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広報『黒後家蜘蛛の会』を妄想してみた。
»2013年8月27日
誰も書かなかった、広報女子部ログ
広報『黒後家蜘蛛の会』を妄想してみた。
「広報女子部」発起人。美容室広報担当。中小企業の中での広報活動に限界を感じ、広報の集まりである「広報女子部」を設立。月1回の勉強会を通じて、他社の広報との情報交換をしている。
当ブログ「誰も書かなかった、広報女子部ログ」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/703mix/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
『黒後家蜘蛛の会』という本をご存知でしょか。
1972年からアイザック・アシモフが断続的に発表した短編小説で、アシモフ自身も参加していた"Trap Door Spiders"というニューヨークに実在したSF作家たちの集まりをモデルにしています。
ご存知ない方のために、以下はWikipediaからの引用です。
ニューヨークのミラノ・レストランで月1回、「黒後家蜘蛛の会」という名の例会が行われる。メンバーは化学者、数学者、弁護士、画家、作家、暗号専門家である。メンバーの1人がホストを務め、ホスト役のメンバーが呼んだ1名のゲストが参加する。そこでは常に、初老の男ヘンリーが給仕につく。メンバーは、食事をしながら四方山話をする。その過程において、多くの場合はゲストが語る話の中に「謎」が出てくる。メンバーはそれぞれの専門知識を援用してその謎を解くべく考えていくが、結論にはたどりつかない。袋小路に陥る段階の一歩手前で、その会話を聞いていた給仕のヘンリーが真相を言い当てる。
※以下はノンフィクションをベースにしたフィクションイメージです。
広報『黒後家蜘蛛の会』は、こんな体裁の店で実施。
ドアに覗き窓がついているのは、メンバーしか入れないから。
メンバーは定期的に集まり、社会情勢や市場、流行への仕掛けなどを語り、熱く議論する。
※実際の『黒後家蜘蛛の会』では平服なのだが、広報『黒後家蜘蛛の会』においてメンバーがカブリモノをしているのは、自分が誰かわからないで語る必要があるから。広報"という肩書がついていると、公の場ではとてもではないがメディアの悪口を言うことはできない。また愚痴めいたマイナス発言も基本NG。誰がどこで見ているかわからない中、何がどう伝わるかわからないからである。しかし、誰の発言であるかを隠す仕組みを作ることによって、狭いコミュニティの中で自由に発言できる。
モノゴトには光の側面もあれば、影の側面もあるのだが、今の時代は光ばかりに注目をし、影からは目を背けるが、影は存在するものであって焦点を当てることにより、生産的なものも生み出すことができる。
危険なのは無視をすることである。それは、太宰治の『駈込み訴え』などによく出ている。人間に所属するのは善い感情だけではなく、悪い感情もある。
...そーんなことを、昨日の昼下がりにクマさんカプチーノを飲みながら喫茶店でメモ。
メモ帳がなくて、財布に入っていたユニクロの領収書に書いてみました。
その後、東洋経済オンラインで見た以下の記事。
最近のテレビ番組の状態については個人的に思うことは多々あるけれど、『広報』という肩書を掲げていては、とてもではないけれど正直な発言は言えません。それは広報でなくてもそうかもしれなくて、「よく言ってくれた!」と思う人が世の中にいる。その結果が、8月27日時点で、この記事に1,000を超える「いいね!」をつけているのだと思います。
今の時代(もちろん今の時代だけじゃなくてもそうだけど)、どっかで誰かと繋がっているから、とても本音は言えません。特にメディアやいろんなステークホルダーとは繋がってしまっているので、後々の仕事に不利になることは仕事を考えれば...言えるはずもない。
このブログも、みんなが思っているようなことを"代弁"していこうと思ったので、広報にしてみればいろいろ書いている方だとは思うけど、初めてみたらいろんなシガラミで書けないことが多いと感じています。
例えば、今までも一部メディアに対して、「黙っちゃいられない!」ということだけ、コメントさせて頂いたけれど、メディアを指定して「そもそも現代の存在意義は何?」なんていう全体を否定するような発言はできません。
また"がんばっている人"とか"ひたむきな人の記事"に、支持や応援としての「いいね!」がたくさん溢れている中で、みんな言わないけれど業界内で多くの人が思うであろうコトが一定数ある。それがネガティブな要素を含んでいたりすると、途端に世の中には出ない。
でも、マイナスだけど確かに存在しているものについて、「ネガティブ発言だから」ということで議論に蓋をしていたら、どんどんつまんない世の中になるのだろうと思ったりしていますので、今後は気が向いたら、広報『黒後家蜘蛛の会』の記事など書いていきたいと思います。