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名刺をめぐるトラブル
ゲーム開発市場の歩き方
名刺をめぐるトラブル
ゲーム業界に興味のある方、まずは読んで下さい。ゲーム業界の中でも知られざる世界の歩き方を教えます。企画からサーバ構築までを手がけるゲーム開発会社経営者として営業・企画に携わっています。
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さて、弊社でこのたび名刺獲得代行サービス「名刺ゲット」を開始しました。
お客様が多忙やアクシデント、遠隔地等の理由で参加できないイベントで営業担当者として名刺交換を代行するというサービスです。
営業活動において名刺というものは非常に重要です。
なぜなら、名刺を渡すという行為は相手に連絡許可を与えるという意味があるからです。
ある意味自宅やオフィスの鍵を渡すに等しい行為なのです。
したがって弊社の「名刺ゲット」でもお客様と相手が相互に連絡を許可したい場合にのみ交換するようにしています。
ここで最近問題になっていることを2件挙げます。
1件目は「無差別に名刺交換を求める」です。
昨今、見本市などのイベント会場や場合によっては一般のオフィスビル/駅前などで名刺交換を求めてくるケースが発生しています。
ゲーム業界でそのような行為をする会社はほとんどないのですが、どういうわけかゲーム関連のイベント会場に全くお門違いと思われる不動産販売やOA機器などの営業会社従業員が名刺を渡しに来るケースがあります。
聞くところ新入社員(新卒だけでなく中途採用なども含む)に名刺交換数のノルマを課してやらせているそうです。こちらが名刺を切らしている場合でも受取だけでもと言って渡してきます。
2件目の行為に利用するためにこうして名刺を集めるケースもあるとのこと。
こうした行為は「我が社は誰にでも連絡を許可する馬鹿な会社です」とわざわざ言って回っているに等しいです。
仮に従業員が呼び出されて犯罪に巻き込まれたり、従業員/会社の名を騙り、あるいは電話番号やE-mailアドレスを使って犯罪が行われたらどう責任を取るつもりなのでしょうか。
2件目は「名刺交換した相手へ勝手にメールマガジンや宣伝メールを送る」です。
日本には特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(迷惑メール防止法)という法律があります。これによると勝手にメールアドレスを収集してメールを送る行為は禁止されています。
もっとも、受け取った名刺に記載されたメールアドレスやインターネット上で自ら公表しているメールアドレスへのメール送信は相手の同意無しに行えるようにはなっています。
とはいえ、広告メールをわざわざ送ってほしいがために名刺を渡す相手はほぼいません。
メールマガジンも読みたければその旨を自身で申し出てくるはずです。
法律で許可されているからといって相手の感情を顧みないで送信する人に仕事を依頼したいと思うはずがないのです。しかも現代ではWebですぐに社名と人名が流布します。
「我社は悪徳企業です」「我社と取引しないでください」と全世界へわざわざ宣伝するようなものです。
名刺を渡す以上、会社も従業員も役員もその結果についての責任を追うことになります。
名刺は営業の基本ツールです。名刺を渡すという行為の重要性に気づいてほしいと思います。