昨日、今週金曜日の広報担当者向けイベントについて感性リサーチにて講師の手塚先生と打ち合わせをしてきましたー。今度の１７日は手塚先生を招いて、他では決して聞けないであろう"語感"の重要性について、お話を聞かせて頂きます。

以前、なぜ『誠』は20-30代女子にモテないのか――ネーミングの魔力を科学的に解き明かす という記事を書いたのですが、もっと詳しく知りたいという声もありましたので、ご案内をさせて頂きます。一番わかりやすいのは怪獣の名前かもしれません。

■なぜ、怪獣の名前は『ガギグゲゴ』なのか

ゴジラ、ガメラ、ピグモン、カネゴン、デビルマン・・・最後のデビルマンは違うけれど、歴代の有名な怪獣の名前には『ガギグゲゴ』が入っています。

そして、今も色褪せない男性陣の永遠の物語である『ガンダム』！この物語の中には濁音のネーミングがいっぱいです。

【「機動戦士ガンダム」の戦闘アイテムの名前】
＜戦闘用ロボット編＞
ガンタンク、ガンキャノン、ザク、ドム、ジム、ズゴック、ゴッグ、アッガイ、ゲルググ
＜戦闘用武器＞
ビームライフル、ハイパーバズーカ、ガンダムハンマー、ビームジャベリン、ビームサーベル

ガンダムの中では、濁音なしのネーミングを探すほうが難しいです。感性リサーチ代表である黒川伊保子さんの著書『なぜ怪獣の名前はガギグゲゴなのか』の中では、以下のように触れられています。

ガンダムがいつまでも男たちを興奮させるのは、どうも、その物語とフィギュアだけではなさそうだ。ガンダム、ゲルググ、ザク、ビームジャベリン・・・男性なら、唱えているだけで気持ちよくなってきませんか？一説にはシャンダムという別名も候補にあげられていたそうだが、シャンダムだったら、男たちをここまで興奮させただろうか。

■小学生男子の「バカ」「デブ」「ブス」「ババア」は、永遠。

"語感"は、年齢・性別によって、受け止め方や好む"音"が変わってきます。
例えば、小学生男子は、なぜいつの時代も「バカ」「デブ」「ブス」「ババア」を叫ぶのが好きなのでしょう？

みなさんもおわかりの通り、大体の場合、そこにあまり使う"意味"はないはずです。ただ、ただ、叫びたい！という意図を感じるワードであります。これは人間の生理学上仕方がないそうな。

そして、これらの音に対して、女性はやはり生理的に嫌悪感を感じるそうです。出産可能年齢くらいまでは、「かわいいね」で受け止められるようですが、更年期近くなると、ほぼ言葉の暴力になるそうです。

まさかBiz誠の読者さまでこの辺りの言葉を日常的に使う方はいないと思いますが、お子さまが該当の言葉を女性に叫びそうだったら、世界の平和のために口を塞いであげて頂きたい、そのように思います。


■"語感"ネーミングを学ぶことは、いつの時代も大事なスキル

一時期、銀行の名前が、ひらがな３文字ばかりだった時がありますよね？
さくら、みずほ、あさひ・・・。皆示し合わせたように平仮名ばかり。銀行同士の合併で一体どこの銀行とどこの銀行が合併したのか、まったくわからない（もしくは、わからないようにした）名前が増えた時期があります。

これは、"語感"にもトレンドがあることを示しています。
今、もし銀行の合併があったとして、同じような平仮名三文字になったでしょうか？

なんとなく、そうならない気がします。
今はもっと平仮名よりも堅い名前・・・カタカナや漢字を盛り込んだもの・・・そんな気が致します。

このように、"語感"を感じることは、自社の商品を適切なターゲットに適切に届ける効果だけでなく、今の時代を捉え、その中で自社商品をどう位置づけるのか、という効果ももたらします。

先生との打ち合わせを通じて、改めてもっと多くの方にこのメソッドを活用して頂きたいと思いました。

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