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見本市/展示会でのアプローチ
ゲーム開発市場の歩き方
見本市/展示会でのアプローチ
ゲーム業界に興味のある方、まずは読んで下さい。ゲーム業界の中でも知られざる世界の歩き方を教えます。企画からサーバ構築までを手がけるゲーム開発会社経営者として営業・企画に携わっています。
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次はイベントに参加して営業する方法です。
イベントといっても多様です。
ゲーム関連の場合、ざっくりと分けると下記の3タイプがあります。
A)見本市/展示会など大規模でオープンなもの
B)飲み会/懇親会など小規模でクローズドなもの
C)セミナー/勉強会などA)B)の中間
では、各イベントタイプごとに解説していきます。
まず、A)の見本市/展示会といったオープンで大規模なイベントについてです。
ゲーム関連であれば東京ゲームショウやE3などが有名ですが、それ以外にもモバイルやPC、おもちゃなどのジャンルに属するイベントにゲーム企業が出展しているケースもあります。
見本市や展示会の場合、出展者側の意図としては
・自社商品の紹介
・自社商品の販売
・一般への宣伝効果(メディアの取材による情報拡散)
などがあります。また、来場者側の意図としては
・新規商品の調査
・出店商品の購入
・ニュースや記事などの取材(メディア関係者)
などがあります。
一般に見本市や展示会には以下の特徴があります。
会場への来場が自由
通常は誰でも来場できます。
事前登録が必要な場合もありますが、要紹介状といったクローズドなものは少ないです。来場については有料な場合と無料な場合があります。
会場が広大
見本市会場など大型のイベントが開催可能なスペースを使用します。そのため、都心から離れているケースが多いです。また、駐車場など乗用車での来場を想定している場合が多いです。
公共交通は整備されていることが多いですが、定期運行では捌き切れないイベントの場合、臨時便など波動輸送が行われます。
この他最寄り駅やバス停、駐車場と会場で入口との間が離れがちだったりと移動に時間を要する事が多いです。
会場内イベントが開かれる
業界の著名人による新商品の発表や講演、シンポジウムなどが開かれることがあります。大規模になればなるほどこの傾向は強まります。入場料金とは別料金、要事前申込というケースも多いです。中には複数同時に開催していることもあります。
現地商談可能
商談スペースが設けられています。だいたい展示会場内や隣接エリアにある休憩/食事スペースを兼ねたオープンスペースと展示会場と分離された商談特化型のクローズドスペースがあり、前者が無料、後者が有料になっているケースが多いです。それ以外にも商談に使用可能な喫茶店など飲食店が会場内外に設けられています。
このため、イベント会場での商談が可能です。
さて、ゲーム関連の見本市や展示会には上記に加えて以下の特徴があります。
パブリッシャーが多い
パブリッシャーとデベロッパーを比較するとパブリッシャーが数が多くより大きめのブースサイズを持つ傾向にあります。
パブリッシャーの場合、ブースがプレイヤー向けである
見本市/展示会ではあまり一般消費者(ゲームで言えばプレイヤー)向けの販売は考えられず、卸や小売店などへの販売を意図したケースが多いですのですが、ゲーム関連についてはブース自体はプレイヤー向けを意図してるケースが多いです。パブリッシャーは特にその傾向が強いです。例えば試遊できる、イベント限定グッズを販売するなどです。最近のソーシャルゲームなどオンラインゲームではアイテムコードや位置情報を使った会場限定アイテムを配布するケースが目立ちます。これは宣伝効果を狙うことが多いからです。
なおデベロッパーの場合はプレイヤーはあまり意識せず、自社の技術力を見せるデモ画面を出したり、ゲーム開発に使用するソフトなどの展示を行うケースが多いです。
外注担当者に会いにくいことがある
パブリッシャーは上記の通りブースがプレイヤー向けでかつ、販売ターゲットが卸と小売店なのでブースには外注担当者がいない場合があります。肩書きが営業となっていてもゲーム自体の販売営業(つまり卸や小売店向けに販売するのが仕事)というケースもあります。
デベロッパーの場合は自社サービスの販売がメインなので外注担当者ではなく販売担当者がいる場合が多いです。ただ、パブリッシャーよりは一般的に企業規模が小さめなので外注担当と販売担当を兼任しているケースが多めです。
なのでイベント会場で即受注できる、というわけではありません。
上記特徴から以下の傾向が見て取れます。
参加資格のハードル:低め
外注担当者と接触できる確率:やや低め
目標とする企業がいる確率:高め
イベントに要する時間:長め
アプローチ方法としては以下のとおりです
1)準備
WEBなどで参加申込をします。
早期申込だと入場が割安になったりする場合があります。
また、事前申込なら無料というケースもあります。
出展者リストや会場内イベントが発表されたらどの企業ブース/イベントに行くか計画したほうがいいでしょう。
大規模なもので複数スタッフが参加するのであれば分担も事前に打ち合わせましょう。
2)参加
会場に行き、目標とするブースやイベントに向かいましょう。
外注担当者がいない場合でもまずは現地にいる社員と名刺交換するなどしてアプローチしましょう。もし会場で運良く外注担当者がいて話し込むくらいの状況になったら迷わず商談スペースに行きましょう。また、複数スタッフ参加の場合、途中経過確認を兼ねて商談スペースや飲食店で打合せの時間を取ったほうがいいでしょう。
なお、昼食で担当が離れている場合、1,2に時間後に再訪問したほうがいいでしょう。
3)関係構築
イベント終了後、相手にEメールで挨拶しましょう。SNSアカウントが分かるのであればそこで挨拶、コメント・フォローなど連絡が取りあう関係にしていきます。
何のイベントで知り合ったのかなど関係を構築するにあたって相手との共通項があるので通常のSNSでの関係構築に比べると構築しやすいと思います。
4)アポ取り
5)アポ
6)案件獲得
以上についてはソーシャルメディアのSNSの項目で述べたのと同じです。