら、きっと物凄いことが出来るようになる。この社会のあり方だって変えちゃうくらいには。...おおぉ、何だか燃えてきませんか!?(くわっ)

日本は資本主義社会ですから、「売れるもの」が世に出回るのは必然です。でも、それが行き過ぎて、大きな資本力のあるところの作った、確実に「売れる作品」と思われるようなものしか世に出ることが出来なくなり、無名の新人が出て行き難い、表現というものの本来持っている多様性が著しく狭められつつあるのが、今の状況だと考えています。

そういう現状にどこかで異を唱えたい、心から描きたいものを持っている作り手が、自分の信念を曲げることなく、自由にのびのびと創作出来る場所。そんな空気の中から生み出される作品を「これが好きだ」「面白いからもっと読みたい」と一人でも多くの読者に思って貰えて、ファンになって貰い、応援してくれる人が増えて行けば、きっと世の中はそういう風に変わって行きます。ええもう、なにせ日本は資本主義社会ですから(ドヤ顔)

だから、この日本でこれからも個性豊かな面白い漫画が山ほどたくさん生まれて欲しい、そういう道を目指す作り手を応援したい、と思って頂けたら、どうぞお気軽にGANMA!にもご訪問してみて頂いて、もちろん自作の『オーバーハング!』もそうなんですが、その他にも何か一つでも「...む、これは!」とピンとくる作品がありましたら、遠慮なくコメントなり、☆(点数。GANMA!ではハートマークなのかな?)をつけるなり是非して欲しいと思います。というかお願いしたいです!スタートダッシュという意味で、公開から一週間くらいまでに!アナタの清き一票を!!(伏)

作品が描き手側からの熱いボールだとすれば、☆やコメントは読者さんからの打ち返したボール、リアクションだろうと思います。もちろんヒキコモリの自分はたった一人で壁打ちの期間が長かったので(爆)、それでもモチベーションは自家発電可能だから問題はないと言いたいところですが、ビジネスとなるとお話は全く別なので。

どんな分野でも、ビジネスが将来に渡って継続して行くためには「数字」が必須なんですよね。ネット漫画にとっては☆やコメント、読者からのリアクションこそが、作品の存在を表す「数字」そのものであり、サービス(連載)を継続するためには、そういった「数字」を地道に積み上げて行くしかない。どこでも何でも同じですね。

だから、もし自分がいま言っているようなことに共感を頂けるとしたら、そのお答えとして、ご自分が応援したいと思う新規サービス(出来ればGANMA!にも!)には積極的にログインして、ぽちっと☆やコメントをつけて貰う、というささやかなお手間をお願い致します。その貴方から頂いた小さな「ぽちっ」が、新興のサービスの中にいる人達を勇気づけ、サービス自体を延命させることにも確実に繋がるのではないかと思うので。

今の時代、それが読者=消費者としての「自己表現」になるのかと。自分がこれから将来、どういう社会に生きたいと思うのか? 過去の資産を食い潰すだけの貧弱な文化の国なのか? 次々と新しい才能やチャレンジが生み出される、多様性と可能性に満ちたエキサイティングな文化の国なのか? 我々は現時点でも既にそれを選ぶことが出来ます。その選べる、という素晴らしく大きな幸福を、行使することに躊躇はいらないでしょう。なにせ日本は民主主義の国ですからね!(またドヤ顔)

...なんか終盤いつものように脱線?してよくわからない話になりましたが(汗)、とりあえず今は目の前の新連載を頑張って軌道に乗せることと、もし有り難くも読者の方々に読んで頂けるとしたら、その人達をガッカリさせないように、少しでも面白いと思って貰えて、明日への活力が沸くような物語を作れるように、私自身も勉強とか研鑽を怠ることなく、でも自分なりにペースを崩さずに一歩ずつ前へ進んで行く事かなと。

目下のところ執筆に手一杯なので、相変わらずこちら誠ブログはあまり更新出来ない感じになってしまうかと思いますが、「...そうか、あのヘタレだった本橋がそんなところで成長していたのか...」と遠い目で温かく見守って頂ければ幸いです。ついでにファンになってぽちっとして頂ければさらに無上の喜びでございます。どうぞどうぞお運び下さい♪(←たたみ掛ける営業努力)

それでは、久しぶりの更新で熱が入って長くなってしまいましたが、早くも次の回の執筆が控えておりますので、このへんで。

このたびGANMA!で始まりました本橋ユウコの『オーバーハング!』を宜しくお願い申し上げます!(拝)

コミックスマート/ブラウザ版「GANMA!」

本橋ユウコ『オーバーハング!』